貴方は・・・いらない

戒月冷音

文字の大きさ
45 / 58

第45話

しおりを挟む
「えっ・・・」
「私を、見ておられましたでしょ?何かあったのかと、思いまして」
「あ、いや、そうではなく・・・」
私とルクシア殿下のやり取りに、メイビス様とアウグスト様が参加する。

「兄上。兄上には、心よせる方がいるのです。俺達の交流の、邪魔はいないでください」
「ルクシア兄上。兄上は、暇そうだから誘ったのです」
「アウグスト。暇って・・・」
「突然、謹慎になったのですから、暇でしょ。
 継承もなくなったので、仕事もありませんし」
「そ、それはそうだが・・・酷くないか?」
「酷くないです。
 それに、学園ではルイーザ様が好き勝手しておりますが、いつ
 継承権がなくなったことを、伝えるんですか?」
アウグスト様は突然、爆弾をぶちこむ。
「好き勝手って、どう言うことだ?」

ルイーザ様は、自分がルクシア殿下に選んでいただけたと学園内で豪語し、ルクシア殿下が謹慎中、ガウラス様とリチャード様を従えて、自分は私より偉いと言って回っているのだ。

「なんだそれは。本当にルイーザが、そんなことを?」
「俺は見たままを、伝えているだけですよ」
アウグスト殿下の言葉に、ルクシア殿下は考え込む。

ルクシア殿下は、ルイーザ様の表しか見ていない。
しかしアウグスト殿下は、ルクシア殿下の居ない時のルイーザ様をクラスで見ている。
彼女はルクシア殿下が居なくなると、直ぐに彼の名前をだし、言うことを聞かせようとする。
そして、常に傍にいる2人は、ルクシア様のご意志と言って彼女を守るのだ。

そんな姿を知らないルクシア殿下に、メイビス殿下がこんな提案をした。
「兄上。父上に許可を頂き、学園の視察にいきましょうか?」
「何故そんなことを・・・俺とアウグストが行っているのだから、それで良いのでは?」
「俺は、普通の学園が見たいのではありません。
 エレノア様が行っておられる学園が、見たいのです」
「エレノアが?俺と、同じではないのか?」
「違うでしょ。王位継承第1位だった兄上の時と・・・
 アウグストが知っている学園とも、違うのですよ」
「だが、いま俺が行くと・・・」
「変装していけば良いんです。エレノア様、良いですよね?」
「私は、構いませんが・・・」
そう言ってアウグスト殿下を見ると、スッゴクめんどくさそうな顔をしておられた。

「アウグスト?」
「メイビス兄上が、来るんですか?」
「ダメかな?」
「ダメでは、ないですが・・・」
あぁ、これは自分の時間を?
いいえ、違うわね。ルクシア殿下に真実を見せたくはない方でしょうね。
自分が選んだのだから、知らぬまま妻にしろ・・・キエラ妃なら、そう言いそうだもの。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

鈍感令嬢は分からない

yukiya
恋愛
 彼が好きな人と結婚したいようだから、私から別れを切り出したのに…どうしてこうなったんだっけ?

「妹の方が可愛い」と不倫夫に捨てられた私。どうぞ借金まみれの実家ごと引き取って。私が肩代わりしていた負債、すべてお二人に引き継いでおきました

唯崎りいち
恋愛
「お前より妹の方が可愛い」 不倫した夫は私を追い出し、略奪した妹と笑った。 どうぞ、その「可愛い妹」と地獄までお幸せに。 私が肩代わりしていた実家と店の多額の借金、すべてお二人に引き継いでおきましたから。 「財布」を失った元夫と、逃げ場を失った妹。 身の丈に合わない贅沢を望んだ寄生虫たちの、惨めな末路を特等席で眺めさせていただきます。

幸せになれると思っていた

里見知美
恋愛
18歳になったら結婚しよう、と約束をしていたのに。 ある事故から目を覚ますと、誰もが私をいないものとして扱った。

だって悪女ですもの。

とうこ
恋愛
初恋を諦め、十六歳の若さで侯爵の後妻となったルイーズ。 幼馴染にはきつい言葉を投げつけられ、かれを好きな少女たちからは悪女と噂される。 だが四年後、ルイーズの里帰りと共に訪れる大きな転機。 彼女の選択は。 小説家になろう様にも掲載予定です。

愛のゆくえ【完結】

春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした ですが、告白した私にあなたは言いました 「妹にしか思えない」 私は幼馴染みと婚約しました それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか? ☆12時30分より1時間更新 (6月1日0時30分 完結) こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね? ……違う? とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。 他社でも公開

婚約者の心が読めるようになりました

oro
恋愛
ある日、婚約者との義務的なティータイムに赴いた第1王子は異変に気づく。 目の前にいる婚約者の声とは別に、彼女の心の声?が聞こえるのだ。

不倫をしている私ですが、妻を愛しています。

ふまさ
恋愛
「──それをあなたが言うの?」

運命の番より真実の愛が欲しい

サトウミ
恋愛
田舎娘のゾーイは龍族の王子・シャウロンの『運命の番』だった。 ロマンチックな恋を夢見るゾーイは『運命の番』であるシャウロンと会えるのを楽しみにしていた。 しかし、シャウロンはゾーイに対して素っ気ない。 運命の番だからといって、必ずしも愛し合う関係だとは限らないらしい。 それを悟ったゾーイは、シャウロンのもとから去ることを決意した。

処理中です...