短編集

いといしゅん

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桜と恋

想い出

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あれからバスに乗って、海へ到着した。

僕らが行ったのはほとんど人が来ない隠れスポットのような場所だったため、僕ら以外、誰もいなかった。
「ほんとうに2人きりの空間だね」
先輩は頰を少し赤らめながらそう言った。
確かに2人きりの空間だ。
周りには誰もいない。
「さて、さっさと着替えて泳ごうか。私木の裏で着替えてくるから。覗かないでね」
そう残し先輩は木の裏へと歩いて行った。
さて、僕も着替えるかな。と思い、僕も先輩とは別の木の裏で着替え始めた。

--------------

僕が着替え終わって2分ほど経つと、
「お……おまたせ」
そう言いながら水着姿の先輩が木の裏から出て来た。
この時、僕の中でさまざまな感情が溢れた。
とりあえず、一言で言おう。

ー水着姿の先輩可愛すぎー

水着ってすごいんだなぁ。
と思った僕であった。
「ど……どうかな?に……似合ってる?」
体の前で腕を交差させ、もじもじしながら先輩は聞いて来た。
いやぁ、ほんと可愛いわ。
「すっごく似合ってますよ、先輩」
「そ……そう?それなら良かった」
 「水着を時間かけて選んだ甲斐があった!」
「え?」
なんかすごく小さく先輩がなにかを言った気がしたんだけど?
「なんでもない」
ま、いっか。先輩もなんでもないって言ってるし。
「さ、泳ご!涼くん」
そして、先輩は僕の手を掴み、海へ走り出した。
その時僕は密かに、始めて手を繋いだことに喜びを感じたのだった。
というか、手を繋ぐって良いよな。と僕はふっと思った。
なんというか、自分の存在価値を認めてくれるっていうか。
手を通して、人の温もりを感じれるっていうか。
そんな感じがするのだ。
さ、画面の前の君はどう思う?

--------------

あれから僕らは、日が暮れるまで遊びつくした。
今日は言葉で表すことができないくらいに楽しいと感じた。
そんな1日が終わってしまう。そう考えると、寂しい気持ちになる。
今は、帰りのバスの中だ。
疲れ果てたのか隣では先輩が寝息をたてている。
先輩の方を見る。
可愛らしい先輩の寝顔が目に映った。
「先輩、僕にあなたを幸せにすることができると思いますか?」
僕は寝ている先輩に対して、そんな言葉をかけたのだった。
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