【完結】モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!

すみ 小桜(sumitan)

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◆219◆終戦とこの世界の理《ルイユの語り》

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 ずっと昔、私はあるエルフに命を助けられました。その頃の世界は、人間もエルフもそして、モンスターも仲良く平和な時代だった。
 けど、魔女が現れモンスターを使って世界の者達を襲い始めたのです。
 魔女の正体は、エルフだった。同胞のエルフを操り、モンスターを操らせていたのです。

 その頃のテイマーの能力は、モンスターと会話が出来るツールの様な存在で、人間にも扱える者がいた。その者が、モンスターを落ち着かせようとするもエルフの方が能力が上の事が多く、止める事ができない。
 そこで、モンスターに対抗する為に人間達は、男子は強制的に訓練をする事にしたようです。

 私を助けてくれたケアリーヌ様は、魔女討伐隊の隊長になった。他の隊と違って、人間とモンスターの部隊。
 魔女は、討伐に来たエルフを操り同士討ちにし、モンスターだけの部隊も自分が操っているエルフで、仲間に引き入れた。
 人間では、歯が立たない。
 そこでケアリーヌ様が立てた作戦は、魔女を封印するです。

 ケアリーヌ様は、モンスターに枷を掛けて従わせるのではなく、信頼関係で眷属にする能力をお持ちでした。部隊に加わったモンスター達を眷属にし、魔女自体エルフで魔法は得意なので、人間には魔法無効のマジックアイテムを持たせ向かう。

 まず最初に、モンスターを操っているエルフを眠らせ、操られていたモンスターを解放。その後、魔女に操られて従っている訳ではなく、自ら望んで仲間になったエルフの魂を魔女封印の糧とし、魔女をその決戦の地に封印し作戦は成功した。
 だが問題は、山積みです。

 一つは、人間の大半が、モンスターが襲ってきたと思っている事。魔女がいて、エルフを操り更にモンスターを操っていた事を知る人間は少ない。それに、魔女はエルフだった。知れれば知れたで問題もある。

 もう一つは、魔女の魂はまだ健在だという事。
 ケアリーヌ様は、この世界の理を知っていた。この世界の魂は、巡っていると――。
 つまり魂が無事ならまたこの世界に、生まれ変わって戻って来るのです。
 エルフも人間も、そしてモンスターも。

 もしそれを魔女が知っているならば、何か対策を立てていて、生まれ変わってまた何かするかもしれない。
 普通は、前世の記憶を持って生まれる者はいない。だが可能性はあった。

 そして、最後の一つは、死んだ魂の行き場所がないという事です。
 魂が巡ると言っても、人間もエルフも子を宿し魂が巡る。
 つまり大量に死んだからと言って、大量に誕生する訳ではないという事。
 行き場がない魂は、消滅すると聞いている。

 問題に対して議論した結果、人間が真実を知らない件については、このまま知らせない方がいいだろうという事になった。エルフとも険悪になるのを避ける為でもある。

 魔女の魂をどうするかという問題は、やはり代償が必要だという事になった。そして、魔女を相手にするのには、もっと力をつけないと無理だという事。
 そこで考え出されたのが、巡る魂を使って長い年月を掛け強くなるシステム。

 本来ならケアリーヌ様が強くなった方がいいが、だがこの作戦には欠点があった。それは、生まれ変わると前世の記憶がなくなるという事。
 そこでケアリーヌ様は、危険な賭けにでる事にしたのです。自分の魂をこの世界に復活させずに、自分の能力を受け継がせる作戦。

 必ず成功するかもわからない作戦ですが、ケアリーヌ様の能力をチュトラリーとなずけ、ケアリーヌ様が選んだ魂に受け継がせ、私が眷属になった時に私の記憶が蘇る様になっていました。
 そして、血の復活というシステムを作り上げたのです。
 血の復活は、魂自体を強くする。その為、強くなったその力は、蓄積されていく。

 ケアリーヌ様が思っていた通り、人間はモンスターを敵対視する様になっていた。当然モンスターは、討伐される。チュトラリーの能力を受け継いだ者が何も知らなくても、血の復活が自然に行われる事になる。

 後は、魔女が私が強くなる前に復活しないようにしなくてはいけない。そこで、消滅するだろう魂を封印にあてた。
 そして、万が一を考え一緒に戦った人間に、代々守る様にお願いをしたのです。

 魔女の魂を輪廻によって復活させない為に、最後にチュトラリーの剣を作った。チュトラリーの能力がある者が使った時のみ発動する剣。
 魔女の魂を剣に封印し、私の魂がその魂を連れて行く。

 これで、この世界は救われる。
 ケアリーヌ様は、優しく微笑んで死んでいかれました――。
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