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33話 彼女の無念は私が晴らします
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ミキ達は、一足早くサッポロンに到着した。
「こんにちは」
ミキ達が入っていくと、すすり泣く声が聞こえた。
見ると、熊谷が泣いていたのである。
――もう、佐藤さんの事件の事は知っているみたいね。
前回来た時と違い、雰囲気は全然違った。
辺りはしんみりとしている。
「ミキちゃん! 佐藤さんの事件の事知ってる?」
そう聞いてきたのは、熊谷の背中をさすっていた林だった。
「えぇ……」
「私のせいよ!」
突然、熊谷がそう言った!
皆は、違うわよと、彼女を落ち着かせようと慰める。
「あの……。なぜ、熊谷さんは、自分のせいだと? あ、話せたらでいいんだけど」
ミキが聞くと、五十嵐が口を開く。
「旦那さんを亡くした者同士だから、熊谷さんって佐藤さんと一番仲いいのよ。で、ちょっとした事件がね、昨日、一昨日とあって……」
「事件?」
「携帯電話にオレオレ詐欺の電話がきたのよ! 全員に!」
何故か小声で五十嵐は言った。
ミキと浅井は驚く。
「それでね、佐藤さんだけが来てなくて、熊谷さんがあなたが電話番号漏らしたんでしょうって、言い合いになって……」
ミキと浅井は顔を見合わせた。
佐藤の話とは、この事だったのではと思ったからである。
「だって! 新しく買ったもう一台のスマホにも来たのよ……。佐藤さんにしかまだ教えてないのに……」
「え? 教えたのっていつですか?」
驚いてミキが聞くと、すすり泣きながら熊谷は答える。
「この前の講座の後よ。買ったのは、その前日よ……」
「そうですか……。わかりました。……大丈夫よ。佐藤さんがそんな事する訳ないとわかっているでしょ? 私が犯人を捜してあげるわ!」
ミキは、少し間を置いて言った!
「え? 本当に?」
熊谷は驚く。当然、その場にいた全員も驚き、ミキを見ていた。
「私は、記者よ!」
「「ありがとう。ミキちゃん」」
全員がお礼を言うと、ミキは頷いた。
佐藤を殺した犯人を見つけるけど、その佐藤の濡れ衣も何とかしようとミキは思った。
もしかしたら佐藤は、その詐欺の電話の事に何か思い当たる事があって、ミキに連絡して来たのかもしれない。
もし、その思い当たる人物に殺されていたらと思うと、いたたまれない気持ちにミキはなった。
仕事を抜けて聞きに行っていれば、もしかしたら殺されていなかったかもしれない!
ミキは、小さくため息をついた。
トントントン。
ドアがノックされ、失礼しますと人が入って来た。青野達である。
「私は、手稲署の青野です。佐藤さんの件で少しお話を聞かせて頂きたいのですが宜しいですか?」
青野と緑川は手帳を提示した。
ミキは、スタッフに近寄って話しかけた。
「あの、今日はこういう状態なので、講座兼取材は後日で宜しいでしょうか?」
「はい。私もそう思っていたところです」
スタッフは、頷いてそう言った。
「では、私達はこれで」
ミキが頭を下げると、浅井も下げた。そして、ミキがドアを開けると反対側の手首をつかまれた!
勿論、つかんだ相手は、遊佐だ。
「どこへ行く」
「取材どころではなさそうなので、会社に戻るのよ」
振り返り、ミキは遊佐に言った。
「あ、遊佐さん。彼女達の裏は取れてますので大丈夫ですよ」
緑川がそういうと、遊佐ではなくミキが返答をする。
「え? もしかして会社に私のアリバイ聞いた?」
「えぇ」
ミキのその問いに、不思議そうに緑川は頷いた。
「取りあえず、外に出よう」
遊佐はそう言うと、そのままミキの手を引っ張って外に連れ出した。
「何か会社にバレてはまずい事でもあるのか?」
遊佐は、ミキに鋭い視線を向ける。
「別に……」
「ミキさん、僕達、支店長に怒られますかね? 時間外に取材したって……」
「大丈夫よ。取材じゃないんだから……」
不安げに聞く浅井に、ミキはそう言った。
――叱られるとしたら、厄介ごとに巻き込まれた事でしょう……。
ミキは、ため息をつく。
「あ、すまない」
遊佐はそういうと、ポケットからスマホを取り出した。
電話が来たようだ。
「はい、遊佐です。……申し訳ありません。すぐに戻ります。はい、失礼します」
遊佐は、電話を切るとミキ達の方を見た。
そして、スマホをしまいながら言う。
「時間切れだ。俺は仕事に戻るが、余計な事はせずに大人しくしてろよ!」
遊佐はそう言うと、小走りにその場を去って行った。
ミキは、安堵する。
「どうします?」
「どうしようかしらね……」
今日の出社時間は、十四時からなのでまだ時間があるのである。
その時、鞄からブーブーとバイブの音が聞こえて来た。
ミキは、スマホの画面を見ると、会社からだった。
「はあ、電話来たか……。はい、若狭です」
『若狭、今どこにいる?』
――支店長から直々に電話だ……。
相手は、見谷からだった!
「……外です」
『事情聴取は終わったんだな?』
「はい」
『だったら、取材をしろ! スクープ逃すなよ!』
「え? いいんですか!」
見谷の意外な言葉に、ミキは驚く。
『当たり前だ! 人手が足りなかったら言え、回すから』
「ありがとうございます。今の所、大丈夫です。では、取材します!」
ミキが電話を切ると、不思議そうに浅井が見ていた。
「何か、取材してOKだって!」
「え? お咎めなしですか?」
ミキは頷いた。
浅井は安心した顔をする。
「浅井さん、バイクで現場周辺の聞き込み行くわよ!」
「はい!」
二人は、バイクに乗り、佐藤宅へ向かった!
「こんにちは」
ミキ達が入っていくと、すすり泣く声が聞こえた。
見ると、熊谷が泣いていたのである。
――もう、佐藤さんの事件の事は知っているみたいね。
前回来た時と違い、雰囲気は全然違った。
辺りはしんみりとしている。
「ミキちゃん! 佐藤さんの事件の事知ってる?」
そう聞いてきたのは、熊谷の背中をさすっていた林だった。
「えぇ……」
「私のせいよ!」
突然、熊谷がそう言った!
皆は、違うわよと、彼女を落ち着かせようと慰める。
「あの……。なぜ、熊谷さんは、自分のせいだと? あ、話せたらでいいんだけど」
ミキが聞くと、五十嵐が口を開く。
「旦那さんを亡くした者同士だから、熊谷さんって佐藤さんと一番仲いいのよ。で、ちょっとした事件がね、昨日、一昨日とあって……」
「事件?」
「携帯電話にオレオレ詐欺の電話がきたのよ! 全員に!」
何故か小声で五十嵐は言った。
ミキと浅井は驚く。
「それでね、佐藤さんだけが来てなくて、熊谷さんがあなたが電話番号漏らしたんでしょうって、言い合いになって……」
ミキと浅井は顔を見合わせた。
佐藤の話とは、この事だったのではと思ったからである。
「だって! 新しく買ったもう一台のスマホにも来たのよ……。佐藤さんにしかまだ教えてないのに……」
「え? 教えたのっていつですか?」
驚いてミキが聞くと、すすり泣きながら熊谷は答える。
「この前の講座の後よ。買ったのは、その前日よ……」
「そうですか……。わかりました。……大丈夫よ。佐藤さんがそんな事する訳ないとわかっているでしょ? 私が犯人を捜してあげるわ!」
ミキは、少し間を置いて言った!
「え? 本当に?」
熊谷は驚く。当然、その場にいた全員も驚き、ミキを見ていた。
「私は、記者よ!」
「「ありがとう。ミキちゃん」」
全員がお礼を言うと、ミキは頷いた。
佐藤を殺した犯人を見つけるけど、その佐藤の濡れ衣も何とかしようとミキは思った。
もしかしたら佐藤は、その詐欺の電話の事に何か思い当たる事があって、ミキに連絡して来たのかもしれない。
もし、その思い当たる人物に殺されていたらと思うと、いたたまれない気持ちにミキはなった。
仕事を抜けて聞きに行っていれば、もしかしたら殺されていなかったかもしれない!
ミキは、小さくため息をついた。
トントントン。
ドアがノックされ、失礼しますと人が入って来た。青野達である。
「私は、手稲署の青野です。佐藤さんの件で少しお話を聞かせて頂きたいのですが宜しいですか?」
青野と緑川は手帳を提示した。
ミキは、スタッフに近寄って話しかけた。
「あの、今日はこういう状態なので、講座兼取材は後日で宜しいでしょうか?」
「はい。私もそう思っていたところです」
スタッフは、頷いてそう言った。
「では、私達はこれで」
ミキが頭を下げると、浅井も下げた。そして、ミキがドアを開けると反対側の手首をつかまれた!
勿論、つかんだ相手は、遊佐だ。
「どこへ行く」
「取材どころではなさそうなので、会社に戻るのよ」
振り返り、ミキは遊佐に言った。
「あ、遊佐さん。彼女達の裏は取れてますので大丈夫ですよ」
緑川がそういうと、遊佐ではなくミキが返答をする。
「え? もしかして会社に私のアリバイ聞いた?」
「えぇ」
ミキのその問いに、不思議そうに緑川は頷いた。
「取りあえず、外に出よう」
遊佐はそう言うと、そのままミキの手を引っ張って外に連れ出した。
「何か会社にバレてはまずい事でもあるのか?」
遊佐は、ミキに鋭い視線を向ける。
「別に……」
「ミキさん、僕達、支店長に怒られますかね? 時間外に取材したって……」
「大丈夫よ。取材じゃないんだから……」
不安げに聞く浅井に、ミキはそう言った。
――叱られるとしたら、厄介ごとに巻き込まれた事でしょう……。
ミキは、ため息をつく。
「あ、すまない」
遊佐はそういうと、ポケットからスマホを取り出した。
電話が来たようだ。
「はい、遊佐です。……申し訳ありません。すぐに戻ります。はい、失礼します」
遊佐は、電話を切るとミキ達の方を見た。
そして、スマホをしまいながら言う。
「時間切れだ。俺は仕事に戻るが、余計な事はせずに大人しくしてろよ!」
遊佐はそう言うと、小走りにその場を去って行った。
ミキは、安堵する。
「どうします?」
「どうしようかしらね……」
今日の出社時間は、十四時からなのでまだ時間があるのである。
その時、鞄からブーブーとバイブの音が聞こえて来た。
ミキは、スマホの画面を見ると、会社からだった。
「はあ、電話来たか……。はい、若狭です」
『若狭、今どこにいる?』
――支店長から直々に電話だ……。
相手は、見谷からだった!
「……外です」
『事情聴取は終わったんだな?』
「はい」
『だったら、取材をしろ! スクープ逃すなよ!』
「え? いいんですか!」
見谷の意外な言葉に、ミキは驚く。
『当たり前だ! 人手が足りなかったら言え、回すから』
「ありがとうございます。今の所、大丈夫です。では、取材します!」
ミキが電話を切ると、不思議そうに浅井が見ていた。
「何か、取材してOKだって!」
「え? お咎めなしですか?」
ミキは頷いた。
浅井は安心した顔をする。
「浅井さん、バイクで現場周辺の聞き込み行くわよ!」
「はい!」
二人は、バイクに乗り、佐藤宅へ向かった!
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