わがまま秘書は冷徹社長の独占愛に溺れていく

椿綾あこ

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15 止められない夜

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 柔らかなシーツの感触を味わう余裕なんてない。
 もう止まらない。――ううん、止まれない。

「あ……ッ、……はぁっ」

 久世社長のベッドに沈んだ身体。シーツに縫い付けられた状態で、絶え間なく振って来るキスの嵐。唇、頬、首筋……順番に落ちていく柔らかな熱に身体中じれったい感覚が広がっていく。

 わかってた。あそこでキスを受け入れたらこうなるって――覚悟して、瞼を落としたのも事実。

 初めて訪れた久世社長の部屋。都内のタワマンの上層階から見える景色を見る余裕なんてなかった。ドアを閉めた瞬間、手を引かれて、ベッドの上。

 気がついた時には、唇を奪われて――結んでいた髪が解かれて、お気に入りのワンピースがベッドの横に滑り落ちて消えた。
 
「……っ、ん、……ぁ」

 唇が離れても息継ぎをする余裕しかない。絶え間ないキスは触れた場所から緊張が溶けていく。荒々しさもあるけど、それが逆に身体の芯を熱くする。

 私の身体はもう――久世社長に反応せずにはいられない……こんなのダメなのに。
 
 舌を重ねた瞬間、厚い舌に食べられるようで――震えながら、私は久世社長のシャツの裾を掴んでいた。

 逃げるタイミングを逃してしまった今、このまま縋りたいのか、それとも逃げたいのか判断がつかない。
 ただ、私を見つめる圧倒的存在感に五感を支配されている気がして――怖いのに、興奮してる。信じられない。

 身に着けているローズピンクのランジェリーはレース生地で、抜け感がお気に入り。胸も綺麗に見えて――ショーツもレースで紐で結ぶタイプ。
 
「随分、誘うような下着だな。こうなること予想してたのか?」
「~~っ、ちがっ!」
「そうか?」

 キスの嵐や止んだと思ったら、まじまじと身体を観察される。これまで一方的にイカされたことはあるけど、あれは服を着てた。だからこうやって肌を見せるのは――今日が初めて。

「あっ、……っ、ん」
「生意気な口と違って、身体は正直のみたいだな」
 
 低く囁かれた言葉に、びくっと反応する。私をシーツに縫い付けていた大きな手が、太ももを這い上がった瞬間、ぎゅっ脚をと閉じる。だけど効果なんてひとつもない。
 
「や……ぁ、……っ」

 上擦った声が漏れる。太ももを撫でられると同時に胸元に唇が落ちてくれば、腰が揺れる。冷静なのに、強引。だけど――嫌じゃない。どうして……? 足先まで、じんわりと熱が広がっていく。

「やっ……ん、そこっ……!」
「ほら、こっちは随分素直だ」

 久世社長の指がショーツへと伸びる。布越しに触れた指の感覚に身体は簡単に反応して、じわりと、レースを濡らす。

 やだ、キスだけで濡れてるの……バレちゃう。

「期待してたみたいだな。――こうされることに」

 気がつくとブラジャーの肩紐が肩からずり落ちていた。ブラのホックを外されたと気づいた時にはもう――レースに触れた久世社長の指が、サイドの紐を引っ張っていた。

「脱がせやすいのは悪くない」
「ぁんっ……ん」

 囁く声が耳に落ちる。こんなにもあっさり、私の身体はこの人の手の中で震えてる。
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