81 / 83
鏡にキスを編
ぶちゅぅっ!
しおりを挟む
「えっ、あの………魔導兵器は………しゅ、しゅごいものでしゅ」
ユピテルさんが重役になった当日、俺達は魔導兵器を大々的に発表し、その記者会見に臨んでいた。ウンモが作ったって言っちゃったからウンモが代表して説明しているが………うーんかわいそう。知ってる分野ならともかく全くもって知らない、5分前に聞かされた複雑極まりない装置の説明とか出来るわけないよなぁ。萎縮しまくって涙目である。俺だったら泣き出して半狂乱で逃げ出してるだろうから偉いよウンモは。
「何言ってってかわかんねぇぞオラァ!もっと腹から声出さんかい!」
「貴様ぁ!なに味方にヤジ飛ばしてるんだ助けろよ我を!」
そんな可哀想なウンモを報道陣の最前列からニヤニヤと眺める俺。特等席だなぁ?人が苦しむ顔はやはり最高だぜぇ!
「口答えしちゃっていいのかなぁ?ここにカンペあるんだけど?ん?」
大きな紙の束を揺らしてウンモに見せつけると、ウンモが見る見る青ざめていく。
「丸まんま読むだけでこの地獄のような会見を終えられる秘密兵器を俺が持ってるわけなんだけどぉ?燃やしちゃおうかなぁ?」
「こ、こいつ最低すぎる!」
「最低~~?」
「………読ませて下さい飯田様!」
「どうしよっかなーどうしよっかな~。しょうがない一枚だけ見せてあげるよ」
紙束の一番上の紙をウンモに投げつけた。そこには大きくまるまる紙一枚に[ウ]とだけ書かれており、それを見たウンモが紙を丸めて地面に投げつけた!
「紙芝居じゃないんだぞアホが!一枚に一文字だけ書いた資料なんて聞いたことないわ!つーか絶対その文章[ウンモは最強でしゅキャピ]みたいな下らないのだろ!出だしウはもうそれ以外ありえないだろ!」
「なんで俺が紛い物の名前を書かなきゃいけないんだ。ちゃんと正々堂々ウンコって書くわ」
ウンモと喋りながら俺は紙束を報道陣に配っていく。
「紛い物じゃないわ!いや我はウンコではないのだが!?ああもう面倒臭い!貴様が[ウンコもどき]なんていう意味がわからない名前をつけるのがいけないのだ!我は正真正銘ウンコの紛い物ではない!魔物だ!」
「何言ってっかわからねぇ」
ケタケタ笑いながら配り終えた俺は、ウンモに代わって説明を始めた。
「最初の数ページは下らないことしか書いてないので飛ばしちゃって下さい」
「下らないとはなんだ一応我の名前だぞ!いや認めてないけど!」
「この資料には魔導兵器の詳しい内部構造が記されています。こちらを全て皆さんに渡しますので好きなように報道してくれてかまいません。魔導兵器に関する質問は今資料を渡したので省かせていただきます。それでは何か他に不明な点がなければ記者会見を終わらせようかと思うのですが」
「そんなものがあるのなら我に記者会見をさせるな!おい聞いてるのか!」
ウンモを無視して俺は記者達を見続ける。すると1人の記者が手を挙げた。………なんでモグラの格好してるんだ。全身を包み込むモグラのパジャマを着た女の記者。腕には[モグモグ倶楽部]と書かれている。
「世間ではこの魔導兵器は実はウンモ氏ではなくラグエル氏が開発・製造をし、それを盗用しているのではないかという噂が勇者領に広まっています。今のウンモ氏の立ち振る舞いを見ていると益々、その噂は本当だと感じてしまうのですが………その点に関してはどうですか」
「そうですね、俺から言えることは[その点も含めて自由に報道して下さい]。どんなことを書かれても俺から反論するつもりはございません」
「………わかりました」
「ひゃあっ!?」
モグモグ倶楽部の人が納得いかない顔で座った時、その人の左前の男の人が素っ頓狂な声をあげて椅子が崩れ落ちた。
「おやおや、このまま終わらせるつもりだったのに、 新たな疑問が出てきたじゃないですか。しょうがない答えましょうか」
俺は紙を3枚持ち上げ記者達に見せた。
「答えは[うしろ]です。ウンモでもウンコでもない。紙の最初に書かれていたのは[うしろ]なのです」
そして俺の言葉と同時に記者達が後ろを振り向くと、彼らも小さな声を上げた。我慢しようとしても漏れ出てしまったか細い声。そう、彼らは見てしまったのだ。彼らの背後に目玉が浮いていることに………
「この目は全くの無害なので安心してください。ちょっとした実験としてみなさんの背後に張り付かせていました。後ろを振り返るまで気がつきませんでしたよね」
誰も反論してこないことを確認し俺は話し続ける。
「対象の背後に取り憑き監視を続ける魔力です。危害を加えることはできませんが、本人が振り返るまで誰にも気づかれないのです。それは後ろの人間すら発見することのできないステルス性能…………そんな魔力をこの部屋にいる記者全員に施していました」
しかしこんなこと言いたくないが、これぐらいの魔力なら聖騎士長クラスなら余裕でできる。なんならそれに[攻撃]すらさせることができるだろう。この魔力自体はそこまで凄くない。
「そしてこれを発動していたのは騎士の勇者です。そう、階級で言えば最下位の人間が魔導兵器を持つことで、それ以上の魔力を発揮したわけです。…………魔導兵器の効果を疑っていた人間がいたかどうかは分かりませんが、これにて証明できたのではないでしょうか」
俺は一番最初に声を出した記者の方を見てすぐに視線を逸らし無表情のまま………
「いやーーよかった。魔導兵器の内部構造を確認せずに下らない文章を読むような、集中力のない人間がいてくれたおかげでプレゼンが成功しました。感謝します。…………以上で記者会見は終わります」
バカにされた記者さんが俺を睨みつけてきていたが、まぁ知ったこっちゃない。俺は無言で部屋を後にした。
「ねぇもぉお!なんでそうやって敵作るようなことするのさ!印象最悪じゃん!」
部屋から出てきた俺をイリナが問い詰めてくる。
「悪評も評って言うだろう。俺達には必要なことなんだよ」
「嫌われることが必要なことだと私は思わないけど!」
「好かれてばっかの人間じゃあわからないよ」
「君は嫌われてばっかりだけどね!」
俺達の今の立場はかなり弱い。疑惑の濃い状態で重役の座を奪い、盗用疑惑のある魔導兵器を宣伝材料にしているわけだ。実績もないし、社会的な立場はかなり低いと言わざるを得ないだろう。こんな組織は民衆から忘れられでもしたら、上から下からいろんな圧力にもまれていつのまにか消滅してしまうだろう。忘れられないために俺達は新たな功績を得るまで目立ってなきゃいけないのだ。良くも悪くもね。
「こういうのがあったら次は私がするから!君に好かれる記者会見は無理だよ!」
「やめた方がいいよ知的に見えないもん」
「外見がアホっぽいって言ってるよねそれね!?知的ですけど私ィ!?」
「ウンモといいバトルするんじゃない?何がとは言わないけど」
「そんなに殴られたいのかいいよ殴ってあげるよ!その渇望を満たしてあげる!」
「困ったら殴りやがってそういうとこやぞ!」
「………何じゃれてんだお前ら」
いきなり部屋に入ってきたグレンが、俺とイリナの殴り合い(一方的なイリナの加虐)を見て苦笑いした。そんなグレンの表情を見て俺も苦笑い。イリナは変わらず怒っている。
「イリナが自分のことを馬鹿って認めたんですよ。俺はそれを[そうか、大変だったんだな]って親が子供に向けるような表情で頷いたらぶん殴ってきたんですよ!この親不孝者めが!」
「嘘言うのやめてくれない!?きみが馬鹿にしてくるから仕方なく私も殴ってるんじゃん!」
仕方なく殴るってなに!?殴るのならば自分の意志ではっきり殴れよ!殴られてる方に失礼だろ!「え、なんで今殴られたん?」ってなるやろうが!
「痴話喧嘩見せるために俺を呼んだんなら帰るぞ」
「違うんですよグレンさーん!こんな脳筋馬鹿のことは無視して本題に入りましょう!」
「ほら馬鹿って言った!ねぇ!」
俺はイリナに殴られながらも無視してグレンと話を始める。痛い痛い、頬っぺたと肋骨の隙間を重点的に殴らないで。きしむ!
「グレンさんに来てもらったのは魔導兵器絡みのことなんですけど」
「さっきのアホみたいな記者会見は見ていた。ある程度説明は省いてもいいぞ」
「話が早いんで助かります。単刀直入に言うと魔導兵器を鎧型にしたいんですよ」
「ほう?」
イリナが魔導兵器を取り出してグレンに差し出した。
「この魔導兵器は魔力の強化はできるんですけど、身体能力の向上は見込めない。ただそれだと勇者の強みを活かせないと思うんですよね。やはり勇者は身体能力を伸ばさないと」
魔力を強化できても魔族の魔力を超えることはできない。魔族を倒すには身体能力の強化は必須だ。
「で、考えた結果、鎧にしちゃおうかなって。全身を覆うことができれば勇者の身体能力の再現ができる可能性が高いじゃないですか」
勇者は筋肉や骨から始まり、血液、細胞、細菌に魔力が宿ることで運動能力を補助して爆発的な能力を発揮しているらしい。更に体全体を魔力が覆うことで人外な防御力を獲得し、自身の攻撃力に耐えるだけの肉体となっているのだ。
「着眼点としては悪くないが、魔導兵器を組み込んだ鎧を作るとなるとかなり手間がかかるぞ。さすがの俺の腕を持ってしてもな」
「第二類勇者で天才のグレンさんが苦戦するわけないでしょー」
「おだてたってこの結論を変える気はねーよ。俺は胸を張るのは好きだが背伸びをするのが嫌いなんだ。………鎧に関わらず魔力が絡むと物作りってのは途端に難易度が増す。基本的に俺の専門外だ」
マジかぁ。でもこの魔導兵器を鎧型にするのはかなり良い案だと思うんだけどなぁ。ここで諦めるのは少し惜しい気がする。
「でもグレンさんだって魔法の鎧とか扱いますよね?その延長線上としてどうにか協力してくれませんか?」
「俺が魔法の鎧を作る時は魔力が宿った鉱物や魔物の素材を使って鎧を作るんだ。魔力が発動するための術式を鎧に組み込んでどうこうしたことはない。諦めろ」
「むぐーー……そこをなんとかお願いしますグレンさん!今ここで成長しましょう?ね?」
「こればっかりはなぁ、ちょっと努力しただけでどうにかなる世界じゃねーんだよ。才能の塊の俺がそう言ってんだから納得しろ」
たしかに第二類勇者たちは才能の擬人化集団であり、大抵のことはなんでもできるグレンでダメか。まさか魔導兵器の流用がこんなに大変なことだとはな。でも正直、この魔導兵器の鎧化計画はなんとしてでも成功させなきゃいけない。勇者領がカースクルセイドを倒すための最低条件……俺はそう判断している。ここで引き下がってはダメだ。
「こんなこと言いたかねーが、人工的に魔力を弄って肥大化させるなんてカースクルセイドと同じじゃねーか。お前だってそれぐらいわかってるだろ」
「分かってはいます。それでも俺はこの技術は確立しなきゃいけないとも思ってるんです。そうしなきゃ勇者領に勝ち目はない」
「………なんか隠してるなお前」
…………バレるよな。そりゃあそうだ。ここまで不自然に推しているんだからグレンさんレベルなら気づいちゃうよな。
「これはオフレコにして欲しいんですけど、カースクルセイドも魔導兵器を持ってます」
「…………たしかにそりゃあ無理だな」
「この事実を知ってしまったら勇者領は諦めてしまう。だからこれはなるべく隠しておきたいんです」
戦力差は絶望的。なんとか巻き返すには秘密裏で鎧型の魔導兵器を完成させ、敵に不意打ちをかます以外の手段が今の俺には思いつかない。無理なことはわかった。しかしこの無理をやり遂げなければ足掻くこともできずに壊滅するのだ。
「はぁ、わかった。1人心当たりがあるからそいつを紹介してやる。上手くいけば何かしらのアイデアをくれるだろうよ」
「なんだ頼りになる人いるんじゃないですかぁ!早めに言ってくださいよグレンさーん!」
「そいつ、お前のことが殺したいほど嫌いなんだよ」
「別の人っていないんですかね?」
「いない。俺の知っている限り、そいつほど魔力に詳しい人間はいないからな……たとえば怪我をした時、お前いつもベッドで傷を癒すだろ?」
「そうですね。なんでか分からないですけど、ベッドで寝てれば傷が治りますからね」
「あれを発明したのがそいつだ。それに限らず、魔力を用いた高度な発明品の特許のほぼ全てを総なめにしているぐらいだ。魔力に関して右に出るものはいねーよ」
勇者領で1番の魔力の権威というわけか。うーむ、俺のことが嫌いねぇ?じゃあイリナをボディガードにして安全を確保しながら会うか。
「先に言っとくとイリナと一緒に行ったらそいつは会ってくれねーぞ。警戒心が強いからな」
「………じゃあグレンさんがボディガードとして…………」
「それなら会ってくれるだろうな。あいつは俺が協力してお前を殺す可能性があると考えてるからな。実際俺も、状況次第ならお前を殺すのには賛成だ」
…………協力を仰いでる人から隙あらば殺すって言われてるんだけど。なんでこんな状況で必死こいて頑張ってんだ俺。
「じゃ、じゃあウンモとディーディア連れてくもん!」
「別にいいぞ。あいつらぐらいなら1秒で殺せるし」
「……今回はご縁がなかったということで…………」
「さっきの覚悟はなんだったんだよアホか。殺されそうなだけじゃねーか頑張れよ」
言っとくけどね!?人って命が一つしかないんですからね!?グレンさんは死ぬような思いをしたことがないから分からないかもしれないですけど、実は大切なものなんですからね!?
「安心しろ、ミスったら俺が一瞬で殺してやる。楽だろ?」
「安楽死選ぶような体調でもないはずなんですけどね、なんでそっちを勧めてくるのか理解不能ですわ」
「勇者領に喧嘩売っておきながら壊滅寸前の勇者領を助かるだなんて馬鹿な選択をしたお前の方が、俺からすれば理解不能だがな。理解不能な解決策しかないのはお前の責任だ」
まったくもっておっしゃる通りなんだよなぁ。………さて、これ以上の良条件は引き出せなさそうだ。さっさと行動に移るか。
「話は聞いてたろイリナ。ちょっくらその人に会いに行ってくるから」
「私が隠れて監視してた方がいい?ヤバくなったら颯爽と飛び出すみたいな」
「いや、話を聞いてる限りかなり魔力に精通しているんだろう。何かしらの手段でイリナの存在を探知される可能性が高い。今回はイリナは待機だな。家に帰って休んでればいいよ」
「その言い方やなんですけど。戦力外みたいで腹が立つ」
「まぁまぁ。もう夜も遅いし明日から俺達は本格始動するんだ。メイン張るお前は元気で明日に臨んでもらわないとな」
「…………わかった」
さて、ユピテルさんに報告してから会いに行くか。今日からユピテルさんは重役だ。勇者領の最深部に属することになった彼女の責任は重大だ。特に俺の手綱を握っている部分は現時点での最重要事項。俺の動向を把握できていなければ責任問題に問われる。形だけでも報告だけは済ませないとな。
「因みに俺が殺される確率はどれくらいですか?」
「70%ぐらい?」
「なんだ思ったよりも低いっすね」
さーて頑張りますか。死んだら死んだだ。
帰路に着いたイリナは携帯電話の画面を眺めていた。そしてゆっくりと数字を押し耳に押し当てる。
「ひろみん?いま暇?」
夜が老けていく。
私は鏡の中の私が好きだ。
現実の私と変わらぬ姿だが明確に私とは違う。全くそっくりな私以外の私。あり得たかもしれない自分。私は自分が嫌いだから鏡の中の私に憧れる。それは紛れもない理想の自分だから。
鏡の中の私が揺れた。
俺は自分が嫌いだ。鏡なんて一切見ない。なんで俺の顔を見なきゃいけないんだよ。いやまぁ?鏡に映る自分の顔が絶世のイケメンで、スポーツ万能で、口が達者な男が写るのなら見てやるけれど、それとは真逆の人間が出てくるんだから興醒めもいいところだ。
ここは鏡写の世界。こっちがあっちであっちがこっち。違う部分があるとすればそれは人の生き様か。………僕から言わせればその生き様すら無くなりそうで悲しいけどね。鏡を境にあっちの僕は頑張っているだろうか。こっちの僕は大変そうだ。
そろそろだろうか、思い馳せるだけで気持ちが昂る。この鏡が割れるのをお茶でも飲みながら眺めていよう。
ヒアイの物語 ~鏡にキスを~ 開始
ユピテルさんが重役になった当日、俺達は魔導兵器を大々的に発表し、その記者会見に臨んでいた。ウンモが作ったって言っちゃったからウンモが代表して説明しているが………うーんかわいそう。知ってる分野ならともかく全くもって知らない、5分前に聞かされた複雑極まりない装置の説明とか出来るわけないよなぁ。萎縮しまくって涙目である。俺だったら泣き出して半狂乱で逃げ出してるだろうから偉いよウンモは。
「何言ってってかわかんねぇぞオラァ!もっと腹から声出さんかい!」
「貴様ぁ!なに味方にヤジ飛ばしてるんだ助けろよ我を!」
そんな可哀想なウンモを報道陣の最前列からニヤニヤと眺める俺。特等席だなぁ?人が苦しむ顔はやはり最高だぜぇ!
