ランクアップ!~枕が誘(いざな)う夢の世界で……

すみ 小桜(sumitan)

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ランク戦4後ろには気を付けて

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 「物理攻撃と魔法防御の歌、物理防御の歌よ。それとチェンジよ」

 「うん」


 私は、物理攻撃の歌、魔法防御と物理防御の歌を歌った。


 「ガードチェンジ!」


 これで……うん?


 「魔法攻撃の歌は?」

 「魔法は使わないから必要ないわ」

 「じゃ、俺だけでって事だな。攻撃力UP!」


 よくわからないけど、私はここでサポートなのね。


 「攻撃受けたら直ぐにHP回復の歌よ!」

 「うん!」

 「3ターン持たせないといけないからね」


 ボソッとシシリーが呟いた。
 3ターン?


 「受けろ! ウォーターカッター!」

 「後ろよ!」


 リューキさんとほぼ同時に、シシリーが叫んだ!
 ミチルが振り返ると、地底湖の水がびゅっとミチルに飛んできた!
 それを寸前でかわす!
 シシリーが叫んでなかったらきっとかわせてないと思う。
 

 「あぶねぇ……」

 「伏せて!」

 「ウォーターボム!」

 「何やってるの! なつめ、あなたもよ!」

 「え!? きゃー!」


 私は吹き飛んだ!
 って、突然私もと言われても!


 「っち! なつめには、一々言ってやらないとわからないだろうが!」

 「あら、やるわね。って、なつめ、HP回復の歌!」


 体を起こした私にシシリーが言った。
 ミチルは、リューキさんに斬りかかっていた!
 そうだ歌!
 恐ろしい事に、HPが5しかない!


「優しい風よ。傷を癒せよ♪」


 私は、25%回復した。ミチルは、全回復したみたい。


 「っく。貴様!」

 「マジックドレイン!」


 またミチルに魔法で襲い掛かろうとリューキさんがするも、洞窟の方から声が聞こえた!


 「確保!」


 タタタタと、リキュールさんに近づく兵士達。
 命令をしたのは、猫耳の男の子!?
 もしかして、ミーヤさん? って、どうなってるの?


 「離せ!」


 リキュールさんが、暴れている。


 「大丈夫か? って、お前よく生きてたな」

 「離れていたから余波ですんだのよ」

 「申し訳ない。お怪我をさせてしまったようで。ハイヒール!」


 パーッと私の体は光に包まれ、HPが全回復した!
 凄い!


 「誰?」


 男の子を指差し、ミチルはシシリーに聞いた。


 「これは、失礼。私は、タタイヤと申します」

 「え!?」


 猫耳だしミーヤさんの方だと思った!


 「あいつ、あべこべに言っていやがったな」

 「うん? そう言えば、彼の縄を解いたのはあなたたちでしょうか?」

 「あ、すまん。ミーヤと言う孫が捕まったからって聞いて、ここまで連れて来たんだ」

 「ミーヤは、彼ですが」


 タタイヤさんが振り向いた先は、あのご老人!
 あの人が、ミーヤさんって言うの?
 じゃ、リューキって名前は適当?


 「あいつ、自分の名前も嘘ついていたのかよ。リューキって嘘つきやがって」

 「竜起人りゅうきじんの末裔だからそうなのったのかもしれませんね」


 タタイヤさんが言った竜起人ってなんだろう?


 「ところであなたちは、エルフですか?」


 タタイヤさんの質問に、ミチルはチラッとシシリーを見た。
 きっとなんて答えたらいいのか確認したんだと思う。シシリーは、頷いた。


 「そうだけど……」

 「あぁ! やっぱり! 伝説エルフ! 森の守り人! 私は、この山の麓にある街の警備小隊長です! ぜひお困りな事があったら来てください!」


 エルフって伝説の種族だったの?


 「そうだ! そのままだと街に入りづらいですよね? これをどうぞ。変身できます!」


 ミチルは、タタイヤさんからコア!? を受け取った!
 もしかして、それがコーデコア!?


 「連れていけ!」


 くるっと振り向くと、兵士たちに命令を出し、私達に一礼して立ち去った。


 「マジか。最後意味わかんなかったけど、思ったより簡単に手に入ったな」


 ミチルの手には、二つのコーデコアがあった!


 《プレイヤーレベルが17になりました》


 え? レベルが上がった? なんで?


 「おぉ、レベルが上がった! もしかしてクエストクリアすると経験値も貰えるのか?」

 「そうよ」


 そういう事なのね。納得です。
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