28 / 73
第28話 みんなが振り向く可愛いチェト!?
しおりを挟む
「ふんふんふ~ん♪」
僕は、スキップしてユイジュさんの横を歩く。
装備も買い替えたし、これから魔法の練習だ。空を飛べるかな?
「頼むからここでスキップはやめてくれ……」
「え? そう?」
スキップしていたら楽しい気分になるのにね。
「ユイジュじゃないか」
声を掛けられ振り向けば、ちょっとごつい人だった。何か胸の辺りだけの鎧みたいのをつけ、腰には重そうな剣を下げている。年齢も僕達より十は上にみえるけど、ユイジュさんの知り合い?
「ツオレンさん。ご無沙汰してます」
軽くユイジュさんは、頭を下げた。知り合いだったみたい。
「ふ~ん。Aランクのモンスターを倒したと聞いたけど、女をはべらせるなんてなぁ」
昨日のAランクのオオカミのモンスターの事かな? うん? 女をはべらせる?
「ねえ、女をはべらせるって?」
「はぁ……お前の事だろう」
意味がわからないのから聞いたのに、ユイジュさんは僕の事だと言う。どういう事だろう?
「うん? 女だよな? はぁ? 男!?」
僕を見て言うので、頷いた。もしかして女だと思ったの?
「男ですけど? 女に見えますか?」
「見えますかって……そのいかにも女が好みそうな刺繍入りの服に、犬を抱いてりゃ女だと思うだろう?」
って、ツオレンさんが言った。
酷いなぁ。チェトを抱っこしていたぐらいで女だなんて!
「だからやめとけって言ったんだ……」
ボソッとユイジュさんが呟いている。
あれ? 勧めていなかったっけ?
「もしかしてこいつ、こう見えて強いとか?」
「……見たまんまだな」
ツオレンさんの質問にユイジュさんがそう答えたんだけど、それって強いの? 弱いの? どっち!?
「なるほど、そのままな。で、借金を返すメドついたか? Aランクを倒したんだったらそれなりに入っただろう?」
借金!? ユイジュさんって借金があったの?
「あなたには関係ないでしょう」
「だな。……まあ、こっちに来れる日が来るといいな」
そう言うと、じゃなとツオレンさんは去って行った。
「行くぞ」
「あ、うん。ねえ、僕って見たまんまだと強そうに見える?」
「はぁ? 見たまんまだと冒険者にすら見えんわ!」
「えぇ!! 酷い。冒険者用の服を着てるのに!」
「あのな。いかにもファッション重視の格好で犬を連れているだけで、十分弱く見える」
「え~。これ勧めたじゃないか!」
「冗談を真に受けるな! って、決めたのはチェトの一声なんだろう? 俺の意見じゃないだろう。それに最後はやめろっていっただろう」
「うん? そうだっけ? そんなに女性に見えるかな?」
よく見れば、そでとかに~~~~みたいな刺繍はあるけど、ボタンも◇だったりするけど、フードにチェトと同じくたれ耳がついていたりするけど……。
「チェトとお揃いなのになぁ」
「もういい……なんか服の話をすると疲れる。それより今日はゆっくり休めよ」
「え? なんで? 魔法の練習は?」
「うん? 魔法の練習?」
『それは我との話だろう』
「あ、そっか。そうだった。ユイジュさんは知らなかったんだ。じゃチェト一緒にやろうね」
『そうだな。あまり人がいなそうな場所を探して……』
「一緒にやろうねじゃない! 説明しろ!」
なんか、凄まれたんだけど……。
「うーん。風魔法を覚えた」
「……はぁ?」
「だから風魔法……うぅうう」
突然口をユイジュさんに塞がれた!?
「声が大きい! 詳しくは、あっちに戻ってから聞く」
「ぷはぁ。もういきなり口を塞がないでよ」
「あぁ、悪い、つい。ここは、聞き耳を立てているやつもいるかなら」
『結局こうなるのか……』
「ダダルさんの所に行くの?」
「そうだ。とりあえずそれまでは、その話は口にするな。いいな」
「……じゃ、チェトのお肉先に買おうか」
「なぜ、そうなる!?」
「え~~。だって、お金余ったら買う予定だったし」
「いいからさっさと帰るぞ! 向こうでも買えるから!」
「チェトごめんね。少し待ってね」
『わかった。何となくこうなる気はしていたから問題ない』
「チェトは賢いね~」
「はいはい。行くぞ」
「ふんふんふ~ん♪」
「だからスキップして歩くな!」
スキップぐらいいいじゃないか。あぁ、この冒険者の街はつまらないなぁ。
って、さっきからみんなチェトを見ている。チェトって可愛いから人気者だね。
「早く返りてぇ……」
ボソッとユイジュさんが呟いた。
ユイジュさんもこの街はつまんないみたいだね。
僕は、スキップしてユイジュさんの横を歩く。
装備も買い替えたし、これから魔法の練習だ。空を飛べるかな?
「頼むからここでスキップはやめてくれ……」
「え? そう?」
スキップしていたら楽しい気分になるのにね。
「ユイジュじゃないか」
声を掛けられ振り向けば、ちょっとごつい人だった。何か胸の辺りだけの鎧みたいのをつけ、腰には重そうな剣を下げている。年齢も僕達より十は上にみえるけど、ユイジュさんの知り合い?
「ツオレンさん。ご無沙汰してます」
軽くユイジュさんは、頭を下げた。知り合いだったみたい。
「ふ~ん。Aランクのモンスターを倒したと聞いたけど、女をはべらせるなんてなぁ」
昨日のAランクのオオカミのモンスターの事かな? うん? 女をはべらせる?
「ねえ、女をはべらせるって?」
「はぁ……お前の事だろう」
意味がわからないのから聞いたのに、ユイジュさんは僕の事だと言う。どういう事だろう?
「うん? 女だよな? はぁ? 男!?」
僕を見て言うので、頷いた。もしかして女だと思ったの?
「男ですけど? 女に見えますか?」
「見えますかって……そのいかにも女が好みそうな刺繍入りの服に、犬を抱いてりゃ女だと思うだろう?」
って、ツオレンさんが言った。
酷いなぁ。チェトを抱っこしていたぐらいで女だなんて!
「だからやめとけって言ったんだ……」
ボソッとユイジュさんが呟いている。
あれ? 勧めていなかったっけ?
「もしかしてこいつ、こう見えて強いとか?」
「……見たまんまだな」
ツオレンさんの質問にユイジュさんがそう答えたんだけど、それって強いの? 弱いの? どっち!?
「なるほど、そのままな。で、借金を返すメドついたか? Aランクを倒したんだったらそれなりに入っただろう?」
借金!? ユイジュさんって借金があったの?
「あなたには関係ないでしょう」
「だな。……まあ、こっちに来れる日が来るといいな」
そう言うと、じゃなとツオレンさんは去って行った。
「行くぞ」
「あ、うん。ねえ、僕って見たまんまだと強そうに見える?」
「はぁ? 見たまんまだと冒険者にすら見えんわ!」
「えぇ!! 酷い。冒険者用の服を着てるのに!」
「あのな。いかにもファッション重視の格好で犬を連れているだけで、十分弱く見える」
「え~。これ勧めたじゃないか!」
「冗談を真に受けるな! って、決めたのはチェトの一声なんだろう? 俺の意見じゃないだろう。それに最後はやめろっていっただろう」
「うん? そうだっけ? そんなに女性に見えるかな?」
よく見れば、そでとかに~~~~みたいな刺繍はあるけど、ボタンも◇だったりするけど、フードにチェトと同じくたれ耳がついていたりするけど……。
「チェトとお揃いなのになぁ」
「もういい……なんか服の話をすると疲れる。それより今日はゆっくり休めよ」
「え? なんで? 魔法の練習は?」
「うん? 魔法の練習?」
『それは我との話だろう』
「あ、そっか。そうだった。ユイジュさんは知らなかったんだ。じゃチェト一緒にやろうね」
『そうだな。あまり人がいなそうな場所を探して……』
「一緒にやろうねじゃない! 説明しろ!」
なんか、凄まれたんだけど……。
「うーん。風魔法を覚えた」
「……はぁ?」
「だから風魔法……うぅうう」
突然口をユイジュさんに塞がれた!?
「声が大きい! 詳しくは、あっちに戻ってから聞く」
「ぷはぁ。もういきなり口を塞がないでよ」
「あぁ、悪い、つい。ここは、聞き耳を立てているやつもいるかなら」
『結局こうなるのか……』
「ダダルさんの所に行くの?」
「そうだ。とりあえずそれまでは、その話は口にするな。いいな」
「……じゃ、チェトのお肉先に買おうか」
「なぜ、そうなる!?」
「え~~。だって、お金余ったら買う予定だったし」
「いいからさっさと帰るぞ! 向こうでも買えるから!」
「チェトごめんね。少し待ってね」
『わかった。何となくこうなる気はしていたから問題ない』
「チェトは賢いね~」
「はいはい。行くぞ」
「ふんふんふ~ん♪」
「だからスキップして歩くな!」
スキップぐらいいいじゃないか。あぁ、この冒険者の街はつまらないなぁ。
って、さっきからみんなチェトを見ている。チェトって可愛いから人気者だね。
「早く返りてぇ……」
ボソッとユイジュさんが呟いた。
ユイジュさんもこの街はつまんないみたいだね。
47
あなたにおすすめの小説
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
魔物が棲む森に捨てられた私を拾ったのは、私を捨てた王子がいる国の騎士様だった件について。
imu
ファンタジー
病院の帰り道、歩くのもやっとな状態の私、花宮 凛羽 21歳。
今にも倒れそうな体に鞭を打ち、家まで15分の道を歩いていた。
あぁ、タクシーにすればよかったと、後悔し始めた時。
「—っ⁉︎」
私の体は、眩い光に包まれた。
次に目覚めた時、そこは、
「どこ…、ここ……。」
何故かずぶ濡れな私と、きらびやかな人達がいる世界でした。
転生したけど平民でした!もふもふ達と楽しく暮らす予定です。
まゆら
ファンタジー
回収が出来ていないフラグがある中、一応完結しているというツッコミどころ満載な初めて書いたファンタジー小説です。
温かい気持ちでお読み頂けたら幸い至極であります。
異世界に転生したのはいいけど悪役令嬢とかヒロインとかになれなかった私。平民でチートもないらしい‥どうやったら楽しく異世界で暮らせますか?
魔力があるかはわかりませんが何故か神様から守護獣が遣わされたようです。
平民なんですがもしかして私って聖女候補?
脳筋美女と愛猫が繰り広げる行きあたりばったりファンタジー!なのか?
常に何処かで大食いバトルが開催中!
登場人物ほぼ甘党!
ファンタジー要素薄め!?かもしれない?
母ミレディアが実は隣国出身の聖女だとわかったので、私も聖女にならないか?とお誘いがくるとか、こないとか‥
◇◇◇◇
現在、ジュビア王国とアーライ神国のお話を見やすくなるよう改稿しております。
しばらくは、桜庵のお話が中心となりますが影の薄いヒロインを忘れないで下さい!
転生もふもふのスピンオフ!
アーライ神国のお話は、国外に追放された聖女は隣国で…
母ミレディアの娘時代のお話は、婚約破棄され国外追放になった姫は最強冒険者になり転生者の嫁になり溺愛される
こちらもよろしくお願いします。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
神様、ありがとう! 2度目の人生は破滅経験者として
たぬきち25番
ファンタジー
流されるままに生きたノルン伯爵家の領主レオナルドは貢いだ女性に捨てられ、領政に失敗、全てを失い26年の生涯を自らの手で終えたはずだった。
だが――気が付くと時間が巻き戻っていた。
一度目では騙されて振られた。
さらに自分の力不足で全てを失った。
だが過去を知っている今、もうみじめな思いはしたくない。
※他サイト様にも公開しております。
※※皆様、ありがとう! HOTランキング1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※
※※皆様、ありがとう! 完結ランキング(ファンタジー・SF部門)1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※
解雇されたけど実は優秀だったという、よくあるお話。
シグマ
ファンタジー
突如、所属している冒険者パーティー[ゴバスト]を解雇されたサポーターのマルコ。しかし普通のサポート職以上の働きをしていたマルコが離脱した後のパーティーは凋落の一途を辿る。そしてその影響はギルドにまでおよび……
いわゆる追放物の短編作品です。
起承転結にまとめることを意識しましたが、上手く『ざまぁ』出来たか分かりません。どちらかと言えば、『覆水盆に返らず』の方がしっくりくるかも……
サクッと読んで頂ければ幸いです。
※思っていた以上の方に読んで頂けたので、感謝を込めて当初の予定を越える文量で後日談を追記しました。ただ大団円で終わってますので、『ざまぁ』を求めている人は見ない方が良いかもしれません。
神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します
すもも太郎
ファンタジー
伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。
その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。
出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。
そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。
大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。
今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。
※ハッピーエンドです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる