30 / 61
シシリーのお披露目?
030
しおりを挟む
ミチルにばれた!
いやランク3になったのは知っていたみたい。フレンド欄を見ればバレバレだもんね。
「本当は触れないでおこうかと思ったけど、そっちから振って来たから聞いていいよな? 一体どうやって経験値稼いだんだ? お金もどうした?」
あぁ。聞きたいよね、それ。私もミチルの立場だったら是非知りたいもん。
「えっと……」
「って、歌のジョブって何?」
「え? あぁ、詩人……」
「へぇ、そんなジョブが……らしいジョブだな」
うん? ミチルには表示されてなかったのかな?
「出てこなかった?」
「出てこないよ。ジョブは共通なのもあれば、メインジョブによって違ったり、条件で表示されたりするんだ。そっちにファイターとか表示されてたか?」
「ファイター? いやなかったけど……」
「だろ? 剣士を選んでないと出てこないジョブだ」
「へえ。そういうもんなんだ」
あ、もしかしたらパン職人とかも神官にしか出ないジョブかな? あれ完全に生活系だし。
「俺はサブに、ファイター(攻撃型)と戦士(体力型)を選んでる。だからHPは60あるんだ」
「はぁ……」
「そっちも教えてくれたし、教えないとフェアじゃないだろう?」
いや別に必要ない情報なんですけど……。
「ついでに言うと、他の奴らと変わらなく見えているこの鎧、ユニークガチャで引いた進歩の鎧って言うんだ。最初から防御が25もあって、それにプレイヤーレベルの防御が加算されていく鎧なんだ!」
自慢げに鎧をパシッと叩きミチルは言った。そして、ジッと私を見つめてきた。
これって私にもユニークガチャの件を話させようとしてます? 最初に振ったフェアじゃないという話はこれの為ですか?
な、なんと計算高い!
どうしたらいいの?
ユニークガチャがランクアップに関係していると睨んで誘導しているんだろうけど……。
「えっと、私は……」
「本当にミチルは強引ね! 私がユニークガチャの結果よ!」
「うお! びっくりした!」
「シシリー!!」
私が話し出そうとした時だった!
シシリーが寝袋から出て来て名乗りを上げた! 私も驚いたよ!
――けど、いいのかな? まあ間違ってはいないけど……ランクアップスキルを使ってシシリーが今いるのだから。
「へ? 妖精? もしかして、これ引いたの?」
「これとは、失礼ね!」
「あ、ごめん。でも納得だ。すげー初心者っぽいのに変だなって思ってたんだ。五つ葉の仕事の件とか……。誰かが糸を引いてるなって」
「そんな事してないわよ! アドバイスをしたの!」
「あぁ、すまん。そう言いたかった! ……あれ? でも、寝袋に出たり入ったりしていたのはなんでだ?」
ミチルは首を傾げる。
シシリーがいたのならあんな行動はとらないだろうという事に気が付いたみたい!
「えっと……」
「あれは、なつめが私がいるのに気が付かなかったからよ。消えちゃったと思ってたの! 話しかけようとしたらあなたが来て……」
「なるほど。で、どうせならお金を取れと!」
「あのね! そういう言い方はしてないから!」
「あ、こりゃ失礼……。いやしかし、アドバイス一つでレベル上げてランクまで……。シシリーだっけ? 仲良くやろうぜ」
「あなたにはアドバイスなんてしないわよ」
「そんな怒るなよ」
「違うわよ! 私はなつめが不利になるような事は、しないって言っているの!」
「あぁ。なるほど!」
なんだろうね、これ。
私一人置いてかれて会話が進んでるわ。まあ私が話すよりシシリーの方が、色々とボロが出なくていいんだろうけど。
「あ、そうだ。シシリーの事は伏せておいた方がいいぜ。それじゃなくても目立ってるし」
「目立ってる? それって私が?」
ミチルは真面目な顔で頷いた。
いやランク3になったのは知っていたみたい。フレンド欄を見ればバレバレだもんね。
「本当は触れないでおこうかと思ったけど、そっちから振って来たから聞いていいよな? 一体どうやって経験値稼いだんだ? お金もどうした?」
あぁ。聞きたいよね、それ。私もミチルの立場だったら是非知りたいもん。
「えっと……」
「って、歌のジョブって何?」
「え? あぁ、詩人……」
「へぇ、そんなジョブが……らしいジョブだな」
うん? ミチルには表示されてなかったのかな?
「出てこなかった?」
「出てこないよ。ジョブは共通なのもあれば、メインジョブによって違ったり、条件で表示されたりするんだ。そっちにファイターとか表示されてたか?」
「ファイター? いやなかったけど……」
「だろ? 剣士を選んでないと出てこないジョブだ」
「へえ。そういうもんなんだ」
あ、もしかしたらパン職人とかも神官にしか出ないジョブかな? あれ完全に生活系だし。
「俺はサブに、ファイター(攻撃型)と戦士(体力型)を選んでる。だからHPは60あるんだ」
「はぁ……」
「そっちも教えてくれたし、教えないとフェアじゃないだろう?」
いや別に必要ない情報なんですけど……。
「ついでに言うと、他の奴らと変わらなく見えているこの鎧、ユニークガチャで引いた進歩の鎧って言うんだ。最初から防御が25もあって、それにプレイヤーレベルの防御が加算されていく鎧なんだ!」
自慢げに鎧をパシッと叩きミチルは言った。そして、ジッと私を見つめてきた。
これって私にもユニークガチャの件を話させようとしてます? 最初に振ったフェアじゃないという話はこれの為ですか?
な、なんと計算高い!
どうしたらいいの?
ユニークガチャがランクアップに関係していると睨んで誘導しているんだろうけど……。
「えっと、私は……」
「本当にミチルは強引ね! 私がユニークガチャの結果よ!」
「うお! びっくりした!」
「シシリー!!」
私が話し出そうとした時だった!
シシリーが寝袋から出て来て名乗りを上げた! 私も驚いたよ!
――けど、いいのかな? まあ間違ってはいないけど……ランクアップスキルを使ってシシリーが今いるのだから。
「へ? 妖精? もしかして、これ引いたの?」
「これとは、失礼ね!」
「あ、ごめん。でも納得だ。すげー初心者っぽいのに変だなって思ってたんだ。五つ葉の仕事の件とか……。誰かが糸を引いてるなって」
「そんな事してないわよ! アドバイスをしたの!」
「あぁ、すまん。そう言いたかった! ……あれ? でも、寝袋に出たり入ったりしていたのはなんでだ?」
ミチルは首を傾げる。
シシリーがいたのならあんな行動はとらないだろうという事に気が付いたみたい!
「えっと……」
「あれは、なつめが私がいるのに気が付かなかったからよ。消えちゃったと思ってたの! 話しかけようとしたらあなたが来て……」
「なるほど。で、どうせならお金を取れと!」
「あのね! そういう言い方はしてないから!」
「あ、こりゃ失礼……。いやしかし、アドバイス一つでレベル上げてランクまで……。シシリーだっけ? 仲良くやろうぜ」
「あなたにはアドバイスなんてしないわよ」
「そんな怒るなよ」
「違うわよ! 私はなつめが不利になるような事は、しないって言っているの!」
「あぁ。なるほど!」
なんだろうね、これ。
私一人置いてかれて会話が進んでるわ。まあ私が話すよりシシリーの方が、色々とボロが出なくていいんだろうけど。
「あ、そうだ。シシリーの事は伏せておいた方がいいぜ。それじゃなくても目立ってるし」
「目立ってる? それって私が?」
ミチルは真面目な顔で頷いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる