装備召喚でヒソカに装備する~ご主人様はアニマルフェチ~

すみ 小桜(sumitan)

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この世界にないもの

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 この世界に冒険者の仕組みがある。それならそれを生業にと普通はなるが、獣人が強すぎてオレじゃ冒険者は無理っぽい。オレは、リス族と同じ非戦闘族だもんなぁ。
 でも装備召喚で何とかなるのかな……。しかし、それを皆の前で使えば色んな国から狙われる。ベア国以外は、オレを殺そうとするだろうから。

 「来た……」

 ロンドさんが、遠くを睨んだ。ドンが近づいて来ているのか。みんなに緊張が走る。

 「思ったより早いな」
 「もう、鼻が復活したのでしょうか」

 ヤンさんの言葉にカールさんが首を横に振る。

 「それにしては、近づく速度が遅い。だが、確実にこっちに向かってきているようだ」
 『その腕輪のせいでしょう』
 「あ、そうだった! GPS!」

 クロラの言葉にハッとする。レックスさん達が匂いで追って来ていると思っていたようだけど、やっぱりそうじゃないみたいだ。

 「ジーなんだって?」

 カールさんが、オレに振り返り聞いた。皆も聞きなれない単語になんだそれはとこっちを向いている。

 「えっと、発信機的な?」
 「ハッシンキ?」

 これも通じないのか。あ、そうか。匂いで追えるからそういう発想が浮かばないって事か。そう思うと、ドンの着眼点って凄いな。

 「匂いではなく、この腕輪の位置を把握して追ってきているんじゃないかと」
 「おぉ、そういえばそんな事を言っていたな。本当に腕輪を追っているのか? どういう仕組みだ?」

 オレの言葉に、レックスさんが驚いた。やっぱりないんだ。そういう発信機的な物って。
 二人がいた世界もそうだけど、この世界にも。

 「どうやらドンが作った腕輪は、特別な魔道具の様ですな」
 「が、しかしヤン殿。そんな事が可能なのか?」
 「可能なのだろう。私は思いつきもしなかったが。だが、タイムラグがあるようなので、ワープと同じく連続しては使えないようだ」

 それって、クールタイム的な時間が必要って事? それでもこの世界で作ったのは凄い。侮れない相手だ。

 「タイムラグとは?」
 「先ほど待ち構えていたのは、ワープ先を特定できたからでしょう。そこから突破するであろう関所を推測し先回りした。匂いで追えなくなったにも関わらず、すぐにそれを使わなかったことから、連続で使う事はできない魔導具で、しかも持続性しないものだろう。私達は、ここで休憩していたのだからね」

 カールさんの問いに、推測をヤンさんは述べた。
 とにかくこの国から出ない事には、安全な場所はなさそうだ。
 しかし、守りが固くて国から出られそうもない。どうしたら……。

 「ふむ。情報が欲しいな」
 「では、この岩山に隠れて様子をみましょうか?」
 「え?」
 「危険なのでは?」

 レックスさんがヤンさんの提案に驚いて言った。いや、全員驚いている。

 「大丈夫です。匂いを消すスプレーがあります。こちら側がちょうど風下のようですし、伏せて隠れていれば彼らを探れるでしょう」

 岩山を指さし、ヤンさんが大胆な提案をした。
 逃げずに探るって……。危険すぎる。でもオレが意見するのもなぁ。何せここでは、子供扱いだから。
 レックスさん達も納得したのか頷いている。いいんだ。というか、ヤンさんの推測が正しいのか知りたいのかも。
 そうじゃないと、さっきの二の舞になる可能性があるもんね。
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