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11話 浮上した怪しい人物
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「で、君は誰が怪しいと思っているんだ?」
遊佐は、そう言って話を戻したが、ミキは困った。
謎の女性を隠していた事で、更に隠した事になる情報があるからだった。
「それが……昨日部屋を出る時に、楠さんの部屋から声が聞こえていたの。たぶん、その後に殺されたんだと思う。戻って来てからは、ずっと静かだったから。そう考えると、スタッフしか犯行を行える人がいないんだよね……」
それを聞いて遊佐は深いため息をする。
「アリバイ証言は、犯人でなくても偽証する。だから裏を取る。君を責める気はないが、その情報、もっと早く知りたかった」
「ごめんなさい……」
「こんな事言いあっていても仕方がない。で、その時間っていつぐらいだ?」
ミキが素直に謝ると、遊佐は気を取り直し聞く。
遊佐も結構、切り替えが早い。
「確か、零時すぎに声が聞こえて来た。ここの部屋って思ったよりしっかりしていて、普段の声はそんなに聞こえないでしょ? たぶん言い合いをして声が大きくなったのよ」
「そうなると、犯行時刻は零時過ぎから一時の間になるのか」
ミキは軽く首を横に振る。
「犯行時刻はそうだけど、言い合いになる前からいたと思うから、犯人はもしかしたら零時前から部屋にいたかもしれない」
「なるほど。そうなるとスタッフしかいなくなるな……。ところで君は、鎌田さんに見つからずにどうやって部屋に戻ったんだ?」
鎌田からミキを見かけたという話を聞いていない事からの質問である。
その質問には、目を泳がせながらミキは答える。
「実は、締め出しくらって。窓明けっぱなしだったの思い出して窓から入ったの……。ついてるんだか、ついてないんだか」
「何をやってるんだ。不用心すぎるだろう。とりあえず、潤に伝えて来る。何かわかったら、また教えてくれ」
遊佐は、窓からの出入りの発想は、実体験からと悟った。
ミキは遊佐が出て行くと、ベットの上にごろんと横になった。
――スタッフの人と何があったんだろう? というか、スタッフの人が部屋に入るってどんな用件? 何か壊れたとか? ここの部屋って、テレビもトイレもないよね?
ふとベットの横の照明が目に入った。
――寝ようとしたら、点かなかったとか?
ミキは、体を起こした。その時手に触れたパジャマを見てある事に気づく。
照明を点ける時には、もう寝る時だ。パジャマや寝巻を着用している。呼びに行くにしてもネグリジェとかではない限り、着替えず一枚羽織るなりして呼びに行くはず。
「そう言えば楠さん、パジャマどころか、服を着替えていた! 昨日と違うの着ていたよね? 次の日に発見されたから、気づかなかったわ!」
――もしかして私と別れた後、部屋で密会? だから着替えた? でも、鎌田さんがいるから玄関からは……。いや、居たかどうかわからない。現に、堀さんや私が出て行く時は姿を見ていない!
二人で密会している内に口論になり殺害。床には手でもついたのかもしれない。その後、自分の持ち場に戻った所に、堀が戻って来た。死亡時刻を操作する為に楠なのかも知れないと嘘の発言をした!
ミキは、鎌田さんが犯人ではないかと推理する!
「よし! 遊佐さんに連絡!」
ミキは立ち上がり、ドアに向かい勢いよく開けた。
「び、びっくりした。よくわかったな」
ノックする体制で、遊佐が立っていた!
「……私もびっくりした。ちょうどよかった。思いついた事があって」
遊佐が部屋に入ると、ミキはドアを閉めた。
「で、思いついた事とは?」
「楠さん、着替えていたのよ! 発見時、昨日と服装違ったでしょ?」
「そうだな」
遊佐は、少し考えて答えた。
ミキは、感はいいのに何故これでわからないのかと、少しイラッとしながら続ける。
「だから、発見は翌日の朝でも、殺害時は昨日の夜でしょ? 普通なら着替えてないじゃない!」
遊佐はやっと気づき、ハッとする。
「そうか。誰かに会うために着替えたのか! でも、出かけてはいない。部屋に呼んだ? その相手に殺されたのか?」
「そうなると思う。外の人をスタッフに見つからずに呼ぶぐらいなら、出かけるでしょ? だから、会った人物はこの建物にいる。で、私が外に出る時に声を掛けたけど、鎌田さんは姿を現さなかった!」
遊佐は、難しい顔をして考え込む。
ミキの推測が伝わったらしい。
「潤と確認に行ってくる。ありがとうな」
そう言うと遊佐は、そそくさと部屋を出て行った。
密会の相手は鎌田で、ミキが声を掛けた時には、隣の楠の部屋にいたのではないか? という疑惑を確認をしに行ったのである。
遊佐は、そう言って話を戻したが、ミキは困った。
謎の女性を隠していた事で、更に隠した事になる情報があるからだった。
「それが……昨日部屋を出る時に、楠さんの部屋から声が聞こえていたの。たぶん、その後に殺されたんだと思う。戻って来てからは、ずっと静かだったから。そう考えると、スタッフしか犯行を行える人がいないんだよね……」
それを聞いて遊佐は深いため息をする。
「アリバイ証言は、犯人でなくても偽証する。だから裏を取る。君を責める気はないが、その情報、もっと早く知りたかった」
「ごめんなさい……」
「こんな事言いあっていても仕方がない。で、その時間っていつぐらいだ?」
ミキが素直に謝ると、遊佐は気を取り直し聞く。
遊佐も結構、切り替えが早い。
「確か、零時すぎに声が聞こえて来た。ここの部屋って思ったよりしっかりしていて、普段の声はそんなに聞こえないでしょ? たぶん言い合いをして声が大きくなったのよ」
「そうなると、犯行時刻は零時過ぎから一時の間になるのか」
ミキは軽く首を横に振る。
「犯行時刻はそうだけど、言い合いになる前からいたと思うから、犯人はもしかしたら零時前から部屋にいたかもしれない」
「なるほど。そうなるとスタッフしかいなくなるな……。ところで君は、鎌田さんに見つからずにどうやって部屋に戻ったんだ?」
鎌田からミキを見かけたという話を聞いていない事からの質問である。
その質問には、目を泳がせながらミキは答える。
「実は、締め出しくらって。窓明けっぱなしだったの思い出して窓から入ったの……。ついてるんだか、ついてないんだか」
「何をやってるんだ。不用心すぎるだろう。とりあえず、潤に伝えて来る。何かわかったら、また教えてくれ」
遊佐は、窓からの出入りの発想は、実体験からと悟った。
ミキは遊佐が出て行くと、ベットの上にごろんと横になった。
――スタッフの人と何があったんだろう? というか、スタッフの人が部屋に入るってどんな用件? 何か壊れたとか? ここの部屋って、テレビもトイレもないよね?
ふとベットの横の照明が目に入った。
――寝ようとしたら、点かなかったとか?
ミキは、体を起こした。その時手に触れたパジャマを見てある事に気づく。
照明を点ける時には、もう寝る時だ。パジャマや寝巻を着用している。呼びに行くにしてもネグリジェとかではない限り、着替えず一枚羽織るなりして呼びに行くはず。
「そう言えば楠さん、パジャマどころか、服を着替えていた! 昨日と違うの着ていたよね? 次の日に発見されたから、気づかなかったわ!」
――もしかして私と別れた後、部屋で密会? だから着替えた? でも、鎌田さんがいるから玄関からは……。いや、居たかどうかわからない。現に、堀さんや私が出て行く時は姿を見ていない!
二人で密会している内に口論になり殺害。床には手でもついたのかもしれない。その後、自分の持ち場に戻った所に、堀が戻って来た。死亡時刻を操作する為に楠なのかも知れないと嘘の発言をした!
ミキは、鎌田さんが犯人ではないかと推理する!
「よし! 遊佐さんに連絡!」
ミキは立ち上がり、ドアに向かい勢いよく開けた。
「び、びっくりした。よくわかったな」
ノックする体制で、遊佐が立っていた!
「……私もびっくりした。ちょうどよかった。思いついた事があって」
遊佐が部屋に入ると、ミキはドアを閉めた。
「で、思いついた事とは?」
「楠さん、着替えていたのよ! 発見時、昨日と服装違ったでしょ?」
「そうだな」
遊佐は、少し考えて答えた。
ミキは、感はいいのに何故これでわからないのかと、少しイラッとしながら続ける。
「だから、発見は翌日の朝でも、殺害時は昨日の夜でしょ? 普通なら着替えてないじゃない!」
遊佐はやっと気づき、ハッとする。
「そうか。誰かに会うために着替えたのか! でも、出かけてはいない。部屋に呼んだ? その相手に殺されたのか?」
「そうなると思う。外の人をスタッフに見つからずに呼ぶぐらいなら、出かけるでしょ? だから、会った人物はこの建物にいる。で、私が外に出る時に声を掛けたけど、鎌田さんは姿を現さなかった!」
遊佐は、難しい顔をして考え込む。
ミキの推測が伝わったらしい。
「潤と確認に行ってくる。ありがとうな」
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