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第一話
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「本当にすまない。約束を違えてしまって……」
「……今更言われましても」
私の名はシラーヌ・シプリード。いえ、結婚して姓が変わってシラーヌ・デフォセルトでしたわ。
私達は、本来は婚約破棄して結婚まで至るはずがなかったのですが、なぜか婚姻が成立してしまったのです――。
◇
私は運良く魔法が使えました。光魔法なのでそんなに役に立つものではありませんが、学園の特別クラスに普通クラスの料金で通えたのです。
シプリード家は爵位があるといっても男爵。特別クラスは、侯爵家以上の方々が通ういわゆる本当のお金持ちが通うクラスです。
お父様は、うまくいけば侯爵家の者と仲良くなれるチャンスだと喜んではいましたが、まさかこのようなことになるとは思ってもいませんでした。
15歳になった私は、特別クラスへと通う事になり、お父様とは違い本当は嫌だったのです。仲良くしてただける気がしませんでした。やはりというべきか、浮いた存在になっていましたが、お父様やお母さまには順調よと言っておりましたけどね。
それでも通う二年間のうちに誰かと親しくなりたいと思ってはいたのです。ですがやっぱり無理でしたが、一般クラスのヒメリ・カトラージュ嬢と仲良くなれたのです。私と違い一般クラスですが、伯爵です。
出会いは、一人でぽつんと学園の池を眺めていた時に向こうも一人眺めにきたのです。ヒメリ嬢は、クリっとしたグリーンの瞳にきゅっとした唇で、金のストレートの長い髪。まるでかわいいお人形のようでした。
一方私は、たれ目の碧眼に、くせっけのあるキツネ色の髪。
そんなかわいい彼女にも悩みがあったのです。それは、他の令嬢からの妬み。見た目が良すぎるのも大変のようです。
何度か会ううちに、自然と仲良くなったのでした。
そんなある日、同じクラスのリヤルド・デフォセルト侯爵に声をかけられたのです。驚きましたが、どうやら彼は私と仲良くなったヒメリ嬢に興味があるようで、話すきっかけを作ってほしいと言われたのです。
ところが突然、私に婚約者になってほしいと言ってきたのです。意味が分からずにいると、どうやら婚約をさせられそうになったらしく、その人との婚約を断る為に私にお願いしてきたのです。
ヒメリ嬢にも婚約の話がありかなり落ち込んでいる様子。ちょっと可哀そうになってしまい、婚約を断る口実の為、婚約を受け入れる事にしました。学園にいる間だけの仮初の婚約。そう婚約破棄前提での婚約となったのでした。
まあ実際、私に婚約者がいなければ断れるわけはないのですが……。
破棄するにしても男爵家ならしやすいのかもしれませんね。
「……今更言われましても」
私の名はシラーヌ・シプリード。いえ、結婚して姓が変わってシラーヌ・デフォセルトでしたわ。
私達は、本来は婚約破棄して結婚まで至るはずがなかったのですが、なぜか婚姻が成立してしまったのです――。
◇
私は運良く魔法が使えました。光魔法なのでそんなに役に立つものではありませんが、学園の特別クラスに普通クラスの料金で通えたのです。
シプリード家は爵位があるといっても男爵。特別クラスは、侯爵家以上の方々が通ういわゆる本当のお金持ちが通うクラスです。
お父様は、うまくいけば侯爵家の者と仲良くなれるチャンスだと喜んではいましたが、まさかこのようなことになるとは思ってもいませんでした。
15歳になった私は、特別クラスへと通う事になり、お父様とは違い本当は嫌だったのです。仲良くしてただける気がしませんでした。やはりというべきか、浮いた存在になっていましたが、お父様やお母さまには順調よと言っておりましたけどね。
それでも通う二年間のうちに誰かと親しくなりたいと思ってはいたのです。ですがやっぱり無理でしたが、一般クラスのヒメリ・カトラージュ嬢と仲良くなれたのです。私と違い一般クラスですが、伯爵です。
出会いは、一人でぽつんと学園の池を眺めていた時に向こうも一人眺めにきたのです。ヒメリ嬢は、クリっとしたグリーンの瞳にきゅっとした唇で、金のストレートの長い髪。まるでかわいいお人形のようでした。
一方私は、たれ目の碧眼に、くせっけのあるキツネ色の髪。
そんなかわいい彼女にも悩みがあったのです。それは、他の令嬢からの妬み。見た目が良すぎるのも大変のようです。
何度か会ううちに、自然と仲良くなったのでした。
そんなある日、同じクラスのリヤルド・デフォセルト侯爵に声をかけられたのです。驚きましたが、どうやら彼は私と仲良くなったヒメリ嬢に興味があるようで、話すきっかけを作ってほしいと言われたのです。
ところが突然、私に婚約者になってほしいと言ってきたのです。意味が分からずにいると、どうやら婚約をさせられそうになったらしく、その人との婚約を断る為に私にお願いしてきたのです。
ヒメリ嬢にも婚約の話がありかなり落ち込んでいる様子。ちょっと可哀そうになってしまい、婚約を断る口実の為、婚約を受け入れる事にしました。学園にいる間だけの仮初の婚約。そう婚約破棄前提での婚約となったのでした。
まあ実際、私に婚約者がいなければ断れるわけはないのですが……。
破棄するにしても男爵家ならしやすいのかもしれませんね。
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