【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)

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 知らなかったけどFランクなら誰でも入れる区域だったんだ。
 って、地図を見て驚いた。Fランクの区域は、道のわきにある森ぐらいだった。

 全然気にしないで入っていたけど、一応Fランクの場所でよかった。

 あと、売値は自分で決めれても高すぎると売れないよね。売れなかったらマイナスだ。売れても売値の八割の収入か。
 僕は、自分で材料を調達できるから材料費はただだけど。

 サインも考えないといけないのか。これを入れる事によって盗品を防ぐことにもなるのかな?

 売れ筋とかお値段とか雑貨屋に行って確認して、何を作るか決めるかな。
 そう思い立ちリアカーに戻ると、まだ二人は寝ていた。
 もうそろそろ、起こそう。

 「起きて二人共」

 「うーん……」

 「起きないのなら紅葉は森に帰すよ」

 「え~!」

 サツナがガバッと起きた。

 「ひど~い」

 レンカも起きた。

 「もう。後で雑貨屋に行くけど、まずは冒険者協会に行こう。何か仕事受けないとね」

 ふとそう思った。危なく、自分が冒険者だと言う事を忘れそうだった。物を作っているだけではダメなんだ。

 「「はーい」」

 二人はリアカーから降りて僕と一緒に歩き出した。って、みんなが振り返る。そういえばホロもつけたから余計目立つのかもね。



 僕達三人は、冒険者協会の建物を見上げていた。アーラグドラにあった冒険者協会とは比べ物にならないほど大きい。

 「大きいね」

 「うん」

 レンカが言うと、サツナが頷く。
 こんなに大きいと緊張するな。って、見上げていたせいかリアカーがなくてもジロジロと見られていた。リアカーは、かなり目立つので少し離れた場所から置いて来た。

 「よし、行こう」

 中はすごく広い。そしてカウンターが複数あった。しかも少しずつ離れている。何がどう分かれているのだろうか?

 「こんにちは。もしかしてFランクの方で、こういう大きな冒険者協会は初めてですか?」

 お兄さんに声を掛けられた。この人も紐のネクタイをしている! ただ黒っぽいシャツを着ていて同じような格好ではないけど。

 「商業協会の人ですか?」

 「え? なぜ?」

 お兄さんに驚かれた。やっぱり違うみたいだ。

 「あ、紐のネクタイ……」

 「あぁ。そういう事か。これは冒険者協会の制服だよ。これぐらい大きな冒険者協会だと、制服着ていないと誰が協会の人かわからないだろう?」

 「あぁ。なるほど。あ、僕達Fランクなんですけど、えっとアーラグドラ領から来て、このチラシを置いてもらえるかなって……」

 「あぁ。君もしかして、施設の子?」

 「やっぱり噂になってます?」

 「噂と言うか、協会の人は知ってるよ。こっちついて来て」

 ずっと奥まで連れて行かれる。そこのカウンターの人にお兄さんは話しかけた。

 「この方は、アーラグドラ領の施設の子みたいだからお願いね。私は用事があるので、奥に行きます」

 「わかりました」

 受付にいた人は、女性だ。

 「初めまして。私はFランク担当のクリスタです」

 「僕は、スラゼ。彼女達は、レンカにサツナです」

 僕が一緒に自己紹介すると二人は軽く頭を下げた。

 「まずは床を見て。床には色がついているの。青がFランクコーナー。黄色がEランク、Dランクがオレンジ、Cランクが赤、Bランクが黒、Aランク以上が白よ。取りあえず座って待っていて」

 ランクの色分けがあったなんて。近くの青色のコーナーにあるイスに座った。

 「私は、受付業務に戻るわね」

 「あ、はい。ありがとうございました」

 クリスタさんは戻って行った。って、僕達はただ普通に仕事を受けに来ただけなのに、お話ってなんだろう。
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