貴方は・・・いらない

戒月冷音

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第39話

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「直ぐに後を追えっ」
「「はっ」」
国王陛下に指示された騎士2人が、マルチアス伯爵を追った。

「メイビス。無理をするな」
「父上、俺はこれくらいしか、役に立ちません。これくらいやらせてください」
「だがな、お前に何かあると、エライザとキエラが怖いのだ」
「まぁ、怖いだなんて・・・ねぇ、キエラ」
「そうですわ。国王陛下。私達は、息子の心配をしているのです。
 怖くて当たり前ですわ。
 ただでさえ、要らぬものを沢山向けられるのですから」
「そ、そうだな。すまぬ」
「分かれば、良いのです」
先ほどまで、辛そうな表情をしていたエライザ妃が、少し元気になったのを確認した国王陛下は、少し安堵した。

すると
「私にとっては、ルクシアもメイビスもアウグストも息子です。
 心配して当たり前でしょ」
と言いきった。
私はやっぱり、この方の娘になりたかった。
私は、エライザ妃に憧れていた。
こういう女性になりたいと、思っていた。
それは、こう言うことをしてくださること。
さっきまで、寂しそうな悔しそうな顔をしていたルクシア殿下も、それを見てほっとした顔をしていた。

「でもね、ルクシアっ!」
「は、はいっ」
ルクシア殿下は呼ばれた瞬間、ピシッと直立する。
「この後・・・貴方は説教だから、覚悟しなさい」
「はい。覚悟しています」
ルクシア殿下がそう答えた後、キエラ妃が
「その説教の後に、私と手合わせしましょうね」
と言った。
「「「えっ」」」
これには、息子3人が反応した。
「母上?」
「何かな?アウグスト」
「手加減は・・・」
「エライザ様を泣かせておいて、あると思う?」
「いや、でも・・・ね。キエラ様」
「なんでしょう?メイビス様」
「兄上が、壊れてしまうよ」
「このところ、沢山遊ばれたようなので、大丈夫でしょう。
 私の鍛練にも来ず、エライザ様を悲しませた分、しっかりと
 手合わせしていただきます」
キエラ妃の言葉に、ルクシア殿下の顔はひきつっていた。


「申し訳ございません、国王陛下。1つ確認を、よろしいでしょうか?」
キエラ妃の迫力に、周りの貴族が怯える中、それにも負けず問いかけたのは、エシルトカ公爵。
エシルトカ公爵は、キエラ様の一番上の兄上で、キエラ妃が絶縁したのは、この方の父上。
「どうした?エシルトカ公爵」
「すみません。
 このようなときに聞くものではないのでしょうが、ルクシア殿下の後は、本当に
 どうなさるのでしょうか?」
突然そう聞かれた国王陛下は、言葉をつまらせた。
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