貴方は・・・いらない

戒月冷音

文字の大きさ
41 / 58

第41話

しおりを挟む
私は、グノーシア公爵家に生まれた、ただ1人の娘。
私の家は、王家の方が嫁いだ一番新しい家として、公爵家筆頭としての立場にある。
だから産まれた時から、沢山のお話を頂いたと聞いた。
その中で、お父様が選んだのが、ルクシア第1王子殿下との婚約だった。
物心ついた時、私がお父様に言われた言葉は
「第1王子殿下を支え、あのお方が王になるため、お支えするのがお前の役目だ」
だった。

その言葉通り私は、ルクシア殿下を支えている筈だった。
けれど、記憶が戻った時、自分が彼を支えているのではなく、彼が自分を土台にして、自分の都合の良いように使っていると、知った。
そして、ルイーザ様に会うまでは、数人の遊び相手も居たようだ。

だから私は、彼を捨てる。
ルイーザ様の事に気がつかなくても、前世と同じように私を蔑ろにし、自分を優先する男を支える気も、その頃から不確定なものになった。

でも、エライザ妃はの願いは、私を自分の息子に嫁がせ、位の底上げを行い、王とすること。
私がルクシア様の本質に気付く前は、底上げがうまく行っていると思っていた。
ルクシア様の隣には必ず私がいて、このまま行けば、結婚後に産まれる子の血はルクシア様より濃いものになる・・・筈だった。

それが、息子の恋愛で、全て消えたのだった。
まぁ・・・ルクシア殿下とルイーザ様が、ほんとうの恋愛かは、置いておいて。

でも今は、リコリス男爵とソリュード侯爵の事もある。
ルイーザの事は放置したとしても、父親がヤバイのだから何か動く筈だ。


「エシルトカ公爵」
私は、ある程度場が落ち着いたのを見計らい、公爵に声をかける。
「はい」
「私は、今の時点では、どなたとも婚約する気はございません。ただ・・・」
「ただ?」
「ルクシア様の寵愛を頂いているルイーザ様が、私の婚約に
 関わろうとしているかもしれません」
「それは何故?彼女には殿下がいらっしゃるではありませんか?」
「女性が全て、エシルトカ公爵夫人のような方であると言う
 保証はございません。
 権力を欲する女性も、居るのです。
 聖女であるかどうかの調査も受けず、勝手に名乗ることを平気でおこなった男爵を
 調査していることに不満を漏らし、ルクシア様を通して何か、言ってきそうな
 気もするのです」
すると、私の話を聞いていたグルト公爵が
「ルイーザと言う女性は、ソリュード侯爵の次男と、マルチアス伯爵の息子にも
 手を出ししていると、私の三男から聞いたことがあります」
とルイーザ様と、直接関わっている人を教えてくれた。

グルト公爵の三男は、庶子ではあるが公爵家で育ち、三男二女の中で育っていた。
全ての子供に分け隔てなく育てたことにより、それぞれがきちんと役目を果たす子供達に成長しているとお父様から聞いたことがあった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

鈍感令嬢は分からない

yukiya
恋愛
 彼が好きな人と結婚したいようだから、私から別れを切り出したのに…どうしてこうなったんだっけ?

「妹の方が可愛い」と不倫夫に捨てられた私。どうぞ借金まみれの実家ごと引き取って。私が肩代わりしていた負債、すべてお二人に引き継いでおきました

唯崎りいち
恋愛
「お前より妹の方が可愛い」 不倫した夫は私を追い出し、略奪した妹と笑った。 どうぞ、その「可愛い妹」と地獄までお幸せに。 私が肩代わりしていた実家と店の多額の借金、すべてお二人に引き継いでおきましたから。 「財布」を失った元夫と、逃げ場を失った妹。 身の丈に合わない贅沢を望んだ寄生虫たちの、惨めな末路を特等席で眺めさせていただきます。

幸せになれると思っていた

里見知美
恋愛
18歳になったら結婚しよう、と約束をしていたのに。 ある事故から目を覚ますと、誰もが私をいないものとして扱った。

だって悪女ですもの。

とうこ
恋愛
初恋を諦め、十六歳の若さで侯爵の後妻となったルイーズ。 幼馴染にはきつい言葉を投げつけられ、かれを好きな少女たちからは悪女と噂される。 だが四年後、ルイーズの里帰りと共に訪れる大きな転機。 彼女の選択は。 小説家になろう様にも掲載予定です。

愛のゆくえ【完結】

春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした ですが、告白した私にあなたは言いました 「妹にしか思えない」 私は幼馴染みと婚約しました それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか? ☆12時30分より1時間更新 (6月1日0時30分 完結) こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね? ……違う? とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。 他社でも公開

婚約者の心が読めるようになりました

oro
恋愛
ある日、婚約者との義務的なティータイムに赴いた第1王子は異変に気づく。 目の前にいる婚約者の声とは別に、彼女の心の声?が聞こえるのだ。

不倫をしている私ですが、妻を愛しています。

ふまさ
恋愛
「──それをあなたが言うの?」

運命の番より真実の愛が欲しい

サトウミ
恋愛
田舎娘のゾーイは龍族の王子・シャウロンの『運命の番』だった。 ロマンチックな恋を夢見るゾーイは『運命の番』であるシャウロンと会えるのを楽しみにしていた。 しかし、シャウロンはゾーイに対して素っ気ない。 運命の番だからといって、必ずしも愛し合う関係だとは限らないらしい。 それを悟ったゾーイは、シャウロンのもとから去ることを決意した。

処理中です...