魔法使いじゃないから!

すみ 小桜(sumitan)

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『レベル6―雪の結晶を求めて―』

―3―

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 次の日の十時。僕達四人は、約束通り学校に集合して百均に向かった。
 ミーラさんは、ルンルンでスキップしながら隣を歩く。

 ふと思ったんだが、ミーラさんは寒くないんだろうか?
 僕達三人は、制服の上に薄手のコートなどを着ている。

 あ、言わないと、知らないだけかも!

 「ねえ、ミーラさん。寒くない? この世界の人は寒かったら制服の上にも一枚羽織るんだけど」

 僕がそう言うと、ミーラさんはニッコリと笑顔を返して来た。

 「寒くないよ。これ自動調整してくれるんだ。私達の世界では当たり前なんだけど」
 「そうなの? 凄いね」

 つい、驚いてそう言うと――。

 「七生くんも着る?」

 そう返って来た。

 「いえ。結構です!」

 慌てて断る。
 そんな物を貰ったら、何をさせられるかわからない!
 今度は、僕専用の防具だった! なんて言われて、火をくぐれとか、水の中に潜れとか言われそうだ。

 「なんで、断るんだよ!」
 「そうよ! 魔法の服じゃない!」

 僕達の会話を聞いていたらしく大場達が割り込んで来た。

 「じゃ、三人にはお世話になってるし、今度持って来るね!」
 「やったー!」
 「ありがとう! ミラさん」

 まあ杖とかじゃなかったら別に大場達が装備しても大丈夫そうだな。
 って、お世話になっているとは思っていたんだ。その服ってあのワンピースじゃないよね? ――ミーラさんの世界の一般的な服装だと思われる、水色や緑色のワンピース。
 二色さんはまだいいとして、僕達があんな格好したら笑われるんだけど!



 暫くして百均についた。ミーラさんは、大はしゃぎ!
 なんて言っても種類が豊富だからね。食べ物からノートやペン。化粧水、おもちゃ、食器などなど。
 ミーラさんが、目にした事がないモノがずらり。

 「これは何に使うの?」

 って、僕に聞きまくり。そして教えたら教えたら、それってなーにとなる。幼稚園児に説明しているようで疲れる!

 で、気が付いたら二色さんが色々と説明していた。
 助かったと思ったら突然、二人は僕の前に来てこう言った。

 「これから雪を見に行くわよ!」
 「いい方法を思いついたの!」

 二色さんが言うと頷いてミーラさんも言った。
 あぁ、二人共目がキラキラ輝いている! これはもう断れない!

 「雪? どこに見に行くんだ?」

 近くにいた大場が聞くと、意外な場所を二人は言った。

 「「学校の裏!」」

 ハモって答えたその場所に、僕は嫌な予感しかしなかった!
 まさかと思うけど……。

 「杖で雪を降らせるの」

 こそっと二色さんがそう言った。
 やっぱり!!

 「おぉ、いいアイデア!」

 大場が二色さんにそう返す。

 どこがいいアイデアだよ! ダメに決まってるだろう!
 それって雪を降らせるモンスターを召喚するって事じゃないか! 多分……。

 「いや。雪は後一か月もすれば、絶対に見れるから……」
 「今すぐ見たいの!」
 「そうよ! 今すぐ見せてあげたいの! 今回は私が使うんだから!」

 二人はわかった? と僕に一歩近づいて言ってきた。二人の迫力に負け、僕は縦に首を振るしかない。

 前に桜の木の下で、ミーラさんが作ったモンスターを召喚出来る杖を使って、大場がオオカミモンスターを召喚した。
 だから今度は、二色さんがそれをしたいんだと思う。

 どういう流れでそんな話になったか知らないけど、そのモンスターを倒せるのは僕だけなんですけど!!
 しかもこの行為は、パスカルさん公認らしい。いや公認どころか、お薦めのパターンだ。

 モンスターは魔力で出来ているらしく、消滅させると魔力に帰る。ミーラさんの世界のモンスターを召喚して、こっちで倒せば向こうの世界に還元されない。なので、この世界の魔力を使って召喚し、消滅させてれば問題ないっていう訳。
 でもそれは向こうの都合であって、僕にすれば大迷惑な話!

 もう早く、僕が持っている杖がレベルアップして杖の形が変わらないかな。そうなれば、僕はお役目御免でミーラさんからも杖からも解放される!

 僕の苦悩をよそに、ミーラさんの手袋を買って、学校を目指した。
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