短編集

いといしゅん

文字の大きさ
20 / 21
桜と恋

【桜と恋 番外編】女ってずるい⁉︎

しおりを挟む
彼と付き合い始めてから3ヶ月が過ぎた。
私は大学生として、彼は高校の最高学年として、日々を過ごしている。
彼が私に告白してきたのは、卒業式の日だった。
その日は時期の早い桜が舞っていた。
そこで彼に告白されたのだ。
それにしても最近ずっと思うことがある。
それは、『彼に会いたい』ということだ。
1週間に一回は彼とデートをするのだが、正直物足りない。
もっと彼のそばにいたい。
もっと彼と話したい。
もっと彼の手を握りたい。
正直、これは私の我儘だ。
けれどやはり、会いたいものは会いたい。
「はぁ……。あの頃は毎日一緒に登校してたなぁ」
私が高校生だった頃を思い出す。
毎朝、彼と一緒に登校していた。
部活の時間も彼と一緒にいた。
遊びに行くときも彼と一緒だった。
あの頃は毎日が楽しくて、切なくて…
私は彼に高校2年の頃から…つまり彼が入学してきた時から、好意を抱いていた。
いわゆる、一目惚れだったのだろう。
初めて彼を見た日から毎日のように彼のことを思っていた。
それからは彼の近くに少しでも居ようと関わりを作ろうとした。
そしていつのまにか、彼とは毎日登校を一緒にするほどの仲になっていた。
それからは彼と共に過ごす日々が続いた。
そんなある日ー私は彼の私への対応が変わっていることに気づいた。
どんな風に?と言われると、言葉で表すのは難しいが、どこか対応が変わっていたのだ。
その時、私は一つの答えを導き出した。
それは、彼が私に好意を抱いている。ということだ。
ようは、両想いだった。ということである。
それを知った私は、自分から告白しようという考えをやめ、少しずるい手を使うことにした。
その手とは、彼に私を意識させ、いつか告白してもらえるようにする。ということだった。
自分から告白して、自分の想いを伝えるのもロマンチックだが、
やはり、相手から想いを伝えられる方が嬉しい。
だから、私はそのずるい手を使った。
彼の自信がつくまでに長い時間はかかったが、結果として、彼は告白してくれた。
その時は、すごく嬉しかった。嬉しくて泣いてしまうほど。
そうして、私たちは付き合い始めた。
そして…………今に至る。
過去のことを振り返り私は思った。
「私って………女ってずるいかな?」
と………
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

ローザとフラン ~奪われた側と奪った側~

水無月あん
恋愛
私は伯爵家の娘ローザ。同じ年の侯爵家のダリル様と婚約している。が、ある日、私とはまるで性格が違う従姉妹のフランを預かることになった。距離が近づく二人に心が痛む……。 婚約者を奪われた側と奪った側の二人の少女のお話です。 5話で完結の短いお話です。 いつもながら、ゆるい設定のご都合主義です。 お暇な時にでも、お気軽に読んでいただければ幸いです。よろしくお願いします。

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

6回目のさようなら

音爽(ネソウ)
恋愛
恋人ごっこのその先は……

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

泣きたいくらい幸せよ アインリヒside

仏白目
恋愛
泣きたいくらい幸せよ アインリヒside 婚約者の妹、彼女に初めて会った日は季節外れの雪の降る寒い日だった  国と国の繋がりを作る為に、前王の私の父が結んだ婚約、その父が2年前に崩御して今では私が国王になっている その婚約者が、私に会いに我が国にやってくる  *作者ご都合主義の世界観でのフィクションです

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

なくなって気付く愛

戒月冷音
恋愛
生まれて死ぬまで…意味があるのかしら?

処理中です...