【完結】モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!

すみ 小桜(sumitan)

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◇124◇商人ギルドにて

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 僕達は、冒険者ギルドを出て外套を買う為に店に向かった。

 「防具屋かな?」

 僕がそう言うと、かもねとスタスタとイラーノは歩く。
 目に入った防具屋に僕達は入った。
 鎧や胸当て、冒険者の服などが売っている。
 客もそれなりにいて、ジッとイラーノを見てひそひそと話しているのがわかった。
 僕達は、外套を早く見つけようと店内を見て回るが、見当たらない。

 「何をお探しだい?」

 定員の男の人が、僕ではなくイラーノに声を掛けて来た。

 「……外套を」

 「それは、うちでは専門外だね。そういうのは、アイテム屋になるかもな」

 「え? 何でアイテム屋?」

 「この街では、マジックアイテムの扱いだからさ」

 僕が驚いて言うと、そう教えてくれた。
 マジックアイテムって事は、凄く高そうな気がする。

 「ありがとうございます」

 イラーノがお礼を言って頭を下げた。僕も下げ、店の外に出る。

 「もしかしたら普通の外套は、住宅街の方で売っているのかもね……」

 「なるほど。アイテム屋見てみる?」

 僕が聞くと、うんとイラーノは頷いた。なので、目の前にあったアイテム屋に入った。
 ノラノラシチ街のアイテム屋いや、あっちは雑貨屋か、そこと売っている物が全然違った。
 そもそも武器防具は売ってない。勿論、布も売ってない。
 あるのは本、鞄、何かの道具。パッと見渡すとそんな感じだった。
 外套があったので、値段を見てみるとびっくり。
 50万ゼンで、炎耐性と書いてあった。

 「本当に、マジックアイテムなんだね。これじゃ高いはずだよ」

 「僕が作るにしても布がないんじゃ作れないし」

  布もたぶん、住宅街に売っているんだと思う。

 「住宅街に行って見る?」

 「だね」

 僕が聞くとイラーノは頷く。

 30分かけ住宅街側の塀までたどり着いた。
 門を出ると、道の向こう側の塀にも門がある。門番もいるが閉まっていた。入れるのだろうか?

 「仕事か?」

 門に近づくと門番にそう聞かれた。

 「いえ。ちょっとお買い物に……」

 「では、ここに手を入れて」

 門番が指差したのは、もう見慣れた筒の装置。
 でもちょっと違った。手を入れると、筒が青く光った。

 「どうぞ」

 門番が門を開けてくれた。二人共無事、住宅街に入る事ができ安堵する。
 見てすぐ目についたのは、商人ギルドだった。
 商人ギルドは、こっちにあったんだ。

 「覗いてみようか?」

 イラーノも興味を持った様で、寄ってみることにする。

 「おや? 見かけない顔だね」

 僕たちが店に入ると、カウンターに座っていた店番の男の人が顔を上げ言った。
 山吹色の髪に丸渕めがねをかけた50代ぐらいの男性で、イスに座り新聞を読んでいたみたい。
 人の好さそうなおじさんに見える。

 「あ、えっと。外套を買いに来たんだけど、ちょっとここも覗こうかと思いまして……ダメだったでしょうか?」

 「もしかして。街に来たばかりの冒険者かい?」

 「はい」

 「ジョブは?」

 「俺はヒーラーです」

 「だったら雑役エトセトラで仕事を請け負う事ができるよ。場所はこの住宅街さ。病院での仕事になる。まあ冒険者の治癒って言うのもあるけどこっちに来てくれると助かるよ」

 「詳しいんですね」

 「そりゃ、元冒険者だからな」

 「あ、そうですね」

 『ねえブーまだ外に出れないのブーブーブー

 二人が会話している最中にリリンが話し出した。
 焦って背負っていたリュックに振り向けば、リリンはひょこんと顔を出していた。

 「何食べてるの!」

 リリンは、袋に入れてあった魔中花まちゅうかを袋を破り食べていた!
 すぐさまリュクを下ろし魔中花を奪い取ろうとするも、パクッとリリンの口の中へ。リリンは、満足そうだ。

 「あぁ……」

 僕は、両手を床につきうなだれる。
 まさか、リリンが食べるとは思わなかった。いや、ジーンが食べるんだから草を食べるリリンが食べてもおかしくはない。ないけどさ……。

 「いや驚いた。兎が魔中花を食べるとは!」

 そうだった!
 商人の人がいるんだった!

 「魔中花はどこで手に入れたんだね?」

 「えっと、街に来る途中で採取しました」

 「君は、薬草ソムリエなのかね!?」

 「え? いえ。取得するつもりです」

 「だったら依頼以外で採取したのは、こっちに売ってもらえないだろうか? 冒険者ギルドよりも高値で買い取らせていただくよ!」

 何かしらないけど、食いついてきた。
 リリンの事は、お蔭で追及されてくてすむ。

 「いいですけど……」

 「今、他に持っている薬草などはないのかい?」

 「あ!」

 そうだ! 血ランがあった。そう思って出してみると、萎れていた……。

 「おやおや。しかしそれまで持っているとは。薬草ソムリエになるのなら保存袋は必須だよ。ほらこれだ」

 ちょっと厚めのリュックの半分ぐらいの大きさの袋だ。

 「これは錬金術で作った袋で、温かい物は温かいまま、冷たいのは冷たいまま。そして、劣化を防ぐ優れものだよ。どうだい、その血ランと交換で」

 「え? 萎れているけどいいんですか?」

 袋の値段はわからないが、それなりにするはず。血ランは元々高価だけどいいのかな? 頷いているから交換してもらおう。

 「そうだ。まだ名乗ってなかったね。俺は、タリューグ。これから宜しくな」

 「はい。僕は、クテュールです。宜しくお願いします」

 「俺は、イラーノです。宜しくお願いします」

 今更ながら名前を紹介しあったのだった。
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