238 / 245
◆235◆ネックウォーマーのヒミツ
しおりを挟む
「……頭いた……」
うん? 頭が痛い? あぁ、ロドリゴさんが起きたんだ……。
起きた!
僕はガバッと体を起こす。もう朝だ。
昨日は結局、ロドリゴさんがイラーノのベットに寝て、イラーノはロドリゴさんの部屋で寝る事になった。
僕は、二段ベットの上から下を覗き込む。
「おはようございます。ロドリゴさん、大丈夫ですか?」
ロドリゴさんは、上半身を起こしてベットに座っていた。僕が声を掛けると、ビクッとした後、上を見上げ驚いている。
「おはよう。居たのか……。昨日はすまなかった」
「覚えているんだ」
「まあ……な。昨日の事は聞き流してくれ」
バツが悪そうにロドリゴさんは言った。
「僕、父さんがあんな風に思っているなんて知らなかった。だから僕が冒険者になるのを喜んでいるのって、リゼタぐらいだと思っていたよ。聞けてよかった」
「そうか……。イラーノの事を頼むな。いや、二人共無事に戻って来るんだぞ」
「うん」
トントントン。
「主様、起きましたか?」
え? ルイユ?
控え目に声を掛けて来たルイユは、そっとドアを開け入って来た。
ロドリゴさんが、ベットから出てドアへ向かうと、ルイユは驚く。ロドリゴさんは、ドアを閉めるとルイユに振り返った。
さっきまではとは違い、鋭い目つきでロドリゴさんはルイユを見る。
「おはようございます。昨日はこちらに泊まったのですか?」
チラッとイラーノが寝ているはずのベットを見て、ルイユはロドリゴさんに言った。
「あぁ。そうだ。昨日は、何をしにボスの元へ行った?」
よっぽど気にしてるんだ……。
「剣を預かってもらいました」
「何!?」
「ちょっと、ルイユ!?」
ロドリゴさんがルイユに聞いたという事は、僕達が話してないという事だとルイユも気がついているはず。なのになんで、ストレートに話すの?
僕は、慌てて二段ベットの上から降りた。
「ロドリゴには、話しておいた方がいいでしょう。キュイが、眷属だと知っているのですし」
「どういうつもりだ? 何故預けた?」
「クテュールで、チュトラリーは最後でしょう。ですので……」
え? それも話すの?
「最後とは?」
「ケアリーヌ様の作り上げた仕組みに綻びが生じていて、私とチュトラリーが上手く出会わなくなっていたようです。もし万が一、アイテムを発見出来なかった場合、次のチュトラリーにゆだねても私が出会う事ができないかもしれません」
「それで預けたというのか?」
「私が次の主様と出会えれば、キュイの元にいけばいいいだけです。そして、私を刺してもらう」
「え!?」
僕が驚くと、悲し気な顔でルイユはほほ笑んだ。
「クテュールと探して見つからなかったのならないのでしょう。本当に次の主様が最後になるでしょうから……」
「で、大丈夫なのか、預けて……」
「大丈夫ですよ。キュイが持っている事を知っているのは、私達だけです。それに知った所で、キュイを殺さないと手に入りません」
「だから倒されたらどうすると言っているんだ」
「あら、キュイは強いですよ? ボスですから。それに主様のマジックアイテムの効果でほぼ無敵でしょう」
「え? そうなの?」
「お前、何を作ったんだ!」
ロドリゴさんは、驚いて僕を見た。
何をと言われてもネックウォーマーなんだけど……。
「マジックアイテムの効果は、疲労回復です。魔法だとリジェネと言ったところでしょうか。つまり疲れ知らず。あれをつけている限り、一定時間ごとに回復しています。また、しびれなどの麻痺無効の効果も付与されてます」
「お、お前! ボスになんてものを装備させたんだ!」
ロドリゴさんが、マジで怒ってる!
「いやだって……そんなのついてるって今知ったし……ごめんなさい」
「あのなぁ。敵味方の前に、そんなのをモンスターにしかもボスに装備させたと知られたら大変だ。外して来い!」
「え!? でも……」
それに剣をくくりつけてきたんだけど……。
「それは困ります。剣は、それに隠しました。その時に主様に封印を施して頂いたので大丈夫です。隠し場所としては、これほどの場所はないと思いますが?」
「はぁ……。わかった。装備の事は誰にも言うなよ」
そう言うと、ロドリゴさんはそのまま部屋を出て行った。
「おや、すぐに引き下がりましたね?」
僕は、そうだねと頷いた。
もしかして二日酔いなのかもしれない……。
うん? 頭が痛い? あぁ、ロドリゴさんが起きたんだ……。
起きた!
僕はガバッと体を起こす。もう朝だ。
昨日は結局、ロドリゴさんがイラーノのベットに寝て、イラーノはロドリゴさんの部屋で寝る事になった。
僕は、二段ベットの上から下を覗き込む。
「おはようございます。ロドリゴさん、大丈夫ですか?」
ロドリゴさんは、上半身を起こしてベットに座っていた。僕が声を掛けると、ビクッとした後、上を見上げ驚いている。
「おはよう。居たのか……。昨日はすまなかった」
「覚えているんだ」
「まあ……な。昨日の事は聞き流してくれ」
バツが悪そうにロドリゴさんは言った。
「僕、父さんがあんな風に思っているなんて知らなかった。だから僕が冒険者になるのを喜んでいるのって、リゼタぐらいだと思っていたよ。聞けてよかった」
「そうか……。イラーノの事を頼むな。いや、二人共無事に戻って来るんだぞ」
「うん」
トントントン。
「主様、起きましたか?」
え? ルイユ?
控え目に声を掛けて来たルイユは、そっとドアを開け入って来た。
ロドリゴさんが、ベットから出てドアへ向かうと、ルイユは驚く。ロドリゴさんは、ドアを閉めるとルイユに振り返った。
さっきまではとは違い、鋭い目つきでロドリゴさんはルイユを見る。
「おはようございます。昨日はこちらに泊まったのですか?」
チラッとイラーノが寝ているはずのベットを見て、ルイユはロドリゴさんに言った。
「あぁ。そうだ。昨日は、何をしにボスの元へ行った?」
よっぽど気にしてるんだ……。
「剣を預かってもらいました」
「何!?」
「ちょっと、ルイユ!?」
ロドリゴさんがルイユに聞いたという事は、僕達が話してないという事だとルイユも気がついているはず。なのになんで、ストレートに話すの?
僕は、慌てて二段ベットの上から降りた。
「ロドリゴには、話しておいた方がいいでしょう。キュイが、眷属だと知っているのですし」
「どういうつもりだ? 何故預けた?」
「クテュールで、チュトラリーは最後でしょう。ですので……」
え? それも話すの?
「最後とは?」
「ケアリーヌ様の作り上げた仕組みに綻びが生じていて、私とチュトラリーが上手く出会わなくなっていたようです。もし万が一、アイテムを発見出来なかった場合、次のチュトラリーにゆだねても私が出会う事ができないかもしれません」
「それで預けたというのか?」
「私が次の主様と出会えれば、キュイの元にいけばいいいだけです。そして、私を刺してもらう」
「え!?」
僕が驚くと、悲し気な顔でルイユはほほ笑んだ。
「クテュールと探して見つからなかったのならないのでしょう。本当に次の主様が最後になるでしょうから……」
「で、大丈夫なのか、預けて……」
「大丈夫ですよ。キュイが持っている事を知っているのは、私達だけです。それに知った所で、キュイを殺さないと手に入りません」
「だから倒されたらどうすると言っているんだ」
「あら、キュイは強いですよ? ボスですから。それに主様のマジックアイテムの効果でほぼ無敵でしょう」
「え? そうなの?」
「お前、何を作ったんだ!」
ロドリゴさんは、驚いて僕を見た。
何をと言われてもネックウォーマーなんだけど……。
「マジックアイテムの効果は、疲労回復です。魔法だとリジェネと言ったところでしょうか。つまり疲れ知らず。あれをつけている限り、一定時間ごとに回復しています。また、しびれなどの麻痺無効の効果も付与されてます」
「お、お前! ボスになんてものを装備させたんだ!」
ロドリゴさんが、マジで怒ってる!
「いやだって……そんなのついてるって今知ったし……ごめんなさい」
「あのなぁ。敵味方の前に、そんなのをモンスターにしかもボスに装備させたと知られたら大変だ。外して来い!」
「え!? でも……」
それに剣をくくりつけてきたんだけど……。
「それは困ります。剣は、それに隠しました。その時に主様に封印を施して頂いたので大丈夫です。隠し場所としては、これほどの場所はないと思いますが?」
「はぁ……。わかった。装備の事は誰にも言うなよ」
そう言うと、ロドリゴさんはそのまま部屋を出て行った。
「おや、すぐに引き下がりましたね?」
僕は、そうだねと頷いた。
もしかして二日酔いなのかもしれない……。
1
あなたにおすすめの小説
荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。
しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。
しかし――
彼が切り捨てた仲間こそが、
実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。
事実に気づいた時にはもう遅い。
道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。
“荷物持ちがいなくなった瞬間”から、
アレクスの日常は静かに崩壊していく。
短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。
そんな彼と再び肩を並べることになったのは――
美しいのに中二が暴走する魔法使い
ノー天気で鈍感な僧侶
そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー
かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。
自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。
これは、
“間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる”
再生の物語である。
《小説家になろうにも投稿しています》
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
レンタル従魔始めました!
よっしぃ
ファンタジー
「従魔のレンタルはじめました!」
僕の名前はロキュス・エルメリンス。10歳の時に教会で祝福を受け、【テイム】と言うスキルを得ました。
そのまま【テイマー】と言うジョブに。
最初の内はテイムできる魔物・魔獣は1体のみ。
それも比較的無害と言われる小さなスライム(大きなスライムは凶悪過ぎてSランク指定)ぐらいしかテイムできず、レベルの低いうちは、役立たずランキングで常に一桁の常連のジョブです。
そんな僕がどうやって従魔のレンタルを始めたか、ですか?
そのうち分かりますよ、そのうち・・・・
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜
長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。
コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。
ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。
実際の所、そこは異世界だった。
勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。
奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。
特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。
実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。
主人公 高校2年 高遠 奏 呼び名 カナデっち。奏。
クラスメイトのギャル 水木 紗耶香 呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。
主人公の幼馴染 片桐 浩太 呼び名 コウタ コータ君
(なろうでも別名義で公開)
タイトル微妙に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる