【完結】ミキって書かせて頂きます

すみ 小桜(sumitan)

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34話 取材は要領よく!

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 浅井は、佐藤宅より少し離れた所にバイクを止めると、ミキはジャケットを脱いだ。

 「これ、ありがとう」

 そして礼を言いながら、浅井に返した。

 「あ、はい」
 「取材するのに、その恰好はね……」
 「あ、そうですよね! じゃ僕も!」

 浅井もジャケットを脱ぐと、リュックにしまった。
 二人は、佐藤宅の近くに行くと、佐藤宅の向かいの家から二人の男性が出て来た。

 「ご協力ありがとうございました」

 そして、そう言って立ち去って行った。

 ――刑事達だわ。そうだ! いい事思いついた!

 ミキは、小走りに刑事たちが出て行った家にむかい、表札を確認してからチャイムを鳴らした。

 ピンポーン。

 「はーい」

 家の主は、直ぐに出て来た。
 この家に住む40代ぐらいの主婦だ。

 「佐々木さん、すみません。向かいの佐藤さん事で少しお伺いしたいのですが」
 「え? 今、違う刑事さんに話しましたけど?」
 「同じ事で宜しいので、もう一度お伺いして宜しいでしょうか?」

 ミキは、それだけ言って、丁寧にお願いをする。
 佐々木は、頷いた。

 「はい。いいですけど……。えっと、昨日、夜七時半頃に再配達してもらったんだけど、丁度目の前にトラックが止めてあったので、様子がどうだったかわからないです」
 「照明がついていたかもご覧になってませんか?」

 佐々木は、頷く。
 見えなかったようだ。

 「ちなみに宅配業者はどこでしょうか?」
 「北カモシカ便です」
 「そうですか。ありがとうございました」

 ミキは、深々と頭を下げた。慌てて、浅井も下げる。
 二人は、失礼しますと、道路に出た。

 「すごいですね。普通に教えてくれました!」

 浅井は、凄く興奮して言った。
 情報を手に入れられたからだろう。

 「たぶんだけど、違う刑事だと思ったんだと思う」

 浅井は、今度は驚いた顔をする。
 協力的だったのは、刑事だと思っていたからだったようだ。

 「大丈夫よ。私達は、警察を名乗ったわけじゃないんだから」
 「そうだけど……」

 浅井は、まだ不安そうに言った。

 ブルルン。
 トラックの音が聞こえて来た。
 遠くを見れば、噂の北カモシカ便だ。

 「あら、丁度いいわ」

 ミキは、こちらに向かってくるトラックを見て言った。
 北カモシカ便のトラックは、佐藤宅の一つ手前の家の前に止まる。
 ミキ達は、配達員が戻って来るのを運転手側のドアの前で待った。
 少しすると配達員が戻って来る。

 「こんにちは」

 ミキが挨拶をすると、配達員は驚く。

 「えっと、何か……」
 「すみません。昨日、あちらの佐々木さんに再配達してますよね?」
 「そうですが……。もしかして、車、邪魔でした?」

 ハッとして、配達員は言った。

 「いえ、そうではなくて、その時に向かいの佐藤さん宅で、何か気が付いた事なかったかなと思いまして……」

 配達員は、考え込む。

 「どうですか? 飯田さん」
 「え? どうして名前を……」

 ミキは、飯田の胸に付けている名札を指差した。

 「あぁ、そっか。……実は、昨日、配達が終わってから運転席で作業していたんですが、その時に佐藤さんの家から若い男性が出て来たんです……」
 「それ、本当ですか?」

 飯田は、本当だと頷いた。

 「あの、もういいですか? 配達があるので……」
 「はい。お仕事中ありがとうございました」

 ミキが礼を言うと、飯田はトラックに乗り込み、その場を去って行った。

 「凄い収穫ですよ!」

 また興奮して、浅井は言った。
 ミキは、そうねと頷く。
 飯田もまた、警察だと思って話したのだろう。

 「私は一旦、家に戻ってパソコンを取って来てから、会社近くのホワイトに行ってるわね」

 ホワイトとは、Wi-Fi環境がある会社の近くの喫茶店である。
 ノートパソコンは、ショルダーバックには入らないので、自宅に置いて来ていた。

 「わかりました。家まで送ります。その後、家にバイクを置いてから僕も向かいます」

 二人は、バイクに乗り走らせた。
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