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第六話 学校生活
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陣に渡された錠剤は、朝、昼、晩と出され夜には、点滴をすると約束しているのだが、フェロモンが完全に消えたわけではないので、マスクの下に小さいめのガスマスクを着けている。しかし違和感の塊ではあるので、遠巻きにクラスメイトがコソコソ言っているのが判るが・・
「たかーちゃーん」
圭太も同じようにマスクをしながら重箱を持ってきていた。あの量は一人、いや二人分でもきついと思うが机の椅子に座り重箱を開けると唐揚げ卵焼き可愛く出来たおにぎりのキャラ弁と色とりどりのものが入れられていた。αの匂いとΩの匂いに耐えきれなかった数人のαとΩが発情し、αは隆に近寄くるしΩの数人は発情するように息を荒くして薬を飲んでいた。耐えきれなかったものはβによって保健室に運ばれる。
とりあえずβに襲われることはなくなったが、αが問題であり圭太を無視して隆の肩を掴みかかるが、それを圭太はニコリとつまみながら引っ張った。
「お前はβなんだろ!!少しくらい良いじゃねぇか!」
「私のたかちゃんに手を出すのはいい度胸しているわね?たかちゃんの番は私が知っているから手出しはダメよん?」
ウィンクをしながら手を出してきたαの拳を握りつぶす勢いで握り続けると、手を出してきたαが悲鳴を上げて引っ張って圭太の手から逃げると、圭太はニッコリと笑いながら重箱の風呂敷を片付けると隆の手を引いて、どこかに連れて行こうとするが、ほのかに香る甘い匂いに少しだけヒートしてきたらしいが、倒れるほどではないので圭太の引っ張る方向に連れていかれた。
そこは屋上だった。ちなみに生徒は立ち入り禁止だったが圭太がドアノブを壊してしまった。キックボクサーにというのも握力やらがいるんだろうなぁと思いながら突っ込む気にも起きなかったが、風があるからフェロモンの香りが流されると思い黙認する。
「ここなら邪魔されないわよね!」
「お前はめちゃくちゃだな」
「あら?今更?早く食べましょ~今回の卵焼きは自信作なの!あーんして」
そう言って箸で卵焼きを隆の口元に持っていくが、本当にαなのか疑問に思うくらい平然としているのが不気味で仕方ない。
「あら?食欲ないの?それとも、私のフェロモンに当てられた?」
ズイッと横に座られると風向きが変わり、圭太のフェロモンが一気に感じ取れて息が荒くなり圭太に触れてほしいと思う反面、まだ圭太を認めたくないという思いがあり耐える隆だったが、逆もまた同じでありΩである隆のフェロモンが圭太に直接あたり圭太も興奮状態になる。
圭太は耐えきれなくなったらしく、隆の頬を掴むと無理矢理唇を塞いだ。もちろん隆も抵抗するが力の出ない抵抗であり蹂躙される唇の中は甘ったるい匂いで充満し、圭太は自制心を戻し慌てて隆の唇を名残惜しそうに話した。
今隆を見てしまえば最後まで行ってしまいそうな気がしたので、後ろを向きながら、弁当の卵焼きに手を付けるが、名残惜しく離された唇の隆のΩのフェロモンは耐えがたいものがあった。
「た・・たか・・ちゃん・・・?」
放心状態になっていた隆は、ハッとしマスクと錠剤を呑むと立ち上がり屋上から逃げるようにして階段を下りていった。
そして取り残された圭太は罪悪感で満ちていたが、それでも幼き頃からほしかった隆を逃がすわけも行かず、徐々に攻めていこうとも思っていたが、フェロモンの数値が高すぎることにいら立ちを感じてしまった。
逃げた隆は慌てて保健室に行った。もちろん陣もスタンバイしていた。保健室にて点滴も可能にしていると言っていた。隆が入ってきて驚いたが隆は即座に倒れ発情期のように倒れこみ息を荒くしており、陣は慌てて点滴の準備と錠剤を準備した。
そしてもちろんのことながら圭太は面会謝絶であり、圭太の言い分も聞くため指導室に向かうと明らかに落ち込んでいる圭太が居た。
「さて、話を聞く前に・・・何をしたのか?」
「・・・自制が効かなくて・・・キスしちゃいました・・・」
聞きたくはなかったが、薬でも限界があるしマスクの下からの小さなガスマスクでも効かないのだろうか?
