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第61話 ディアルディのプロポーズ
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「な、なんと! あやつは、君をその様に騙して殺そうと企てていたのか!」
サイグルドは、本気だったのだ。二人を本来は、そこで殺すつもりだったが彼女は王都まで逃げてしまった。その為、マカリーに助け出された。
連絡がない事から、死んでいるかも知れないが、二人の行方をサイグルドは探していたのだろう。
「エルドアリス様は悪くございません。すべてサイグルドが企てた事」
イグーレンが言うもエルドアリスは首を横に振った。
「確かにそうでしょう。ですが私は、ディが精霊パニックを起こしたと思い逃げ、ずっと身を隠していたのです。謝罪しようと連絡を取る事も出来たのに、私はそれをしなかった。私は、陛下の側にいる資格はありません」
「いや、それは私も一緒だ。王臣達の中に裏切者がいる。そう思っても自分では動かず、そなたが安全な場所にいるのだから大丈夫と十年以上もそのままにしてしまった。もっとやりようがあった……」
「いえ。いいのです。後継ぎもおられますのですから……」
「何をいいますか、エルドアリス様。あなたは本妻です。本来ならディアルディ様が、王位を就いでもおかしくはないのですよ?」
イグーレンが言うも、またエルドアリスは首を横に振った。
「あと三か月もすれば子が生まれると言うのに、事を荒立てる必要はないでしょう。今、私達が戻れば、色々と問題もおきます」
「それに、俺は王位はいらない」
そう言うとディアルディは、ルナードの前に立った。
「この前言ったと思うけど、事が解決したらもう一度言うって」
「え……」
ちょっと待って! ここで言うの!?
ルナードは慌てた。
親の前だ。いやその前に陛下もいる。断るにしても承諾するにしても返事を返しづらい。
「今じゃなくても!」
「今じゃないとダメなんだ! 俺の意思を示したい。俺は、ルナード、君が好きだ。俺の妻になってほしい……」
「殿下、彼、いえ彼女は残念ながらあなたにご興味がありません。先ほど、そう自分で述べていたではありませんか。王子にお戻りください。色々な事は我々が……」
「黙れ! 俺は、ルナードの本心が聞きたいんだ! 俺が王族とかルナードが神官を続けられるとかられないとか、そう言うのをとっぱらって、ただ純粋に俺の事をどう思っているのか聞きたい!」
ウィドガは、ディアルディに黙れと言われ口を閉じた。
「たぶん、今しかチャンスが無い。君の本当の気持ちを聞かせてくれ」
そんな事を言われても……心の準備できてない! って、王臣達の視線が痛いんだけど。でも今しかないのは、確かかも。きっと王臣達が、ディアルディさんを引き留める。そうしたらもう会えない……。
「わかりました。お答えします……」
ルナードは、ディアルディを見つめそう答えた。
サイグルドは、本気だったのだ。二人を本来は、そこで殺すつもりだったが彼女は王都まで逃げてしまった。その為、マカリーに助け出された。
連絡がない事から、死んでいるかも知れないが、二人の行方をサイグルドは探していたのだろう。
「エルドアリス様は悪くございません。すべてサイグルドが企てた事」
イグーレンが言うもエルドアリスは首を横に振った。
「確かにそうでしょう。ですが私は、ディが精霊パニックを起こしたと思い逃げ、ずっと身を隠していたのです。謝罪しようと連絡を取る事も出来たのに、私はそれをしなかった。私は、陛下の側にいる資格はありません」
「いや、それは私も一緒だ。王臣達の中に裏切者がいる。そう思っても自分では動かず、そなたが安全な場所にいるのだから大丈夫と十年以上もそのままにしてしまった。もっとやりようがあった……」
「いえ。いいのです。後継ぎもおられますのですから……」
「何をいいますか、エルドアリス様。あなたは本妻です。本来ならディアルディ様が、王位を就いでもおかしくはないのですよ?」
イグーレンが言うも、またエルドアリスは首を横に振った。
「あと三か月もすれば子が生まれると言うのに、事を荒立てる必要はないでしょう。今、私達が戻れば、色々と問題もおきます」
「それに、俺は王位はいらない」
そう言うとディアルディは、ルナードの前に立った。
「この前言ったと思うけど、事が解決したらもう一度言うって」
「え……」
ちょっと待って! ここで言うの!?
ルナードは慌てた。
親の前だ。いやその前に陛下もいる。断るにしても承諾するにしても返事を返しづらい。
「今じゃなくても!」
「今じゃないとダメなんだ! 俺の意思を示したい。俺は、ルナード、君が好きだ。俺の妻になってほしい……」
「殿下、彼、いえ彼女は残念ながらあなたにご興味がありません。先ほど、そう自分で述べていたではありませんか。王子にお戻りください。色々な事は我々が……」
「黙れ! 俺は、ルナードの本心が聞きたいんだ! 俺が王族とかルナードが神官を続けられるとかられないとか、そう言うのをとっぱらって、ただ純粋に俺の事をどう思っているのか聞きたい!」
ウィドガは、ディアルディに黙れと言われ口を閉じた。
「たぶん、今しかチャンスが無い。君の本当の気持ちを聞かせてくれ」
そんな事を言われても……心の準備できてない! って、王臣達の視線が痛いんだけど。でも今しかないのは、確かかも。きっと王臣達が、ディアルディさんを引き留める。そうしたらもう会えない……。
「わかりました。お答えします……」
ルナードは、ディアルディを見つめそう答えた。
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