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◆001◆この世界の理
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漆黒で艶やかなくちばしが、緑の輪をくぐる。
閉じた瞼を通過し、首にピタッと納まった。
「はい。似合うよ、キュイ」
『これがネックウォーマーか。悪くないな。ありがとう、クテュール』
閉じていたクリッとした真っ赤な瞳を僕に向け、僕の数倍もある鳥……いやモンスターは、ほほ笑んだ。僕にはそう見えた。
彼は、この森『レッドアイの森』のモンスターのボス。
全長五メートルもある漆黒の体。鋭い爪がある足。人間など一突きで穴が空きそうな、鋭いくちばし。
僕は、こげ茶色の髪に茜色の瞳のただの15歳の人間の少年。
きっと、キュイとの出会いは、必然で運命だったと思うんだ。
って、出会ったのは三日前なんだけどね――。
◆ ◇ ◇ ◇ ◆ ◆ ◇ ◇ ◇ ◆ ◆ ◇ ◇ ◇ ◆
三日前、僕はまだ14歳だった。
僕には、父さんがいない。冒険者だった父さんは、僕が10歳の時死んだ。
冒険者という職業は危険な仕事なので、冒険者保険なるものがありそれにより僕達は、何とか生活出来ていた。
母さんは、パン屋で働かせてもらっていた。でももうすぐそれだけでは暮らせなくなる。
保険は五年間しか支払われない。今年いっぱいだ。
僕は明日、15歳になる。
この世界では、大抵の男子は冒険者になるか、ならなかったとしてもそれに関係する仕事につく。
例えば、宿屋。勿論、冒険者が泊まる宿。
武器屋、マジックアイテム屋の店員や匠の弟子。
この僕が住むレッド村も例外なく、男子は冒険者になっている。
でも僕は、剣は苦手。魔法も習ってないので使えない。って、魔力があるのかさえわからない。
そして、僕は裁縫が好きだ!
だから僕は、冒険者にならずに防具屋とかアイテム屋に就職したいと思っていた。
でも周りの者からは、変わり者として見られ、後ろ指を指されている。
この日、先に15歳になった幼馴染のエジンが家に来て、僕を連れ出した。
「お前も明日、15だろう? 稽古つけてやるよ」
「え? 別にいいよ。僕は、防具屋とかで働くつもりだから」
彼は剣士だ。布で出来た一般的な冒険者の服を着て、腰に剣を刺している。紺の髪に瞳の彼は、服も紺を選んで着ていた。
幼馴染と言っても、特段仲良くはないと僕は思っていた。
誕生日だって祝ってもらった事もないし、僕が裁縫しているとけなしてくるし。歳が同じってだけで、僕は彼が嫌いだ!
「いいからこい!」
嫌だと言っているのに、エジンは僕の腕を引っ張った。今日は何だかいつもより機嫌が悪い。
「だいたい、防具屋とかで働くには、ツテが必要なんだよ!」
「そ、そうなんだ。でも僕、剣なんて持ってないし、稽古できないよ」
「短剣は持っていただろう? それ持って来い!」
剣とナイフで稽古するつもりらしい。
仕方がないので、ナイフを持って彼について行く事にした。
閉じた瞼を通過し、首にピタッと納まった。
「はい。似合うよ、キュイ」
『これがネックウォーマーか。悪くないな。ありがとう、クテュール』
閉じていたクリッとした真っ赤な瞳を僕に向け、僕の数倍もある鳥……いやモンスターは、ほほ笑んだ。僕にはそう見えた。
彼は、この森『レッドアイの森』のモンスターのボス。
全長五メートルもある漆黒の体。鋭い爪がある足。人間など一突きで穴が空きそうな、鋭いくちばし。
僕は、こげ茶色の髪に茜色の瞳のただの15歳の人間の少年。
きっと、キュイとの出会いは、必然で運命だったと思うんだ。
って、出会ったのは三日前なんだけどね――。
◆ ◇ ◇ ◇ ◆ ◆ ◇ ◇ ◇ ◆ ◆ ◇ ◇ ◇ ◆
三日前、僕はまだ14歳だった。
僕には、父さんがいない。冒険者だった父さんは、僕が10歳の時死んだ。
冒険者という職業は危険な仕事なので、冒険者保険なるものがありそれにより僕達は、何とか生活出来ていた。
母さんは、パン屋で働かせてもらっていた。でももうすぐそれだけでは暮らせなくなる。
保険は五年間しか支払われない。今年いっぱいだ。
僕は明日、15歳になる。
この世界では、大抵の男子は冒険者になるか、ならなかったとしてもそれに関係する仕事につく。
例えば、宿屋。勿論、冒険者が泊まる宿。
武器屋、マジックアイテム屋の店員や匠の弟子。
この僕が住むレッド村も例外なく、男子は冒険者になっている。
でも僕は、剣は苦手。魔法も習ってないので使えない。って、魔力があるのかさえわからない。
そして、僕は裁縫が好きだ!
だから僕は、冒険者にならずに防具屋とかアイテム屋に就職したいと思っていた。
でも周りの者からは、変わり者として見られ、後ろ指を指されている。
この日、先に15歳になった幼馴染のエジンが家に来て、僕を連れ出した。
「お前も明日、15だろう? 稽古つけてやるよ」
「え? 別にいいよ。僕は、防具屋とかで働くつもりだから」
彼は剣士だ。布で出来た一般的な冒険者の服を着て、腰に剣を刺している。紺の髪に瞳の彼は、服も紺を選んで着ていた。
幼馴染と言っても、特段仲良くはないと僕は思っていた。
誕生日だって祝ってもらった事もないし、僕が裁縫しているとけなしてくるし。歳が同じってだけで、僕は彼が嫌いだ!
「いいからこい!」
嫌だと言っているのに、エジンは僕の腕を引っ張った。今日は何だかいつもより機嫌が悪い。
「だいたい、防具屋とかで働くには、ツテが必要なんだよ!」
「そ、そうなんだ。でも僕、剣なんて持ってないし、稽古できないよ」
「短剣は持っていただろう? それ持って来い!」
剣とナイフで稽古するつもりらしい。
仕方がないので、ナイフを持って彼について行く事にした。
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