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第二話★
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今日僕は、愛する人に愛の告白をする。
彼女はたれ目で碧眼。僕の方は、釣り目で燃えるような赤。黒髪なのもあって怖い印象があるようだけど、実際は臆病者の意気地なし。
彼女に初めて声を掛けた時も、知り合いの子と仲良くなったのを知りその子の話を通じて仲良くしようと思っていた。でも一向にその子の話から抜け出せない。いやそれどころか、なぜかいつも三人で会う事に……。
その知り合いのヒメリ嬢にも婚約者ができた。これならきっといける! い、勢いだ!
「シラーヌ嬢。私と婚約して頂きたい」
「え? 私とですか?」
すごく驚かれた。やはりというか、僕の気持ちは伝わっていなかった。
「はい。あ、あなたしかいないのです!」
――僕が愛している人は、あなた一人なのです!
「……ヒメリ嬢は?」
「ヒメリ嬢? ヒメリ嬢にも婚約の話があり、まとまったようです」
「それでなぜ私?」
「え……」
実は、婚約の話が自分にも持ち上がっていると聞いたとは言えないよな。婚約の話を切り出される前に、彼女と口約束だけでもしておいて両親に言わないと……。でもこんな事を言うと、他の人にしてと言われそうだ。
「もしかして、ヒメリ嬢が婚約したから私と?」
「え? きっかけではありますが……」
「早まってはいけませんわ。リヤルド様にはもっと相応しい方が現れると思います」
ま、まさか、もうすでに僕に婚約の話が持ち上がっているのを知っているの? なぜ!?
「僕に婚約の話があるようですが、気にしないでください! 僕が好きなのは……」
「わかっているわ。ヒメリ嬢でしょう? なるほどね。婚約の話が舞い込んできたのね。まだ踏ん切りがつかないってことかしら?」
「………」
ずっとおかしいなとは思っていたけど、ヒメリ嬢の事が好きだと思われていたのか! もしかしてヒメリ嬢が婚約してやけになって婚約してと言っていると思われている!?
「ヒ、ヒメリ嬢の事は関係ありません! 僕は、あなたと婚約をしたいのです!」
「わかりました」
「え? では……」
「あなたの気持ちが落ち着くまでの間という事に致しましょう。今回の親の紹介を断る口実ですよね?」
「うん?」
あれ? それもあるけど、まだ親には何も言われていない。
「学園を卒業する頃には、婚約破棄して頂く事でよろしいでしょうか?」
「え!?」
なぜ、婚約破棄前提……。でもそうでもしないと受けてくれない? よし、こうなったら学園にいる間に、僕に振り向かせるぞ!
「よ、宜しくお願いします」
「はい。リヤルド様」
な、なんとか、婚約するのを承諾してもらったけど最初の予定と全然違う。
いやそうじゃないだろう。僕はなぜ、君が好きなんだと言えないんだ~!
へたれ過ぎる僕のバカ!
彼女はたれ目で碧眼。僕の方は、釣り目で燃えるような赤。黒髪なのもあって怖い印象があるようだけど、実際は臆病者の意気地なし。
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ま、まさか、もうすでに僕に婚約の話が持ち上がっているのを知っているの? なぜ!?
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「わかっているわ。ヒメリ嬢でしょう? なるほどね。婚約の話が舞い込んできたのね。まだ踏ん切りがつかないってことかしら?」
「………」
ずっとおかしいなとは思っていたけど、ヒメリ嬢の事が好きだと思われていたのか! もしかしてヒメリ嬢が婚約してやけになって婚約してと言っていると思われている!?
「ヒ、ヒメリ嬢の事は関係ありません! 僕は、あなたと婚約をしたいのです!」
「わかりました」
「え? では……」
「あなたの気持ちが落ち着くまでの間という事に致しましょう。今回の親の紹介を断る口実ですよね?」
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なぜ、婚約破棄前提……。でもそうでもしないと受けてくれない? よし、こうなったら学園にいる間に、僕に振り向かせるぞ!
「よ、宜しくお願いします」
「はい。リヤルド様」
な、なんとか、婚約するのを承諾してもらったけど最初の予定と全然違う。
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