貴方は・・・いらない

戒月冷音

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第43話

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それから、ルクシア殿下は継承権を失くした事を公表され、本人が落ち着くまで、学園を休むことになった。
事実上の、謹慎処分である。
それにより、アウグスト殿下が継承権第1位になると思われていたが、王家はメイビス殿下を第1位、アウグスト殿下を第2位とした。

これは、アウグスト殿下に負荷がいきすぎることを防ぐため、メイビス殿下から提案されたことだった。
「自分には、これぐらいしか出来ないから、公務とかは全て
 アウグストに任せてしまうけど、出来ることはやるからな」
「俺にとってはありがたいですが、無理だけは、しないでくださいね」
「分かった、分かった」
このお2人は、謹慎中のルクシア様の目の前で、こんな話をするほどお気楽なものだった。

「お前ら・・・俺の目の前で・・・」
「目の前だろうと何だろうと、話せることは話すよ。
 機密事項は話せないけど、世間話は良いでしょ。兄弟なんだから」
「世間話・・・」
「公務の事は相談できないけど、それ以外は全然、ルクシア兄上の前で話すんで、
 よろしく」
「よろしくって、アウグスト」
「なに?」
「俺に相談して大丈夫か?俺は、失敗したんだぞ」
「失敗じゃないよ。
 王族としてはダメだけど、普通の男性としては、好きな人を選んだってだけでしょ」
メイビス様が正論を述べると、ルクシア様はしょんぼりとした。

何故、こんな会話を私が聞いているかと言うと、今日私は、エライザ王妃に王宮に呼ばれ、これからの話をした。
その後、何故かメイビス様が、話が終わった辺りに迎えにこられて、兄弟3人のお茶会に参加する事になったのだった。

参加の前に
「あの・・・どうして、私も参加なのですか?」
と、メイビス殿下に聞くと
「兄上は、自分から降りたけど、俺たちはまだ乗ってもいないからね。
 少し位、交流してみようかなぁと思って」
と答えられた。
「ですが、私は・・・」
「どっちかを選べって、言う訳じゃないよ。
 グノーシア公爵令嬢がここに来ていた時は、兄上がずっと傍にいて、
 俺たちは全然、話も出来なかったから、少し話したいなぁと思って・・・」
そんな会話の後、参加したお茶の時間。
私の両隣は、メイビス様とアウグスト様。
ルクシア殿下は、私の正面だった。

真っ直ぐ正面から見たのは、久しぶりだった。
雪花の記憶が戻ってから、ルクシア殿下の顔を見ることが出来なかった。
エレノアとして会っていた時は、政略だと言う気持ち意外、なにも生まれなかったのだが、雪花の記憶の中では彼が大好きで仕方ないという気持ちが有り、そのお陰で複雑な気持ちになっていたからだった。
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