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冒険者――それは、レビューブ皇国創立時の皇帝が、国を大きくする為に考えたシステム。
色々改善されて、今の冒険者がある。
冒険者の強さを表すのはスキルのレベルしかないが、ギルドにはランクがあって、設立時はFからスタートして、E、Dとクエストをこなして行く事によりランクが上がる仕組みになっている。
クエストにもランクがあって、それは難易度を示しておりランクが上がれば報酬も多い。また報酬は、お金とは限らない。
ギルドの方針は、ギルドマスターに決定権があり、どのクエストを受けるか、報酬の配分方法もマスターが決める。
ただし、クエストに参加していないメンバーにも報酬を支払わないといけない。
クエストに参加しなくても、何らかの形でギルドに貢献しているいう考え方があるかららしい。
そんな説明を聞いているうちに、目的地についたみたい。
「ここの宿に泊まってるんだ。一か月借りている」
「えーと。一人一部屋なんですか?」
「いやいや。ギルドで借りてるんだ。大部屋をね」
「へぇ」
村には宿屋などなかった。
ジャトに行く事になり、宿屋の存在を知った。利用する前に拉致されたから、どんな感じか知らないからワクワクする。
「部屋はここ。ギルドで借りているからドアのここにステーブを合わせれば、ドアの施錠は解除される」
ビワードさんが、ドアの窪みにステーブを合わせると、かちゃりという音が聞こえた。
ちょっと凹んでいるだけなので、近づけると反応する感じだ。
「ただいま」
「おかえりなさい。ビワード。何かいい、クエストあった?」
女性がいる!
大人の女性だ。ピンクのストレートの髪にクリっとした赤い瞳。
その人が、ビワードさんに駆け寄って来た。
「え? 誰?」
「紹介するよ。仮入会するラシルだ。今日冒険者になった」
「宜しくお願いします」
「まあ、よろしくね。私はアイリ」
「おい、権限があるからってそんな新人入れてどうするんだよ」
もう一人いた! この人は、ビワードさんと同じでシルバーのチョーカーだ。
紺色の後ろ髪は刈り上げられていて、髪と同じ色の彼の瞳が鋭く僕を射抜く。
「そう言うなよ。トム。彼のスキルがあれば森深くまで行ける」
「うん? 固有スキル持ちなのか? ガキに見えるけど……」
「あぁ、15歳だ。どうやらスキル隊では重宝されないスキルだから放置されていた」
「は? そんな事ってあるのか?」
「経営者がお金を払ったのかもね」
アイリさんが言うと、二人はなるほどと納得している。
僕達が知らなかっただけで、どこにも行かないようにされていたの?
「で、ラシルって言ったっけ? 何が出来るんだ」
「邪霧を退ける事ができる! 凄くないか!」
「何だって! それが本当なら凄いじゃないか」
「だろ?」
二人は興奮して、話が盛り上がっているけど、アイリさんはただ静観しているだけだ。いや不機嫌そう。
「ねえ、ところで、何かクエストを受けて来たの?」
「あ、いや……。彼も入れて行こうかと思ったからまずは紹介をと思って……」
「もう。宿の更新期限が迫ってるって言っていたのに。間に合うの?」
「仕方ねぇな。俺も一緒に行くよ。留守番頼むな、アイリ」
「うん。任せておいて。行ってらっしゃい」
僕も一緒に部屋を出る。一緒に行っても役に立たないけど。
「なんで、仕事受けてこないかなぁ。二度手間だろう」
宿屋を出た所で、トムさんが言った。
「すまない。舞い上がっちゃって」
「ふーん。でも本当にそんな効果があるのか? 普通は一応連れて行かないか?」
「スキル隊は、邪霧を退ける魔道具があるからな。レベル1の時がどうだったかわからないけど、使い勝手が悪いと思って相手の意見を飲んだのだろう」
ビワードさんて、スキル隊の事に詳しいのかな?
