5 / 8
第5話
しおりを挟む
『シオミ、私を手にし杖になれと言え』
うん? 杖?
とりあえず言われた通りにする事にした。
「杖になれ」
帽子を手に取りそう言うと、リバークは黒い杖に変身した。それがなんともかわいらしい。杖の一方の先は、丸く膨らみ猫の耳の様にとんがりが二つあり瞳の様な宝石が二つ。そして、反対側の先に行くほど細くなるが、最後はちょろんと猫のしっぽの様にうねっていた。
「なんとこれは、素晴らしい!!」
シオミも驚いていたが、お店の者は拍手を送るほど喜んでいた。
「ねえ、これって何の役に立つの?」
シオミは、ボソッと聞いてみる。
『普通は、杖などを使って魔法を繰り出す。必要な時に杖にして使うという便利な道具というところだな。だがこれは、自分専用だと言えよ。売るなよ!』
「売らないよ!」
「え? 売って下さないのですか?」
「あ……えーと、私のなので」
「そうですか、ぜひ作ってうで売ってください!」
売ってくださいと言われても作れないんだけど……。
『とりあえず、材料を集めるのが大変なのですぐには無理だと言っておいて、登録などあったらしておくがよい』
「なるほど。材料が集めるのが大変なのですぐにはむりですが頑張ります。あの登録みたいのってあるんですか?」
「はい! 今、カードをお持ちします」
やったぁ!
こうして持ってきたカードにサインをし、魔力を吹き込みアルケミストカードをシオミは手に入れた。
「前後になりましたが、これが契約内容の冊子です。ここには、材料や道具になるモノも売っておりますので、ぜひご利用ください」
「はい。ありがとうございます」
カードと冊子を手にシオミは、ルンルンでアルケミストギルドを後にした。
『よかったな』
帽子に戻ったリバークが言うと、シオミはうんと嬉しそうに頷くのだった。
うん? 杖?
とりあえず言われた通りにする事にした。
「杖になれ」
帽子を手に取りそう言うと、リバークは黒い杖に変身した。それがなんともかわいらしい。杖の一方の先は、丸く膨らみ猫の耳の様にとんがりが二つあり瞳の様な宝石が二つ。そして、反対側の先に行くほど細くなるが、最後はちょろんと猫のしっぽの様にうねっていた。
「なんとこれは、素晴らしい!!」
シオミも驚いていたが、お店の者は拍手を送るほど喜んでいた。
「ねえ、これって何の役に立つの?」
シオミは、ボソッと聞いてみる。
『普通は、杖などを使って魔法を繰り出す。必要な時に杖にして使うという便利な道具というところだな。だがこれは、自分専用だと言えよ。売るなよ!』
「売らないよ!」
「え? 売って下さないのですか?」
「あ……えーと、私のなので」
「そうですか、ぜひ作ってうで売ってください!」
売ってくださいと言われても作れないんだけど……。
『とりあえず、材料を集めるのが大変なのですぐには無理だと言っておいて、登録などあったらしておくがよい』
「なるほど。材料が集めるのが大変なのですぐにはむりですが頑張ります。あの登録みたいのってあるんですか?」
「はい! 今、カードをお持ちします」
やったぁ!
こうして持ってきたカードにサインをし、魔力を吹き込みアルケミストカードをシオミは手に入れた。
「前後になりましたが、これが契約内容の冊子です。ここには、材料や道具になるモノも売っておりますので、ぜひご利用ください」
「はい。ありがとうございます」
カードと冊子を手にシオミは、ルンルンでアルケミストギルドを後にした。
『よかったな』
帽子に戻ったリバークが言うと、シオミはうんと嬉しそうに頷くのだった。
0
あなたにおすすめの小説
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
【短編】花婿殿に姻族でサプライズしようと隠れていたら「愛することはない」って聞いたんだが。可愛い妹はあげません!
月野槐樹
ファンタジー
妹の結婚式前にサプライズをしようと姻族みんなで隠れていたら、
花婿殿が、「君を愛することはない!」と宣言してしまった。
姻族全員大騒ぎとなった
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
卒業パーティでようやく分かった? 残念、もう手遅れです。
柊
ファンタジー
貴族の伝統が根づく由緒正しい学園、ヴァルクレスト学院。
そんな中、初の平民かつ特待生の身分で入学したフィナは卒業パーティの片隅で静かにグラスを傾けていた。
すると隣国クロニア帝国の王太子ノアディス・アウレストが会場へとやってきて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる