そして、夜明けが訪れた

いといしゅん

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問題発生

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結局、彼方が起きたのは到着する10分前だった。
逆算していくと1時間30分ほど、あの体勢だったらしい。
側からみるとやばいな……
と今になって思う。
ちなみに、月見里さんも1時間30分ほどあの体勢鋭い視線だった。
よく頑張った僕。ありがとう僕。理性と月見里さんからの視線に勝ってくれて。
まぁ、そんなこんなで僕達は目的地へたどり着いたのだった。

--------------

「はい?」
今は宿の入館式的なことを行なった後の先生の説明の時間だ。
そんなみんなが黙って聞いている中で僕は素っ頓狂な声をあげていた。
当然僕の方へ視線は集まる。
しかし、そんなことよりも自分の耳を疑った。
そんな僕に追い打ちをかけるように先生は
「もう一度繰り返すぞ~。
と言い放った。
え?
部屋は班ごとっていうことは……。
ふと彼方の方を見ると、してやったり顔をしていた。
「同じ部屋でよかったね」
彼方は小声でそう言ってきた。
本当は声を大にして言いたいが、ここでは心の中だけでこう叫ぶ。
ーお前絶対知ってただろ!ー
と……

--------------

異性と同じ家というだけでだいぶやばい関係だとは思う。
しかし、部屋だとかは同じではなかった。
ただ今回はどうだ。
水木金の2泊3日、同じ部屋で過ごす………は?
異性と同じ部屋で2泊3日過ごす?
理性がもつ気がしないんだが?
というか先生方も考えろよ。
例年、実例がないからって男女を同じ部屋にすんなよ!
様々な方向へ怒りの矛先は向くが結局結果は変わらない。
彼方と同じ部屋で2泊3日過ごす。
という結果だけは変わらないのだ。
もちろん僕も男だ。
嬉しい気持ちもある。しかし、それ以上に問題が多すぎるのだ。
「はぁ………」
様々な感情が入り混じったため息を吐き、頑張るか。と気合を入れなおすのだった。
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