魔法使いじゃないから!

すみ 小桜(sumitan)

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『レベル1―少女がくれた杖―』

―エピローグ―

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 頭が痛い! 体中が痛い! 寒気もする!
 僕は、布団の中でブルブル震えていた。何のことはない。寒い中、雨に打たれれば、普通の人間は風邪を引く! 僕は熱を出したのだ。
 僕も例外じゃなかった! ――普通の人間だ~!
 そう思ったところで、この風邪が――杖が、昨日の事は現実だったと告げている。

 空に浮かぶ不思議な少女。
 僕にしか見えないモンスター。
 そして、そのモンスターを消滅させる杖。

 見えてしまった自分が恨めしい。知らなくていい事ってあるよね?
 貰った杖は、勉強机の上にポイッと置いてある。――あれどうしよう。なんか嫌な予感がするし、捨てずにおこう。あの人また来るって言っていたし。その時に返そう!
 他人に言っても信じて貰えないし、誰にも言わず黙っておくことにした。僕だって、杖が無ければ夢だと思う内容だ。
 けど僕は魔法使いじゃない! 普通の人間だ! 彼女の様に、空に浮かぶ事は出来ない。

 結局僕はその週、風邪で学校を休むはめになった。散々な高校生活スタートだ。次に来たらミーラさんを杖で攻撃してたたいてやる! だって、僕は魔法使いじゃないから!

 大切だからもう一回! 魔法使いじゃないから!
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