「口答えしちゃっていいのかなぁ?ここにカンペあるんだけど?ん?」
大きな紙の束を揺らしてウンモに見せつけると、ウンモが見る見る青ざめていく。
「丸まんま読むだけでこの地獄のような会見を終えられる秘密兵器を俺が持ってるわけなんだけどぉ?燃やしちゃおうかなぁ?」
「こ、こいつ最低すぎる!」
「最低~~?」
「………読ませて下さい飯田様!」
「どうしよっかなーどうしよっかな~。しょうがない一枚だけ見せてあげるよ」
紙束の一番上の紙をウンモに投げつけた。そこには大きくまるまる紙一枚に[ウ]とだけ書かれており、それを見たウンモが紙を丸めて地面に投げつけた!
「紙芝居じゃないんだぞアホが!一枚に一文字だけ書いた資料なんて聞いたことないわ!つーか絶対その文章[ウンモは最強でしゅキャピ]みたいな下らないのだろ!出だしウはもうそれ以外ありえないだろ!」
「なんで俺が紛い物の名前を書かなきゃいけないんだ。ちゃんと正々堂々ウンコって書くわ」
ウンモと喋りながら俺は紙束を報道陣に配っていく。
「紛い物じゃないわ!いや我はウンコではないのだが!?ああもう面倒臭い!貴様が[ウンコもどき]なんていう意味がわからない名前をつけるのがいけないのだ!我は正真正銘ウンコの紛い物ではない!魔物だ!」
「何言ってっかわからねぇ」
ケタケタ笑いながら配り終えた俺は、ウンモに代わって説明を始めた。
「最初の数ページは下らないことしか書いてないので飛ばしちゃって下さい」
「下らないとはなんだ一応我の名前だぞ!いや認めてないけど!」
「この資料には魔導兵器の詳しい内部構造が記されています。こちらを全て皆さんに渡しますので好きなように報道してくれてかまいません。魔導兵器に関する質問は今資料を渡したので省かせていただきます。それでは何か他に不明な点がなければ記者会見を終わらせようかと思うのですが」
「そんなものがあるのなら我に記者会見をさせるな!おい聞いてるのか!」
ウンモを無視して俺は記者達を見続ける。すると1人の記者が手を挙げた。………なんでモグラの格好してるんだ。全身を包み込むモグラのパジャマを着た女の記者。腕には[モグモグ倶楽部]と書かれている。
「世間ではこの魔導兵器は実はウンモ氏ではなくラグエル氏が開発・製造をし、それを盗用しているのではないかという噂が勇者領に広まっています。今のウンモ氏の立ち振る舞いを見ていると益々、その噂は本当だと感じてしまうのですが………その点に関してはどうですか」
「そうですね、俺から言えることは[その点も含めて自由に報道して下さい]。どんなことを書かれても俺から反論するつもりはございません」
「………わかりました」
「ひゃあっ!?」
モグモグ倶楽部の人が納得いかない顔で座った時、その人の左前の男の人が素っ頓狂な声をあげて椅子が崩れ落ちた。
「おやおや、このまま終わらせるつもりだったのに、 新たな疑問が出てきたじゃないですか。しょうがない答えましょうか」
俺は紙を3枚持ち上げ記者達に見せた。
「答えは[うしろ]です。ウンモでもウンコでもない。紙の最初に書かれていたのは[うしろ]なのです」
そして俺の言葉と同時に記者達が後ろを振り向くと、彼らも小さな声を上げた。我慢しようとしても漏れ出てしまったか細い声。そう、彼らは見てしまったのだ。彼らの背後に目玉が浮いていることに………
「この目は全くの無害なので安心してください。ちょっとした実験としてみなさんの背後に張り付かせていました。後ろを振り返るまで気がつきませんでしたよね」
誰も反論してこないことを確認し俺は話し続ける。
「対象の背後に取り憑き監視を続ける魔力です。危害を加えることはできませんが、本人が振り返るまで誰にも気づかれないのです。それは後ろの人間すら発見することのできないステルス性能…………そんな魔力をこの部屋にいる記者全員に施していました」
しかしこんなこと言いたくないが、これぐらいの魔力なら聖騎士長クラスなら余裕でできる。なんならそれに[攻撃]すらさせることができるだろう。この魔力自体はそこまで凄くない。
「そしてこれを発動していたのは騎士の勇者です。そう、階級で言えば最下位の人間が魔導兵器を持つことで、それ以上の魔力を発揮したわけです。…………魔導兵器の効果を疑っていた人間がいたかどうかは分かりませんが、これにて証明できたのではないでしょうか」
俺は一番最初に声を出した記者の方を見てすぐに視線を逸らし無表情のまま………
「いやーーよかった。魔導兵器の内部構造を確認せずに下らない文章を読むような、集中力のない人間がいてくれたおかげでプレゼンが成功しました。感謝します。…………以上で記者会見は終わります」
バカにされた記者さんが俺を睨みつけてきていたが、まぁ知ったこっちゃない。俺は無言で部屋を後にした。
「ねぇもぉお!なんでそうやって敵作るようなことするのさ!印象最悪じゃん!」
部屋から出てきた俺をイリナが問い詰めてくる。
「悪評も評って言うだろう。俺達には必要なことなんだよ」
「嫌われることが必要なことだと私は思わないけど!」
「好かれてばっかの人間じゃあわからないよ」
「君は嫌われてばっかりだけどね!」
俺達の今の立場はかなり弱い。疑惑の濃い状態で重役の座を奪い、盗用疑惑のある魔導兵器を宣伝材料にしているわけだ。実績もないし、社会的な立場はかなり低いと言わざるを得ないだろう。こんな組織は民衆から忘れられでもしたら、上から下からいろんな圧力にもまれていつのまにか消滅してしまうだろう。忘れられないために俺達は新たな功績を得るまで目立ってなきゃいけないのだ。良くも悪くもね。
「こういうのがあったら次は私がするから!君に好かれる記者会見は無理だよ!」
「やめた方がいいよ知的に見えないもん」
「外見がアホっぽいって言ってるよねそれね!?知的ですけど私ィ!?」
「ウンモといいバトルするんじゃない?何がとは言わないけど」
「そんなに殴られたいのかいいよ殴ってあげるよ!その渇望を満たしてあげる!」
「困ったら殴りやがってそういうとこやぞ!」
「………何じゃれてんだお前ら」
いきなり部屋に入ってきたグレンが、俺とイリナの殴り合い(一方的なイリナの加虐)を見て苦笑いした。そんなグレンの表情を見て俺も苦笑い。イリナは変わらず怒っている。
「イリナが自分のことを馬鹿って認めたんですよ。俺はそれを[そうか、大変だったんだな]って親が子供に向けるような表情で頷いたらぶん殴ってきたんですよ!この親不孝者めが!」
「嘘言うのやめてくれない!?きみが馬鹿にしてくるから仕方なく私も殴ってるんじゃん!」
仕方なく殴るってなに!?殴るのならば自分の意志ではっきり殴れよ!殴られてる方に失礼だろ!「え、なんで今殴られたん?」ってなるやろうが!
「痴話喧嘩見せるために俺を呼んだんなら帰るぞ」
「違うんですよグレンさーん!こんな脳筋馬鹿のことは無視して本題に入りましょう!」
「ほら馬鹿って言った!ねぇ!」
俺はイリナに殴られながらも無視してグレンと話を始める。痛い痛い、頬っぺたと肋骨の隙間を重点的に殴らないで。きしむ!
「グレンさんに来てもらったのは魔導兵器絡みのことなんですけど」
「さっきのアホみたいな記者会見は見ていた。ある程度説明は省いてもいいぞ」
「話が早いんで助かります。単刀直入に言うと魔導兵器を鎧型にしたいんですよ」
「ほう?」
イリナが魔導兵器を取り出してグレンに差し出した。
「この魔導兵器は魔力の強化はできるんですけど、身体能力の向上は見込めない。ただそれだと勇者の強みを活かせないと思うんですよね。やはり勇者は身体能力を伸ばさないと」
魔力を強化できても魔族の魔力を超えることはできない。魔族を倒すには身体能力の強化は必須だ。
「で、考えた結果、鎧にしちゃおうかなって。全身を覆うことができれば勇者の身体能力の再現ができる可能性が高いじゃないですか」
勇者は筋肉や骨から始まり、血液、細胞、細菌に魔力が宿ることで運動能力を補助して爆発的な能力を発揮しているらしい。更に体全体を魔力が覆うことで人外な防御力を獲得し、自身の攻撃力に耐えるだけの肉体となっているのだ。
「着眼点としては悪くないが、魔導兵器を組み込んだ鎧を作るとなるとかなり手間がかかるぞ。さすがの俺の腕を持ってしてもな」
「第二類勇者で天才のグレンさんが苦戦するわけないでしょー」
「おだてたってこの結論を変える気はねーよ。俺は胸を張るのは好きだが背伸びをするのが嫌いなんだ。………鎧に関わらず魔力が絡むと物作りってのは途端に難易度が増す。基本的に俺の専門外だ」
マジかぁ。でもこの魔導兵器を鎧型にするのはかなり良い案だと思うんだけどなぁ。ここで諦めるのは少し惜しい気がする。
「でもグレンさんだって魔法の鎧とか扱いますよね?その延長線上としてどうにか協力してくれませんか?」
「俺が魔法の鎧を作る時は魔力が宿った鉱物や魔物の素材を使って鎧を作るんだ。魔力が発動するための術式を鎧に組み込んでどうこうしたことはない。諦めろ」
「むぐーー……そこをなんとかお願いしますグレンさん!今ここで成長しましょう?ね?」
「こればっかりはなぁ、ちょっと努力しただけでどうにかなる世界じゃねーんだよ。才能の塊の俺がそう言ってんだから納得しろ」
たしかに第二類勇者たちは才能の擬人化集団であり、大抵のことはなんでもできるグレンでダメか。まさか魔導兵器の流用がこんなに大変なことだとはな。でも正直、この魔導兵器の鎧化計画はなんとしてでも成功させなきゃいけない。勇者領がカースクルセイドを倒すための最低条件……俺はそう判断している。ここで引き下がってはダメだ。
「こんなこと言いたかねーが、人工的に魔力を弄って肥大化させるなんてカースクルセイドと同じじゃねーか。お前だってそれぐらいわかってるだろ」
「分かってはいます。それでも俺はこの技術は確立しなきゃいけないとも思ってるんです。そうしなきゃ勇者領に勝ち目はない」
「………なんか隠してるなお前」
…………バレるよな。そりゃあそうだ。ここまで不自然に推しているんだからグレンさんレベルなら気づいちゃうよな。
「これはオフレコにして欲しいんですけど、カースクルセイドも魔導兵器を持ってます」
「…………たしかにそりゃあ無理だな」
「この事実を知ってしまったら勇者領は諦めてしまう。だからこれはなるべく隠しておきたいんです」
戦力差は絶望的。なんとか巻き返すには秘密裏で鎧型の魔導兵器を完成させ、敵に不意打ちをかます以外の手段が今の俺には思いつかない。無理なことはわかった。しかしこの無理をやり遂げなければ足掻くこともできずに壊滅するのだ。
「はぁ、わかった。1人心当たりがあるからそいつを紹介してやる。上手くいけば何かしらのアイデアをくれるだろうよ」
「なんだ頼りになる人いるんじゃないですかぁ!早めに言ってくださいよグレンさーん!」
「そいつ、お前のことが殺したいほど嫌いなんだよ」
「別の人っていないんですかね?」
「いない。俺の知っている限り、そいつほど魔力に詳しい人間はいないからな……たとえば怪我をした時、お前いつもベッドで傷を癒すだろ?」
「そうですね。なんでか分からないですけど、ベッドで寝てれば傷が治りますからね」
「あれを発明したのがそいつだ。それに限らず、魔力を用いた高度な発明品の特許のほぼ全てを総なめにしているぐらいだ。魔力に関して右に出るものはいねーよ」
勇者領で1番の魔力の権威というわけか。うーむ、俺のことが嫌いねぇ?じゃあイリナをボディガードにして安全を確保しながら会うか。
「先に言っとくとイリナと一緒に行ったらそいつは会ってくれねーぞ。警戒心が強いからな」
「………じゃあグレンさんがボディガードとして…………」
「それなら会ってくれるだろうな。あいつは俺が協力してお前を殺す可能性があると考えてるからな。実際俺も、状況次第ならお前を殺すのには賛成だ」
…………協力を仰いでる人から隙あらば殺すって言われてるんだけど。なんでこんな状況で必死こいて頑張ってんだ俺。
「じゃ、じゃあウンモとディーディア連れてくもん!」
「別にいいぞ。あいつらぐらいなら1秒で殺せるし」
「……今回はご縁がなかったということで…………」
「さっきの覚悟はなんだったんだよアホか。殺されそうなだけじゃねーか頑張れよ」
言っとくけどね!?人って命が一つしかないんですからね!?グレンさんは死ぬような思いをしたことがないから分からないかもしれないですけど、実は大切なものなんですからね!?
「安心しろ、ミスったら俺が一瞬で殺してやる。楽だろ?」
「安楽死選ぶような体調でもないはずなんですけどね、なんでそっちを勧めてくるのか理解不能ですわ」
「勇者領に喧嘩売っておきながら壊滅寸前の勇者領を助かるだなんて馬鹿な選択をしたお前の方が、俺からすれば理解不能だがな。理解不能な解決策しかないのはお前の責任だ」
まったくもっておっしゃる通りなんだよなぁ。………さて、これ以上の良条件は引き出せなさそうだ。さっさと行動に移るか。
「話は聞いてたろイリナ。ちょっくらその人に会いに行ってくるから」
「私が隠れて監視してた方がいい?ヤバくなったら颯爽と飛び出すみたいな」
「いや、話を聞いてる限りかなり魔力に精通しているんだろう。何かしらの手段でイリナの存在を探知される可能性が高い。今回はイリナは待機だな。家に帰って休んでればいいよ」
「その言い方やなんですけど。戦力外みたいで腹が立つ」
「まぁまぁ。もう夜も遅いし明日から俺達は本格始動するんだ。メイン張るお前は元気で明日に臨んでもらわないとな」
「…………わかった」
さて、ユピテルさんに報告してから会いに行くか。今日からユピテルさんは重役だ。勇者領の最深部に属することになった彼女の責任は重大だ。特に俺の手綱を握っている部分は現時点での最重要事項。俺の動向を把握できていなければ責任問題に問われる。形だけでも報告だけは済ませないとな。
「因みに俺が殺される確率はどれくらいですか?」
「70%ぐらい?」
「なんだ思ったよりも低いっすね」
さーて頑張りますか。死んだら死んだだ。
帰路に着いたイリナは携帯電話の画面を眺めていた。そしてゆっくりと数字を押し耳に押し当てる。
「ひろみん?いま暇?」
夜が老けていく。
私は鏡の中の私が好きだ。
現実の私と変わらぬ姿だが明確に私とは違う。全くそっくりな私以外の私。あり得たかもしれない自分。私は自分が嫌いだから鏡の中の私に憧れる。それは紛れもない理想の自分だから。
鏡の中の私が揺れた。
俺は自分が嫌いだ。鏡なんて一切見ない。なんで俺の顔を見なきゃいけないんだよ。いやまぁ?鏡に映る自分の顔が絶世のイケメンで、スポーツ万能で、口が達者な男が写るのなら見てやるけれど、それとは真逆の人間が出てくるんだから興醒めもいいところだ。
ここは鏡写の世界。こっちがあっちであっちがこっち。違う部分があるとすればそれは人の生き様か。………僕から言わせればその生き様すら無くなりそうで悲しいけどね。鏡を境にあっちの僕は頑張っているだろうか。こっちの僕は大変そうだ。
そろそろだろうか、思い馳せるだけで気持ちが昂る。この鏡が割れるのをお茶でも飲みながら眺めていよう。
ヒアイの物語 ~鏡にキスを~ 開始
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スキル素潜り ~はずれスキルで成りあがる
葉月ゆな
ファンタジー
伯爵家の次男坊ダニエル・エインズワース。この世界では女神様より他人より優れたスキルが1人につき1つ与えられるが、ダニエルが与えられたスキルは「素潜り」。貴族としては、はずれスキルである。家族もバラバラ、仲の悪い長男は伯爵家の恥だと騒ぎたてることに嫌気をさし、伯爵家が保有する無人島へ行くことにした。はずれスキルで活躍していくダニエルの話を聞きつけた、はずれもしくは意味不明なスキルを持つ面々が集まり無人島の開拓生活がはじまる。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる