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第22話
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「エルディニアの太陽に、ご挨拶申し上げます」
カーテシーをして、国王陛下にご挨拶をする。
「グノーシア公爵令嬢、そのような挨拶は、必要ない」
「いいえ。そうはまいりませんわ。これが私の、矜持ですので」
「そうか・・・それで、今日ここに来られた理由を、聞こうか?」
そうして始まった会談に、国王陛下はすぐに言葉を失くす。
学園での話は、アウグスト殿下から聞いていたようで、あまり驚かれなかったのだが、私がお話しした学園以外でのルクシア様とルイーザ様の交流に、呆れておられた。
「なぜルクシアは、エレノア嬢を呼ぱぬのだ?」
「国王陛下、男女の交流のただ中に、突然呼ばれても困ります」
「だが、そなたは婚約者なのだ。ルイーザと言う女性と、浮き名を流す息子が悪いのだ。
言いたいことは、言って良い」
「いいえ。私は何も、言いません。
何か言われなくては気づかない方が、この国を継がれる方が間違いなのですから」
「まぁ、それは、そうなのだが・・・」
そんな話をしていると、廊下が騒がしくなる。
国王陛下の指示で、そとに聞きに行った侍従が戻ってきて
「陛下。外に、ルクシア殿下が・・・」
と言った。
「今は来客中だ。帰らせろ」
「それが、エレノア様が来られていることを、知っておられて・・・」
そう言って私を見る従者に
「会わせろと、言っておられますか?」
と、私が確認すると
「はい」
と答えた。
「国王陛下。お話しは一時、中断いたしましょう」
「だが、今日中に、話をつけたいのではないのか?」
「とりあえず、本人の言い分も聞いてみては、いかがでしょう?」
「言い分?」
「私の予想では、顔を一度しか突き合わせていない人への嫌がらせを、やめろ・・・
とか、言いそうですが」
「そんなことが出来る、と思っていると?」
「そうでなければ、この様なところまで来ないかと・・・」
とりあえず国王陛下は、話を聞いてみようと言い、侍従に中に迎え入れるよう指示を出す。
私は、久しぶりに会う婚約者に、挨拶をするため席を立つ。
そして、扉が開き、侍従の後ろから入ってきたルクシオ殿下を見た私は
「何もかも、遅かったようですわね・・・」
と呟いた。
カーテシーをして、国王陛下にご挨拶をする。
「グノーシア公爵令嬢、そのような挨拶は、必要ない」
「いいえ。そうはまいりませんわ。これが私の、矜持ですので」
「そうか・・・それで、今日ここに来られた理由を、聞こうか?」
そうして始まった会談に、国王陛下はすぐに言葉を失くす。
学園での話は、アウグスト殿下から聞いていたようで、あまり驚かれなかったのだが、私がお話しした学園以外でのルクシア様とルイーザ様の交流に、呆れておられた。
「なぜルクシアは、エレノア嬢を呼ぱぬのだ?」
「国王陛下、男女の交流のただ中に、突然呼ばれても困ります」
「だが、そなたは婚約者なのだ。ルイーザと言う女性と、浮き名を流す息子が悪いのだ。
言いたいことは、言って良い」
「いいえ。私は何も、言いません。
何か言われなくては気づかない方が、この国を継がれる方が間違いなのですから」
「まぁ、それは、そうなのだが・・・」
そんな話をしていると、廊下が騒がしくなる。
国王陛下の指示で、そとに聞きに行った侍従が戻ってきて
「陛下。外に、ルクシア殿下が・・・」
と言った。
「今は来客中だ。帰らせろ」
「それが、エレノア様が来られていることを、知っておられて・・・」
そう言って私を見る従者に
「会わせろと、言っておられますか?」
と、私が確認すると
「はい」
と答えた。
「国王陛下。お話しは一時、中断いたしましょう」
「だが、今日中に、話をつけたいのではないのか?」
「とりあえず、本人の言い分も聞いてみては、いかがでしょう?」
「言い分?」
「私の予想では、顔を一度しか突き合わせていない人への嫌がらせを、やめろ・・・
とか、言いそうですが」
「そんなことが出来る、と思っていると?」
「そうでなければ、この様なところまで来ないかと・・・」
とりあえず国王陛下は、話を聞いてみようと言い、侍従に中に迎え入れるよう指示を出す。
私は、久しぶりに会う婚約者に、挨拶をするため席を立つ。
そして、扉が開き、侍従の後ろから入ってきたルクシオ殿下を見た私は
「何もかも、遅かったようですわね・・・」
と呟いた。
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