Face of the Surface

悟飯粒

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鏡にキスを編

ぶちゅぅっ!

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 「えっ、あの………魔導兵器は………しゅ、しゅごいものでしゅ」

 ユピテルさんが重役になった当日、俺達は魔導兵器を大々的に発表し、その記者会見に臨んでいた。ウンモが作ったって言っちゃったからウンモが代表して説明しているが………うーんかわいそう。知ってる分野ならともかく全くもって知らない、5分前に聞かされた複雑極まりない装置の説明とか出来るわけないよなぁ。萎縮しまくって涙目である。俺だったら泣き出して半狂乱で逃げ出してるだろうから偉いよウンモは。

 「何言ってってかわかんねぇぞオラァ!もっと腹から声出さんかい!」
 「貴様ぁ!なに味方にヤジ飛ばしてるんだ助けろよ我を!」

 そんな可哀想なウンモを報道陣の最前列からニヤニヤと眺める俺。特等席だなぁ?人が苦しむ顔はやはり最高だぜぇ!

 「口答えしちゃっていいのかなぁ?ここにカンペあるんだけど?ん?」

 大きな紙の束を揺らしてウンモに見せつけると、ウンモが見る見る青ざめていく。

 「丸まんま読むだけでこの地獄のような会見を終えられる秘密兵器を俺が持ってるわけなんだけどぉ?燃やしちゃおうかなぁ?」
 「こ、こいつ最低すぎる!」
 「最低~~?」
 「………読ませて下さい飯田様!」
 「どうしよっかなーどうしよっかな~。しょうがない一枚だけ見せてあげるよ」

 紙束の一番上の紙をウンモに投げつけた。そこには大きくまるまる紙一枚に[ウ]とだけ書かれており、それを見たウンモが紙を丸めて地面に投げつけた!

 「紙芝居じゃないんだぞアホが!一枚に一文字だけ書いた資料なんて聞いたことないわ!つーか絶対その文章[ウンモは最強でしゅキャピ]みたいな下らないのだろ!出だしウはもうそれ以外ありえないだろ!」
 「なんで俺が紛い物の名前を書かなきゃいけないんだ。ちゃんと正々堂々ウンコって書くわ」

 ウンモと喋りながら俺は紙束を報道陣に配っていく。

 「紛い物じゃないわ!いや我はウンコではないのだが!?ああもう面倒臭い!貴様が[ウンコもどき]なんていう意味がわからない名前をつけるのがいけないのだ!我は正真正銘ウンコの紛い物ではない!魔物だ!」
 「何言ってっかわからねぇ」

 ケタケタ笑いながら配り終えた俺は、ウンモに代わって説明を始めた。

 「最初の数ページは下らないことしか書いてないので飛ばしちゃって下さい」
 「下らないとはなんだ一応我の名前だぞ!いや認めてないけど!」
 「この資料には魔導兵器の詳しい内部構造が記されています。こちらを全て皆さんに渡しますので好きなように報道してくれてかまいません。魔導兵器に関する質問は今資料を渡したので省かせていただきます。それでは何か他に不明な点がなければ記者会見を終わらせようかと思うのですが」
 「そんなものがあるのなら我に記者会見をさせるな!おい聞いてるのか!」

 ウンモを無視して俺は記者達を見続ける。すると1人の記者が手を挙げた。………なんでモグラの格好してるんだ。全身を包み込むモグラのパジャマを着た女の記者。腕には[モグモグ倶楽部]と書かれている。

 「世間ではこの魔導兵器は実はウンモ氏ではなくラグエル氏が開発・製造をし、それを盗用しているのではないかという噂が勇者領に広まっています。今のウンモ氏の立ち振る舞いを見ていると益々、その噂は本当だと感じてしまうのですが………その点に関してはどうですか」
 「そうですね、俺から言えることは[その点も含めて自由に報道して下さい]。どんなことを書かれても俺から反論するつもりはございません」
 「………わかりました」
 「ひゃあっ!?」

 モグモグ倶楽部の人が納得いかない顔で座った時、その人の左前の男の人が素っ頓狂な声をあげて椅子が崩れ落ちた。

 「おやおや、このまま終わらせるつもりだったのに、 新たな疑問が出てきたじゃないですか。しょうがない答えましょうか」

 俺は紙を3枚持ち上げ記者達に見せた。

 「答えは[うしろ]です。ウンモでもウンコでもない。紙の最初に書かれていたのは[うしろ]なのです」

 そして俺の言葉と同時に記者達が後ろを振り向くと、彼らも小さな声を上げた。我慢しようとしても漏れ出てしまったか細い声。そう、彼らは見てしまったのだ。彼らの背後に目玉が浮いていることに………

 「この目は全くの無害なので安心してください。ちょっとした実験としてみなさんの背後に張り付かせていました。後ろを振り返るまで気がつきませんでしたよね」

 誰も反論してこないことを確認し俺は話し続ける。

 「対象の背後に取り憑き監視を続ける魔力です。危害を加えることはできませんが、本人が振り返るまで誰にも気づかれないのです。それは後ろの人間すら発見することのできないステルス性能…………そんな魔力をこの部屋にいる記者全員に施していました」

 しかしこんなこと言いたくないが、これぐらいの魔力なら聖騎士長クラスなら余裕でできる。なんならそれに[攻撃]すらさせることができるだろう。この魔力自体はそこまで凄くない。

 「そしてこれを発動していたのは騎士の勇者です。そう、階級で言えば最下位の人間が魔導兵器を持つことで、それ以上の魔力を発揮したわけです。…………魔導兵器の効果を疑っていた人間がいたかどうかは分かりませんが、これにて証明できたのではないでしょうか」

 俺は一番最初に声を出した記者の方を見てすぐに視線を逸らし無表情のまま………

 「いやーーよかった。魔導兵器の内部構造を確認せずに下らない文章を読むような、集中力のない人間がいてくれたおかげでプレゼンが成功しました。感謝します。…………以上で記者会見は終わります」

 バカにされた記者さんが俺を睨みつけてきていたが、まぁ知ったこっちゃない。俺は無言で部屋を後にした。

 「ねぇもぉお!なんでそうやって敵作るようなことするのさ!印象最悪じゃん!」

 部屋から出てきた俺をイリナが問い詰めてくる。

 「悪評も評って言うだろう。俺達には必要なことなんだよ」
 「嫌われることが必要なことだと私は思わないけど!」
 「好かれてばっかの人間じゃあわからないよ」
 「君は嫌われてばっかりだけどね!」

 俺達の今の立場はかなり弱い。疑惑の濃い状態で重役の座を奪い、盗用疑惑のある魔導兵器を宣伝材料にしているわけだ。実績もないし、社会的な立場はかなり低いと言わざるを得ないだろう。こんな組織は民衆から忘れられでもしたら、上から下からいろんな圧力にもまれていつのまにか消滅してしまうだろう。忘れられないために俺達は新たな功績を得るまで目立ってなきゃいけないのだ。良くも悪くもね。

 「こういうのがあったら次は私がするから!君に好かれる記者会見は無理だよ!」
 「やめた方がいいよ知的に見えないもん」
 「外見がアホっぽいって言ってるよねそれね!?知的ですけど私ィ!?」
 「ウンモといいバトルするんじゃない?何がとは言わないけど」
 「そんなに殴られたいのかいいよ殴ってあげるよ!その渇望を満たしてあげる!」
 「困ったら殴りやがってそういうとこやぞ!」
 「………何じゃれてんだお前ら」

 いきなり部屋に入ってきたグレンが、俺とイリナの殴り合い(一方的なイリナの加虐)を見て苦笑いした。そんなグレンの表情を見て俺も苦笑い。イリナは変わらず怒っている。

 「イリナが自分のことを馬鹿って認めたんですよ。俺はそれを[そうか、大変だったんだな]って親が子供に向けるような表情で頷いたらぶん殴ってきたんですよ!この親不孝者めが!」
 「嘘言うのやめてくれない!?きみが馬鹿にしてくるから仕方なく私も殴ってるんじゃん!」

 仕方なく殴るってなに!?殴るのならば自分の意志ではっきり殴れよ!殴られてる方に失礼だろ!「え、なんで今殴られたん?」ってなるやろうが!

 「痴話喧嘩見せるために俺を呼んだんなら帰るぞ」
 「違うんですよグレンさーん!こんな脳筋馬鹿のことは無視して本題に入りましょう!」
 「ほら馬鹿って言った!ねぇ!」

 俺はイリナに殴られながらも無視してグレンと話を始める。痛い痛い、頬っぺたと肋骨の隙間を重点的に殴らないで。きしむ!

 「グレンさんに来てもらったのは魔導兵器絡みのことなんですけど」
 「さっきのアホみたいな記者会見は見ていた。ある程度説明は省いてもいいぞ」
 「話が早いんで助かります。単刀直入に言うと魔導兵器を鎧型にしたいんですよ」
 「ほう?」

 イリナが魔導兵器を取り出してグレンに差し出した。

 「この魔導兵器は魔力の強化はできるんですけど、身体能力の向上は見込めない。ただそれだと勇者の強みを活かせないと思うんですよね。やはり勇者は身体能力を伸ばさないと」

 魔力を強化できても魔族の魔力を超えることはできない。魔族を倒すには身体能力の強化は必須だ。

 「で、考えた結果、鎧にしちゃおうかなって。全身を覆うことができれば勇者の身体能力の再現ができる可能性が高いじゃないですか」

 勇者は筋肉や骨から始まり、血液、細胞、細菌に魔力が宿ることで運動能力を補助して爆発的な能力を発揮しているらしい。更に体全体を魔力が覆うことで人外な防御力を獲得し、自身の攻撃力に耐えるだけの肉体となっているのだ。

 「着眼点としては悪くないが、魔導兵器を組み込んだ鎧を作るとなるとかなり手間がかかるぞ。さすがの俺の腕を持ってしてもな」
 「第二類勇者で天才のグレンさんが苦戦するわけないでしょー」
 「おだてたってこの結論を変える気はねーよ。俺は胸を張るのは好きだが背伸びをするのが嫌いなんだ。………鎧に関わらず魔力が絡むと物作りってのは途端に難易度が増す。基本的に俺の専門外だ」

 マジかぁ。でもこの魔導兵器を鎧型にするのはかなり良い案だと思うんだけどなぁ。ここで諦めるのは少し惜しい気がする。

 「でもグレンさんだって魔法の鎧とか扱いますよね?その延長線上としてどうにか協力してくれませんか?」
 「俺が魔法の鎧を作る時は魔力が宿った鉱物や魔物の素材を使って鎧を作るんだ。魔力が発動するための術式を鎧に組み込んでどうこうしたことはない。諦めろ」
 「むぐーー……そこをなんとかお願いしますグレンさん!今ここで成長しましょう?ね?」
 「こればっかりはなぁ、ちょっと努力しただけでどうにかなる世界じゃねーんだよ。才能の塊の俺がそう言ってんだから納得しろ」

 たしかに第二類勇者たちは才能の擬人化集団であり、大抵のことはなんでもできるグレンでダメか。まさか魔導兵器の流用がこんなに大変なことだとはな。でも正直、この魔導兵器の鎧化計画はなんとしてでも成功させなきゃいけない。勇者領がカースクルセイドを倒すための最低条件……俺はそう判断している。ここで引き下がってはダメだ。

 「こんなこと言いたかねーが、人工的に魔力を弄って肥大化させるなんてカースクルセイドと同じじゃねーか。お前だってそれぐらいわかってるだろ」
 「分かってはいます。それでも俺はこの技術は確立しなきゃいけないとも思ってるんです。そうしなきゃ勇者領に勝ち目はない」
 「………なんか隠してるなお前」

 …………バレるよな。そりゃあそうだ。ここまで不自然に推しているんだからグレンさんレベルなら気づいちゃうよな。

 「これはオフレコにして欲しいんですけど、カースクルセイドも魔導兵器を持ってます」
 「…………たしかにそりゃあ無理だな」
 「この事実を知ってしまったら勇者領は諦めてしまう。だからこれはなるべく隠しておきたいんです」

 戦力差は絶望的。なんとか巻き返すには秘密裏で鎧型の魔導兵器を完成させ、敵に不意打ちをかます以外の手段が今の俺には思いつかない。無理なことはわかった。しかしこの無理をやり遂げなければ足掻くこともできずに壊滅するのだ。

 「はぁ、わかった。1人心当たりがあるからそいつを紹介してやる。上手くいけば何かしらのアイデアをくれるだろうよ」
 「なんだ頼りになる人いるんじゃないですかぁ!早めに言ってくださいよグレンさーん!」
 「そいつ、お前のことが殺したいほど嫌いなんだよ」
 「別の人っていないんですかね?」
 「いない。俺の知っている限り、そいつほど魔力に詳しい人間はいないからな……たとえば怪我をした時、お前いつもベッドで傷を癒すだろ?」
 「そうですね。なんでか分からないですけど、ベッドで寝てれば傷が治りますからね」
 「あれを発明したのがそいつだ。それに限らず、魔力を用いた高度な発明品の特許のほぼ全てを総なめにしているぐらいだ。魔力に関して右に出るものはいねーよ」

 勇者領で1番の魔力の権威というわけか。うーむ、俺のことが嫌いねぇ?じゃあイリナをボディガードにして安全を確保しながら会うか。

 「先に言っとくとイリナと一緒に行ったらそいつは会ってくれねーぞ。警戒心が強いからな」
 「………じゃあグレンさんがボディガードとして…………」
 「それなら会ってくれるだろうな。あいつは俺が協力してお前を殺す可能性があると考えてるからな。実際俺も、状況次第ならお前を殺すのには賛成だ」

 …………協力を仰いでる人から隙あらば殺すって言われてるんだけど。なんでこんな状況で必死こいて頑張ってんだ俺。

 「じゃ、じゃあウンモとディーディア連れてくもん!」
 「別にいいぞ。あいつらぐらいなら1秒で殺せるし」
 「……今回はご縁がなかったということで…………」
 「さっきの覚悟はなんだったんだよアホか。殺されそうなだけじゃねーか頑張れよ」

 言っとくけどね!?人って命が一つしかないんですからね!?グレンさんは死ぬような思いをしたことがないから分からないかもしれないですけど、実は大切なものなんですからね!?

 「安心しろ、ミスったら俺が一瞬で殺してやる。楽だろ?」
 「安楽死選ぶような体調でもないはずなんですけどね、なんでそっちを勧めてくるのか理解不能ですわ」
 「勇者領に喧嘩売っておきながら壊滅寸前の勇者領を助かるだなんて馬鹿な選択をしたお前の方が、俺からすれば理解不能だがな。理解不能な解決策しかないのはお前の責任だ」

 まったくもっておっしゃる通りなんだよなぁ。………さて、これ以上の良条件は引き出せなさそうだ。さっさと行動に移るか。

 「話は聞いてたろイリナ。ちょっくらその人に会いに行ってくるから」
 「私が隠れて監視してた方がいい?ヤバくなったら颯爽と飛び出すみたいな」
 「いや、話を聞いてる限りかなり魔力に精通しているんだろう。何かしらの手段でイリナの存在を探知される可能性が高い。今回はイリナは待機だな。家に帰って休んでればいいよ」
 「その言い方やなんですけど。戦力外みたいで腹が立つ」
 「まぁまぁ。もう夜も遅いし明日から俺達は本格始動するんだ。メイン張るお前は元気で明日に臨んでもらわないとな」
 「…………わかった」

 さて、ユピテルさんに報告してから会いに行くか。今日からユピテルさんは重役だ。勇者領の最深部に属することになった彼女の責任は重大だ。特に俺の手綱を握っている部分は現時点での最重要事項。俺の動向を把握できていなければ責任問題に問われる。形だけでも報告だけは済ませないとな。

 「因みに俺が殺される確率はどれくらいですか?」
 「70%ぐらい?」
 「なんだ思ったよりも低いっすね」

 さーて頑張りますか。死んだら死んだだ。


 帰路に着いたイリナは携帯電話の画面を眺めていた。そしてゆっくりと数字を押し耳に押し当てる。

 「ひろみん?いま暇?」

 夜が老けていく。



 私は鏡の中の私が好きだ。
 現実の私と変わらぬ姿だが明確に私とは違う。全くそっくりな私以外の私。あり得たかもしれない自分。私は自分が嫌いだから鏡の中の私に憧れる。それは紛れもない理想の自分だから。
 鏡の中の私が揺れた。

 俺は自分が嫌いだ。鏡なんて一切見ない。なんで俺の顔を見なきゃいけないんだよ。いやまぁ?鏡に映る自分の顔が絶世のイケメンで、スポーツ万能で、口が達者な男が写るのなら見てやるけれど、それとは真逆の人間が出てくるんだから興醒めもいいところだ。

 ここは鏡写の世界。こっちがあっちであっちがこっち。違う部分があるとすればそれは人の生き様か。………僕から言わせればその生き様すら無くなりそうで悲しいけどね。鏡を境にあっちの僕は頑張っているだろうか。こっちの僕は大変そうだ。
 そろそろだろうか、思い馳せるだけで気持ちが昂る。この鏡が割れるのをお茶でも飲みながら眺めていよう。


 ヒアイの物語 ~鏡にキスを~ 開始
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