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二章
義父
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レンは夜道を歩き、ある場所に到着した。
そこはいつまでも放置されている崩れた小屋の跡地、そこにレンは持っていた花束をソッと置いた。
星が綺麗で、月も綺麗に見える夜だとレンは思った。
今日あったことを亡き母に伝えたかった、レイに会えたことが嬉しかった。
父親が死んでから弱った母に近づいた男が魔族とは知らずに母の事を応援していた自分が馬鹿だった。
それでも、双子として生まれたレイ、そしてごくまれに現れるレノ。
「母さん・・・もし、あの男が居なければレイやレノに会えなかったけど、それでも・・・・俺は悔しいよ・・・レイやレノが苦しんでる。レイは良い人に育てられて良い子に育ったよ。でも・・・レノは・・・」
涙が止まらない、抑え込まれていた感情が涙となって流れていく。
それでも拭こうとは思わない、思わないのではなく出来ない、感情が高ぶっているせいか、子供のように泣きじゃくることしか出来なかった。
二十年前
レンが家に帰ると血まみれの光景だった。
男がレノを抱きかかえていて、今まさにレイに手を掛けようとした時だった。
止めに入ろうと飛び出た時、真っ白な光が周りを包み込み、その男はレノを攫ったまま消えていた。
冷たくなった母は、村人から魔女と呼ばれレンが一人で埋葬した。
固かった土を掘った感触は今でも残っている、悲劇はそれだけでは済まなかった。
魔族と魔女の娘として残ったレイが村人の手の寄って、山の崖から落とされたと言われた瞬間、レンは絶望し、しばらく何も飲まず食わずで死ぬ間際までになっていた。
だが、神父の男が現れ、レイの元気そうな写真を見せてくれた。
その男に問い詰めようと顔をあげると、既にその男は消えていた、その写真は今でも残っている。
タオと出会ったのは、その五年後、レンが10歳のときだった。
「君のお母さんのことは残念だったね。私は君の叔父にあたるタオと言うものだ」
そこからタオとの生活が始まったと言える。
記憶があいまいになっていたが、村人もタオには何も言わず逆に恐れられているのとは違うが、まるで違う扱いをされていた。
タオが来てからレンは徐々に立ち直って来た。
それは感謝している、それでもレイの妹レノが気になっていた。
数年後、村で悲鳴が起きた。
野次馬とは違うが、タオと共に現場に向かうと自分と同じ銀髪の少女が居た。
嬉しそうに血を舐めとる姿は、悪魔にも思えたが、直感で感じた。妹・・・双子の妹レノだと。
出ようとしたときにタオに止められた、口も塞がれ暴れる自分を家に押し込んだのだ。
「あの子は確かにレノだ。だが、あの子には記憶がない、それに・・・そのノインの子供だ。レイとは違う者に育てられた。君が最後に見たレノは誰にさらわれた?」
その言葉を聞いて思いだした。
義父にあたる魔族の父、名前は憶えていないが、あの顔は覚えている。
「まさか・・・レノは・・」
「いや、まだだ。時間が必要だ、君もレイもレノにも時間が必要だ。時がくれば再び一緒に暮らせる。俺を信じろ」
ガシッと掴まれた肩には力が入っており、タオも真剣なんだと思った。
・・・・
「レイは・・・来てくれた・・・。あとはお前だ・・・レノ・・・・」
夜風が涼しく、短い銀髪を揺らしていた。
そこはいつまでも放置されている崩れた小屋の跡地、そこにレンは持っていた花束をソッと置いた。
星が綺麗で、月も綺麗に見える夜だとレンは思った。
今日あったことを亡き母に伝えたかった、レイに会えたことが嬉しかった。
父親が死んでから弱った母に近づいた男が魔族とは知らずに母の事を応援していた自分が馬鹿だった。
それでも、双子として生まれたレイ、そしてごくまれに現れるレノ。
「母さん・・・もし、あの男が居なければレイやレノに会えなかったけど、それでも・・・・俺は悔しいよ・・・レイやレノが苦しんでる。レイは良い人に育てられて良い子に育ったよ。でも・・・レノは・・・」
涙が止まらない、抑え込まれていた感情が涙となって流れていく。
それでも拭こうとは思わない、思わないのではなく出来ない、感情が高ぶっているせいか、子供のように泣きじゃくることしか出来なかった。
二十年前
レンが家に帰ると血まみれの光景だった。
男がレノを抱きかかえていて、今まさにレイに手を掛けようとした時だった。
止めに入ろうと飛び出た時、真っ白な光が周りを包み込み、その男はレノを攫ったまま消えていた。
冷たくなった母は、村人から魔女と呼ばれレンが一人で埋葬した。
固かった土を掘った感触は今でも残っている、悲劇はそれだけでは済まなかった。
魔族と魔女の娘として残ったレイが村人の手の寄って、山の崖から落とされたと言われた瞬間、レンは絶望し、しばらく何も飲まず食わずで死ぬ間際までになっていた。
だが、神父の男が現れ、レイの元気そうな写真を見せてくれた。
その男に問い詰めようと顔をあげると、既にその男は消えていた、その写真は今でも残っている。
タオと出会ったのは、その五年後、レンが10歳のときだった。
「君のお母さんのことは残念だったね。私は君の叔父にあたるタオと言うものだ」
そこからタオとの生活が始まったと言える。
記憶があいまいになっていたが、村人もタオには何も言わず逆に恐れられているのとは違うが、まるで違う扱いをされていた。
タオが来てからレンは徐々に立ち直って来た。
それは感謝している、それでもレイの妹レノが気になっていた。
数年後、村で悲鳴が起きた。
野次馬とは違うが、タオと共に現場に向かうと自分と同じ銀髪の少女が居た。
嬉しそうに血を舐めとる姿は、悪魔にも思えたが、直感で感じた。妹・・・双子の妹レノだと。
出ようとしたときにタオに止められた、口も塞がれ暴れる自分を家に押し込んだのだ。
「あの子は確かにレノだ。だが、あの子には記憶がない、それに・・・そのノインの子供だ。レイとは違う者に育てられた。君が最後に見たレノは誰にさらわれた?」
その言葉を聞いて思いだした。
義父にあたる魔族の父、名前は憶えていないが、あの顔は覚えている。
「まさか・・・レノは・・」
「いや、まだだ。時間が必要だ、君もレイもレノにも時間が必要だ。時がくれば再び一緒に暮らせる。俺を信じろ」
ガシッと掴まれた肩には力が入っており、タオも真剣なんだと思った。
・・・・
「レイは・・・来てくれた・・・。あとはお前だ・・・レノ・・・・」
夜風が涼しく、短い銀髪を揺らしていた。
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