貴方は・・・いらない

戒月冷音

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第27話

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その数分後、
「レイトミーア、メイビス、アウグスト。呼び出してすまない」
そう言って頭を下げた国王陛下の前には、ルクシア殿下以外の王家家族が集まっていた。

その中に、何故か私が居る。

「そして、エレノア・グノーシア公爵令嬢。此度は申し訳なかった」
向きを変え、また頭を下げる国王陛下に
「頭をおあげください。そうするのは、ルクシア殿下の筈です。
 国王陛下がされることでは、ございません」
「しかし、親として・・・」
「失礼ながら申し上げますが、ルクシア様は、いくつになられたのですか?」
「19ですわ」
「19にもなった男性が、自分で謝罪も出来ない方が、おかしいのではないのですか?」
「それは・・・そうだな」
「それに、ルイーザと言う女性を、第2妃にする何て・・・」
王妃であるエライザ様がそう言うと、アウグスト殿下が、はーーっとため息をついた。

「アウグスト。なにか、言いたいことがあるのか?」
「・・・本当に、その様なことを兄上が?」
「えぇ。私も聞いたわ」
「母上。やはり、遅かったのですね」
アウグスト殿下の言葉に、第3妃様が頷いた。
すると、第2妃のレイトミーア様が
「それでは、ルクシア様は、王位継承を剥奪・・・ですか?」
と聞いた。
3人の妃の間で、既に話が付けてあったようだ。


「アウグスト。その、ルイーザと言う女性は、どんな人なんだい?」
とメイビス様が聞いた。すると
「あの女は自分に、他人の目が向いていないと、嫌なタイプだな。
 その上、自分を中心に世界が回っていると思ってる」
と言った。
「それにクラスでも、自分は聖女だと言っているが、負傷者を見ても何もしない」
「えっ、聖女って、聖魔法が使えるから、そう呼ばれるんだよね」
メイビス様が、驚かれている。
「そうだと、思っていたんだけど・・・」
「聖魔法は、治癒とか回復とかに特、化した魔法だよね」
「メイビス兄上の言う通りだ。
 その上、持つものが少ないから、協会が把握するんだけど、その女の事は、協会も
 知らないと言っているんだ」
「それは・・・リコリス男爵家が、かんでいるのかな?」
「そこまでは、まだ・・・」
アウグスト殿下が、少し困った顔をする。

「それじゃあ。そこからは、俺が引き受けるよ」
「兄上は、余り無理をすると・・・」
「今はそこまで悪くないよ。ただ、力を使いすぎた時に、負荷がかかるだけ」
「その力を使おうとしていませんか?」
「駄目?」
「駄目ですよ。
 せっかく調子良いのに、また倒れたら、レイトミーア様が悲しまれます」
アウグスト様とメイビス様の仲は良好で、妃達も仲が良いようだった。
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