「えーっと、ガスマスクはどうした?」
「お弁当食べようとして・・・外しちゃったわ・・」
「馬鹿としか言えないな。どうせ屋上で食べとうとしてたんだろう?さっき見回りの教師が来て話を聞いたぞ」
申し訳ないとばかりに圭太は背中を丸くして、落ち込んでいるのがわかるが番とわかったのだから一緒に居たい気持ちはわかるが、お互いにフェロモンが多すぎるのだから、そこが問題なのだ。ガスマスクでも問題あるのだが他の生徒の話を聞くと、隆のフェロモンに当てられたαの男子生徒が隆に手出しして圭太が止めたらしい。
「キスだけだろうな?こんだけ発情してるんだから、他にも何かしたんじゃないか?」
「いいえ、キスだけよ?そりゃぁ、他にも触れたかったけれど、どうせならフカフカのベッドで甘いひと時をー」
「はい、それ以上は要らない。とりあえず俺が許可するまで気を付けろよ」
「たかちゃんに近づかないほうが良いのかしら?出来れば他のαから守るだけでも良いの・・・」
確かに隆は、薬や点滴をしたところで、フェロモンは抑えが治まっていない。だがβの勢いは止まったとも言える。そこは良いが、問題はαだ。
そこで圭太は思いだした。
「良い奴がいる」
「え?」
「たかーちゃーん」
圭太も同じようにマスクをしながら重箱を持ってきていた。あの量は一人、いや二人分でもきついと思うが机の椅子に座り重箱を開けると唐揚げ卵焼き可愛く出来たおにぎりのキャラ弁と色とりどりのものが入れられていた。αの匂いとΩの匂いに耐えきれなかった数人のαとΩが発情し、αは隆に近寄くるしΩの数人は発情するように息を荒くして薬を飲んでいた。耐えきれなかったものはβによって保健室に運ばれる。
とりあえずβに襲われることはなくなったが、αが問題であり圭太を無視して隆の肩を掴みかかるが、それを圭太はニコリとつまみながら引っ張った。
「お前はβなんだろ!!少しくらい良いじゃねぇか!」
「私のたかちゃんに手を出すのはいい度胸しているわね?たかちゃんの番は私が知っているから手出しはダメよん?」
ウィンクをしながら手を出してきたαの拳を握りつぶす勢いで握り続けると、手を出してきたαが悲鳴を上げて引っ張って圭太の手から逃げると、圭太はニッコリと笑いながら重箱の風呂敷を片付けると隆の手を引いて、どこかに連れて行こうとするが、ほのかに香る甘い匂いに少しだけヒートしてきたらしいが、倒れるほどではないので圭太の引っ張る方向に連れていかれた。
そこは屋上だった。ちなみに生徒は立ち入り禁止だったが圭太がドアノブを壊してしまった。キックボクサーにというのも握力やらがいるんだろうなぁと思いながら突っ込む気にも起きなかったが、風があるからフェロモンの香りが流されると思い黙認する。
「ここなら邪魔されないわよね!」
「お前はめちゃくちゃだな」
「あら?今更?早く食べましょ~今回の卵焼きは自信作なの!あーんして」
そう言って箸で卵焼きを隆の口元に持っていくが、本当にαなのか疑問に思うくらい平然としているのが不気味で仕方ない。
「あら?食欲ないの?それとも、私のフェロモンに当てられた?」
ズイッと横に座られると風向きが変わり、圭太のフェロモンが一気に感じ取れて息が荒くなり圭太に触れてほしいと思う反面、まだ圭太を認めたくないという思いがあり耐える隆だったが、逆もまた同じでありΩである隆のフェロモンが圭太に直接あたり圭太も興奮状態になる。
圭太は耐えきれなくなったらしく、隆の頬を掴むと無理矢理唇を塞いだ。もちろん隆も抵抗するが力の出ない抵抗であり蹂躙される唇の中は甘ったるい匂いで充満し、圭太は自制心を戻し慌てて隆の唇を名残惜しそうに話した。
今隆を見てしまえば最後まで行ってしまいそうな気がしたので、後ろを向きながら、弁当の卵焼きに手を付けるが、名残惜しく離された唇の隆のΩのフェロモンは耐えがたいものがあった。
「た・・たか・・ちゃん・・・?」
放心状態になっていた隆は、ハッとしマスクと錠剤を呑むと立ち上がり屋上から逃げるようにして階段を下りていった。
そして取り残された圭太は罪悪感で満ちていたが、それでも幼き頃からほしかった隆を逃がすわけも行かず、徐々に攻めていこうとも思っていたが、フェロモンの数値が高すぎることにいら立ちを感じてしまった。
逃げた隆は慌てて保健室に行った。もちろん陣もスタンバイしていた。保健室にて点滴も可能にしていると言っていた。隆が入ってきて驚いたが隆は即座に倒れ発情期のように倒れこみ息を荒くしており、陣は慌てて点滴の準備と錠剤を準備した。
そしてもちろんのことながら圭太は面会謝絶であり、圭太の言い分も聞くため指導室に向かうと明らかに落ち込んでいる圭太が居た。
「さて、話を聞く前に・・・何をしたのか?」
「・・・自制が効かなくて・・・キスしちゃいました・・・」
聞きたくはなかったが、薬でも限界があるしマスクの下からの小さなガスマスクでも効かないのだろうか?
「えーっと、ガスマスクはどうした?」
「お弁当食べようとして・・・外しちゃったわ・・」
「馬鹿としか言えないな。どうせ屋上で食べとうとしてたんだろう?さっき見回りの教師が来て話を聞いたぞ」
申し訳ないとばかりに圭太は背中を丸くして、落ち込んでいるのがわかるが番とわかったのだから一緒に居たい気持ちはわかるが、お互いにフェロモンが多すぎるのだから、そこが問題なのだ。ガスマスクでも問題あるのだが他の生徒の話を聞くと、隆のフェロモンに当てられたαの男子生徒が隆に手出しして圭太が止めたらしい。
「キスだけだろうな?こんだけ発情してるんだから、他にも何かしたんじゃないか?」
「いいえ、キスだけよ?そりゃぁ、他にも触れたかったけれど、どうせならフカフカのベッドで甘いひと時をー」
「はい、それ以上は要らない。とりあえず俺が許可するまで気を付けろよ」
「たかちゃんに近づかないほうが良いのかしら?出来れば他のαから守るだけでも良いの・・・」
確かに隆は、薬や点滴をしたところで、フェロモンは抑えが治まっていない。だがβの勢いは止まったとも言える。そこは良いが、問題はαだ。
そこで圭太は思いだした。
「良い奴がいる」
「え?」
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