4 / 4
第4話
しおりを挟む
「たぶん今年の社交界で、会うことになるでしょうから。私はそのときまでに準備すれば良いのよね」
私はそう予想をつけ、この時から少しづつ、身の回りのものを片付け始めた。
次の日、学園に行くと、校門にルクシアが立って待っていた。
いつも通り、門前で馬車を下りると、ルクシアが駆け寄ってくる。
「おはよう、エレノア」
とっても良い笑顔で、挨拶をするルクシアを見てもやはり、良い感情はなかった。
「おはよう御座います。ルクシア様」
そう返事を返して、門を潜ろうとすると、不思議そうな顔をして
「どうして、今日は・・・」
ルクシア様はそう言おうとして、話すのをやめる。
「申し訳御座いません。本日からわたくし、自由にしようと思いまして」
「自由?」
「はい。ルクシア殿下には、今まで子供のような対応をしてしまい、
申し訳御座いませんでした。
これからは、ある程度の距離を持って、接していこうと思いますので・・・」
そこまで言ったところで、ルクシアの顔が、暗いものになっていることに気づく。
「殿下?どうかなさいましたか?」
そう聞くとルクシアは何も言わず、くるっと踵を返して、校舎へと向かって歩いていった。
「エレノア様。何で距離をとるなんて、言ったんですか?」
ルクシアの側近候補である、ガウラス・ソリュード侯爵令息に、問いかけられる。
「おかしいですか?」
「おかしいですね。
昨日まで、会ったらすぐに飛んできて、腕にしがみついていた女性が、
突然距離をとるとか・・・男でも出来ました?」
最後は小声で、問いかけられた。
「それが、不敬ととられないだけでも、ましだと思ってくださると
嬉しいのですが・・・」
私の言葉に、ガウラス様はピクッとしただけだった。
「距離をとると申し上げたのは、王太子妃教育で注意されたからですわ。
いつまで、どこぞのハイエナと同じことをしているのかと・・・」
これをルクシアに伝えるかどうかを決めるのは、ガウラス様の判断に任せる。
私は王太子妃教育の間ずっとそう言われ続けてきた。
けれど、ルクシアが喜んでいたから、続けていたのだ。
数日後に、私の教師の態度が変わるか、交代すれば伝えたと言うことになる。
それ以上何も話さず、ガウラス様はルクシアの後を追った。
私は、私の侍女と校舎内まで進み、教室に入っていった。
私はそう予想をつけ、この時から少しづつ、身の回りのものを片付け始めた。
次の日、学園に行くと、校門にルクシアが立って待っていた。
いつも通り、門前で馬車を下りると、ルクシアが駆け寄ってくる。
「おはよう、エレノア」
とっても良い笑顔で、挨拶をするルクシアを見てもやはり、良い感情はなかった。
「おはよう御座います。ルクシア様」
そう返事を返して、門を潜ろうとすると、不思議そうな顔をして
「どうして、今日は・・・」
ルクシア様はそう言おうとして、話すのをやめる。
「申し訳御座いません。本日からわたくし、自由にしようと思いまして」
「自由?」
「はい。ルクシア殿下には、今まで子供のような対応をしてしまい、
申し訳御座いませんでした。
これからは、ある程度の距離を持って、接していこうと思いますので・・・」
そこまで言ったところで、ルクシアの顔が、暗いものになっていることに気づく。
「殿下?どうかなさいましたか?」
そう聞くとルクシアは何も言わず、くるっと踵を返して、校舎へと向かって歩いていった。
「エレノア様。何で距離をとるなんて、言ったんですか?」
ルクシアの側近候補である、ガウラス・ソリュード侯爵令息に、問いかけられる。
「おかしいですか?」
「おかしいですね。
昨日まで、会ったらすぐに飛んできて、腕にしがみついていた女性が、
突然距離をとるとか・・・男でも出来ました?」
最後は小声で、問いかけられた。
「それが、不敬ととられないだけでも、ましだと思ってくださると
嬉しいのですが・・・」
私の言葉に、ガウラス様はピクッとしただけだった。
「距離をとると申し上げたのは、王太子妃教育で注意されたからですわ。
いつまで、どこぞのハイエナと同じことをしているのかと・・・」
これをルクシアに伝えるかどうかを決めるのは、ガウラス様の判断に任せる。
私は王太子妃教育の間ずっとそう言われ続けてきた。
けれど、ルクシアが喜んでいたから、続けていたのだ。
数日後に、私の教師の態度が変わるか、交代すれば伝えたと言うことになる。
それ以上何も話さず、ガウラス様はルクシアの後を追った。
私は、私の侍女と校舎内まで進み、教室に入っていった。
11
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。
火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。
王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。
そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。
エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。
それがこの国の終わりの始まりだった。
不実なあなたに感謝を
黒木メイ
恋愛
王太子妃であるベアトリーチェと踊るのは最初のダンスのみ。落ち人のアンナとは望まれるまま何度も踊るのに。王太子であるマルコが誰に好意を寄せているかははたから見れば一目瞭然だ。けれど、マルコが心から愛しているのはベアトリーチェだけだった。そのことに気づいていながらも受け入れられないベアトリーチェ。そんな時、マルコとアンナがとうとう一線を越えたことを知る。――――不実なあなたを恨んだ回数は数知れず。けれど、今では感謝すらしている。愚かなあなたのおかげで『幸せ』を取り戻すことができたのだから。
※異世界転移をしている登場人物がいますが主人公ではないためタグを外しています。
※曖昧設定。
※一旦完結。
※性描写は匂わせ程度。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載予定。
可愛らしい人
はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」
「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」
「それにあいつはひとりで生きていけるから」
女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。
けれど、
「エレナ嬢」
「なんでしょうか?」
「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」
その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。
「……いいえ」
当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。
「よければ僕と一緒に行きませんか?」
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる