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第37話
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それから国王陛下は、ソリュード侯爵と、公爵以上の者を残して解散とした。
「あの~何故、私だけ残されたのでしょうか?」
そう言うソリュード侯爵は、公爵に囲まれて居心地が悪そうだ。
「諸公に残って貰ったのは、訳があってな。
最近、聖女が居ると言う話を、たまに聞くのだが・・・」
「せ、聖女、ですか?」
エシルトカ公爵が、驚きの声をあげる。
「あぁ。最初に聞いたのは、ルクシアからだったのだが、確認が取れる前に
こうなってしまってな」
「まさか、ルイーザと言う女性が、聖女だと言うのですか?」
「学園長が、そう言ったと、言っていたのだが・・・
ルクシア、それについてお前は、確認したのか?」
「・・・い、いいえ、しておりません」
ルクシア殿下がそう答えると、アウグスト殿下が一歩前に出て
「国王陛下に、進言したいことがございます」
と言った。
「アウグストか。どうした、申してみよ」
「ありがとうございます。
俺は、ルイーザと言う女性と同じ学年なのですが、彼女は、自分の横に
怪我をした人がいても、なにもしませんでした」
「なにも?」
「はい、チラッと見ただけで、そのままルクシア兄上のところに行きました」
「アウグスト。それは本当か?」
「はい。ルクシア兄上。俺の目の前で、起こったことですので」
「だが彼女は、1日に何度か、治療したと言っていたぞ」
「言っていただけですよね。俺は、見たことはありませんね。
何故か俺の近くにいることが多いのですが、気持ち悪くて直ぐ離れますが、
怪我や気分が悪くなった人の近くには、絶対行きません。
あぁ、一度こんなことをGクラスの男に話していたのですが、
気持ち悪いのだそうですよ」
「気持ち悪い?」
宰相様が聞き返す。
「はい。血とか怪我とか見るのが、嫌だと」
「それでどうして、聖女だと学園長に言えるのだ?」
ルクシア殿下に、国王陛下が確認した。
「リコリス男爵が、初日に一緒に来ておりまして、学園長室に呼ばれて俺が行きましたら、
そう言われました」
「そして、それ以降の確認はしていないと?」
グルト侯爵が尋ねると
「は、はい。申し訳ございません」
ルクシア殿下が頭を下げるが
「私に謝っていただいても、何の意味もないのですが?」
と侯爵に返され、ルクシア殿下は何も言えなくなった。
「結局ルクシア殿下は、何も確認していない自称聖女に、良いように
扱われたと言うことでしょうか?」
と、グノーシア公爵であるお父様がそう言うと、ルクシア殿下はグッと歯を食い縛った。
そこへ
「それと、もう1つ気になることがあるのですが・・・」
突然、そう切り出したメイビス殿下。
「何だ?」
「ちょっと小耳に挟んだことで分かったのですが、ソリュード侯爵。
侯爵は、その話に関わっておられますよね?」
メイビス殿下がにっこりと微笑んで言ったこの言葉に、ソリュード侯爵は真っ青になった。
「あの~何故、私だけ残されたのでしょうか?」
そう言うソリュード侯爵は、公爵に囲まれて居心地が悪そうだ。
「諸公に残って貰ったのは、訳があってな。
最近、聖女が居ると言う話を、たまに聞くのだが・・・」
「せ、聖女、ですか?」
エシルトカ公爵が、驚きの声をあげる。
「あぁ。最初に聞いたのは、ルクシアからだったのだが、確認が取れる前に
こうなってしまってな」
「まさか、ルイーザと言う女性が、聖女だと言うのですか?」
「学園長が、そう言ったと、言っていたのだが・・・
ルクシア、それについてお前は、確認したのか?」
「・・・い、いいえ、しておりません」
ルクシア殿下がそう答えると、アウグスト殿下が一歩前に出て
「国王陛下に、進言したいことがございます」
と言った。
「アウグストか。どうした、申してみよ」
「ありがとうございます。
俺は、ルイーザと言う女性と同じ学年なのですが、彼女は、自分の横に
怪我をした人がいても、なにもしませんでした」
「なにも?」
「はい、チラッと見ただけで、そのままルクシア兄上のところに行きました」
「アウグスト。それは本当か?」
「はい。ルクシア兄上。俺の目の前で、起こったことですので」
「だが彼女は、1日に何度か、治療したと言っていたぞ」
「言っていただけですよね。俺は、見たことはありませんね。
何故か俺の近くにいることが多いのですが、気持ち悪くて直ぐ離れますが、
怪我や気分が悪くなった人の近くには、絶対行きません。
あぁ、一度こんなことをGクラスの男に話していたのですが、
気持ち悪いのだそうですよ」
「気持ち悪い?」
宰相様が聞き返す。
「はい。血とか怪我とか見るのが、嫌だと」
「それでどうして、聖女だと学園長に言えるのだ?」
ルクシア殿下に、国王陛下が確認した。
「リコリス男爵が、初日に一緒に来ておりまして、学園長室に呼ばれて俺が行きましたら、
そう言われました」
「そして、それ以降の確認はしていないと?」
グルト侯爵が尋ねると
「は、はい。申し訳ございません」
ルクシア殿下が頭を下げるが
「私に謝っていただいても、何の意味もないのですが?」
と侯爵に返され、ルクシア殿下は何も言えなくなった。
「結局ルクシア殿下は、何も確認していない自称聖女に、良いように
扱われたと言うことでしょうか?」
と、グノーシア公爵であるお父様がそう言うと、ルクシア殿下はグッと歯を食い縛った。
そこへ
「それと、もう1つ気になることがあるのですが・・・」
突然、そう切り出したメイビス殿下。
「何だ?」
「ちょっと小耳に挟んだことで分かったのですが、ソリュード侯爵。
侯爵は、その話に関わっておられますよね?」
メイビス殿下がにっこりと微笑んで言ったこの言葉に、ソリュード侯爵は真っ青になった。
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