貴方は・・・いらない

戒月冷音

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第34話

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その日はそこで、お開きとなった。


私は、お父様と家路に付く。
「エレノア」
「はい、お父様」
「お前は本当に、破棄で良いのか?」
「お父様は私が、第2妃に収まってほしいのですか?」
「いや、そうではない。
 お前は本気で、ルクシア殿下に好意を寄せていたと、思っていたから・・・」
「私も途中までは、そうでしたわ。ですが今は、目が曇っていたのだと思っております」
「それは、何故?」
「だって、今のルクシア殿下は、気持ち悪いのですわ。
 他の男性と関係を持つ女性を追い回し、ところ構わずベタベタしておられる。
 そのような殿下ではなかった頃の、ルクシア様が好きだったのです。
 今はただの、色情魔にしか見えませんわ」
「なら、書類を陛下に渡してきて、正解だったな」
「さすがお父様です。ありがとうございます」
そんな話をしながら屋敷な帰ると、玄関にお母様が立って待っててくれた。

「エレノアっ」
バタバタとかけて、私を抱き締めてくださるお母様。
「お父様から、連絡は頂いたわ。大変だったわね」
「私はこうなって、せいせいしていますよ」
「でも・・・」
「エレノアが納得して、自分から断ったのだ。
 私達はそれを受け入れ、よくやったと言ってあげよう」
「そうですわね。とりあえず、中に入りましょう。
 遅くまでお疲れさまでございました」
そうして屋敷に入り、お父様とお母様に今の自分の状況と、ルクシア殿下とルイーザの様子を伝えると、両親は完全に怒り始めた。

「破棄して正解だわ。ルクシア殿下が、そんな方だとは思わなかった」
「あぁ、そうだな。誠実そうに見えていたのに・・・残念だ」
そしてその後に、アウグスト殿下の事を伝えると
「エレノア。よーく考えなさいね。
 ルクシア殿下が、ああなってしまったのですからね」
「分かっていますわ、お母様。
 でも、アウグスト殿下は、キエラ様の教えを守っておられます。
 キエラ様も、甘やかしてはおられませんので」
「そうね。あの方は、騎士様ですものね。でも・・・」
「分かっています。ですから今は、保留なのですわ。
 時間をかけて、ゆっくりと考えるつもりです」

お母様にはそう答えはしたものの、図書室でのやり取り等で、私はアウグスト様にひかれている。
それは、自分も理解している。

けれど・・・今はそこまで。

私まで、ルクシア殿下と同じことをする訳にはいかない。
婚約者がいる状態で、不貞をする等、あってはならないのだ。
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