「あの、スキル隊ってカモミール隊の事ですよね?」
「お前、スキル隊の事も知らないのかよ」
マジかとトムさんが大きなため息を漏らす。
「俺達だって、スキル隊予備団に入って邪霧やスキル隊の事を知っただろう」
「は? 俺は村人じゃねぇ。お前らと一緒にするなよ」
「すまない。そうだったな」
何だかトムさんも機嫌が悪くなってしまった。僕のせいだよね。
「えーと、ごめんなさい」
「君が謝る必要はないよ。スキル隊というのは、国が運営する部隊だ。安定した職業の一つだけど、シルバーでなければ入れない。スキル隊には、部隊ごとに名前がついていて、カモミール隊もスキル隊だ」
「入れないというか、誘いを受けた者が入れるんだ。それを断った者は、その後入る事は不可能」
「まあ、そうだな。仕事内容としては、国民を守る仕事。だから魔獣討伐も行っている。冒険者に近い職業かな」
そうなんだ。もしかしたら僕もスキル隊の一員だったかもしれなかったんだ。でももう入る事はかなわないのか。
色々改善されて、今の冒険者がある。
冒険者の強さを表すのはスキルのレベルしかないが、ギルドにはランクがあって、設立時はFからスタートして、E、Dとクエストをこなして行く事によりランクが上がる仕組みになっている。
クエストにもランクがあって、それは難易度を示しておりランクが上がれば報酬も多い。また報酬は、お金とは限らない。
ギルドの方針は、ギルドマスターに決定権があり、どのクエストを受けるか、報酬の配分方法もマスターが決める。
ただし、クエストに参加していないメンバーにも報酬を支払わないといけない。
クエストに参加しなくても、何らかの形でギルドに貢献しているいう考え方があるかららしい。
そんな説明を聞いているうちに、目的地についたみたい。
「ここの宿に泊まってるんだ。一か月借りている」
「えーと。一人一部屋なんですか?」
「いやいや。ギルドで借りてるんだ。大部屋をね」
「へぇ」
村には宿屋などなかった。
ジャトに行く事になり、宿屋の存在を知った。利用する前に拉致されたから、どんな感じか知らないからワクワクする。
「部屋はここ。ギルドで借りているからドアのここにステーブを合わせれば、ドアの施錠は解除される」
ビワードさんが、ドアの窪みにステーブを合わせると、かちゃりという音が聞こえた。
ちょっと凹んでいるだけなので、近づけると反応する感じだ。
「ただいま」
「おかえりなさい。ビワード。何かいい、クエストあった?」
女性がいる!
大人の女性だ。ピンクのストレートの髪にクリっとした赤い瞳。
その人が、ビワードさんに駆け寄って来た。
「え? 誰?」
「紹介するよ。仮入会するラシルだ。今日冒険者になった」
「宜しくお願いします」
「まあ、よろしくね。私はアイリ」
「おい、権限があるからってそんな新人入れてどうするんだよ」
もう一人いた! この人は、ビワードさんと同じでシルバーのチョーカーだ。
紺色の後ろ髪は刈り上げられていて、髪と同じ色の彼の瞳が鋭く僕を射抜く。
「そう言うなよ。トム。彼のスキルがあれば森深くまで行ける」
「うん? 固有スキル持ちなのか? ガキに見えるけど……」
「あぁ、15歳だ。どうやらスキル隊では重宝されないスキルだから放置されていた」
「は? そんな事ってあるのか?」
「経営者がお金を払ったのかもね」
アイリさんが言うと、二人はなるほどと納得している。
僕達が知らなかっただけで、どこにも行かないようにされていたの?
「で、ラシルって言ったっけ? 何が出来るんだ」
「邪霧を退ける事ができる! 凄くないか!」
「何だって! それが本当なら凄いじゃないか」
「だろ?」
二人は興奮して、話が盛り上がっているけど、アイリさんはただ静観しているだけだ。いや不機嫌そう。
「ねえ、ところで、何かクエストを受けて来たの?」
「あ、いや……。彼も入れて行こうかと思ったからまずは紹介をと思って……」
「もう。宿の更新期限が迫ってるって言っていたのに。間に合うの?」
「仕方ねぇな。俺も一緒に行くよ。留守番頼むな、アイリ」
「うん。任せておいて。行ってらっしゃい」
僕も一緒に部屋を出る。一緒に行っても役に立たないけど。
「なんで、仕事受けてこないかなぁ。二度手間だろう」
宿屋を出た所で、トムさんが言った。
「すまない。舞い上がっちゃって」
「ふーん。でも本当にそんな効果があるのか? 普通は一応連れて行かないか?」
「スキル隊は、邪霧を退ける魔道具があるからな。レベル1の時がどうだったかわからないけど、使い勝手が悪いと思って相手の意見を飲んだのだろう」
ビワードさんて、スキル隊の事に詳しいのかな?
「あの、スキル隊ってカモミール隊の事ですよね?」
「お前、スキル隊の事も知らないのかよ」
マジかとトムさんが大きなため息を漏らす。
「俺達だって、スキル隊予備団に入って邪霧やスキル隊の事を知っただろう」
「は? 俺は村人じゃねぇ。お前らと一緒にするなよ」
「すまない。そうだったな」
何だかトムさんも機嫌が悪くなってしまった。僕のせいだよね。
「えーと、ごめんなさい」
「君が謝る必要はないよ。スキル隊というのは、国が運営する部隊だ。安定した職業の一つだけど、シルバーでなければ入れない。スキル隊には、部隊ごとに名前がついていて、カモミール隊もスキル隊だ」
「入れないというか、誘いを受けた者が入れるんだ。それを断った者は、その後入る事は不可能」
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