25 / 141
-サッカー部の練習帰りの出来事(タカシSide)-
彼女との別れ(1)
しおりを挟む
初めての練習参加からあっという間に月日は流れた。
学校が文武両道の方針であったことから、勉強とサッカー部の両立は想像以上にキツく、平日の日中は勉強に励み、放課後は夜遅くまでサッカー部の練習に明け暮れ、帰宅後は宿題に取り掛かる。休日はサッカー部の練習があり、練習後は学校近くの図書館で勉強する日々だった。
そのため、中学3年から付き合った彼女とはデートやメッセージのやりとりがすっかり減ってしまった。
高校1年の春頃は、彼女との時間よりも勉強やサッカー部の練習に必死でついていく一心で怒涛の日々だった。
そのため、彼女の存在については俺が気づかないうちに薄くなっていた。
そんな状況の変化に彼女が気づかないはずはない。
ある日曜の夕方を指定で俺は彼女に呼び出しを受けた。
彼女から会って話したいとのこと。
指定された待ち合わせ場所はカップルに人気の海辺の公園。
俺は日曜昼間は部活がある一方で夕方には会いに行けそうだったのでオッケーの返事をし、当日に公園へと向かうことにした。
俺は単なるデートと思っていた。
(「そういえば1か月近く会ってなかったな・・・。ちょっとベンチで話してから、ハンバーガーでも食べに行こうかな」)
そう浅はかな考えをしていた。
デートコースは中学生から変わっていない。
今思うと、それで高校生の女子が満足するはずがない。
俺はそれに全く気付いていなかった。
当日は予定通り部活が終わった後、ミナトやチームメイトと別れ、公園の指定された場所に向かった。
そこには彼女が立っていた、すごく綺麗な格好で。
いかにもデートの格好だ。
一方、俺の服装を見た彼女は突然、怒り始める。
「デートスポットに来るのに、学校名の入ったジャージで来る男がいるの?しかも、土埃で汚れた格好で来るなんて、彼氏として最低と思わないの?!」
そんな指摘を受け、俺はようやく気が付いたのだ。
彼女の優先順位が下がり、勉強とサッカーが中心の生活になってしまい、カップルとしての関係が破綻していることに。
文句を俺に言い終えた彼女はその場で声を出して泣き始めてしまった。
俺は自分のした彼女を大切にしていない日々を悔いるよう、その場で彼女を抱きしめようとしたが、彼女は「そんな汗臭い格好で抱きしめないで・・・!もうタカシくんとはやっていけない・・・」と言い出す。
そして、続けて別れようと告げられた。
俺は彼女を抱きしめようとした両手を下ろし、自分の練習後の汗臭さが彼女に伝わらない一歩下がった距離で一言伝えた。
「構ってあげらなくてごめんな」
高校1年の7月、こうして俺は彼女と別れた。
学校が文武両道の方針であったことから、勉強とサッカー部の両立は想像以上にキツく、平日の日中は勉強に励み、放課後は夜遅くまでサッカー部の練習に明け暮れ、帰宅後は宿題に取り掛かる。休日はサッカー部の練習があり、練習後は学校近くの図書館で勉強する日々だった。
そのため、中学3年から付き合った彼女とはデートやメッセージのやりとりがすっかり減ってしまった。
高校1年の春頃は、彼女との時間よりも勉強やサッカー部の練習に必死でついていく一心で怒涛の日々だった。
そのため、彼女の存在については俺が気づかないうちに薄くなっていた。
そんな状況の変化に彼女が気づかないはずはない。
ある日曜の夕方を指定で俺は彼女に呼び出しを受けた。
彼女から会って話したいとのこと。
指定された待ち合わせ場所はカップルに人気の海辺の公園。
俺は日曜昼間は部活がある一方で夕方には会いに行けそうだったのでオッケーの返事をし、当日に公園へと向かうことにした。
俺は単なるデートと思っていた。
(「そういえば1か月近く会ってなかったな・・・。ちょっとベンチで話してから、ハンバーガーでも食べに行こうかな」)
そう浅はかな考えをしていた。
デートコースは中学生から変わっていない。
今思うと、それで高校生の女子が満足するはずがない。
俺はそれに全く気付いていなかった。
当日は予定通り部活が終わった後、ミナトやチームメイトと別れ、公園の指定された場所に向かった。
そこには彼女が立っていた、すごく綺麗な格好で。
いかにもデートの格好だ。
一方、俺の服装を見た彼女は突然、怒り始める。
「デートスポットに来るのに、学校名の入ったジャージで来る男がいるの?しかも、土埃で汚れた格好で来るなんて、彼氏として最低と思わないの?!」
そんな指摘を受け、俺はようやく気が付いたのだ。
彼女の優先順位が下がり、勉強とサッカーが中心の生活になってしまい、カップルとしての関係が破綻していることに。
文句を俺に言い終えた彼女はその場で声を出して泣き始めてしまった。
俺は自分のした彼女を大切にしていない日々を悔いるよう、その場で彼女を抱きしめようとしたが、彼女は「そんな汗臭い格好で抱きしめないで・・・!もうタカシくんとはやっていけない・・・」と言い出す。
そして、続けて別れようと告げられた。
俺は彼女を抱きしめようとした両手を下ろし、自分の練習後の汗臭さが彼女に伝わらない一歩下がった距離で一言伝えた。
「構ってあげらなくてごめんな」
高校1年の7月、こうして俺は彼女と別れた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
129
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる