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三章 王都にて
やっぱりね
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「たーだーいーまー」
「おかえり」
武器を抱えて部屋に戻った僕を何故かミュールが笑顔で迎えてくれる。
自分の荷物スペースにハルバードを立てかけていると後ろから声がかかる。
「見てたよ」
びくんと僕の体が震える。一体何をみたんだろうか。内容によっては全力で口止めしないと。
「いやー学校の門前でとは大胆ね! あっまあああい!」
やっぱり見られてたあああああああああ!
最悪の予想が的中して頭を抱える。
うあああああ、どうにかして彼女の記憶を抹消しないと!
えっととにかく強くたたけばいいかな。
「しかも自分から腕を絡めていくだなんて、積極的ぃ!」
そっちもか! あれは若気の至りで! いや、今でも若いけど!
ああもう、どうやってごまかそう。
「それでどこまで進んだの?」
興味津々な様子でミュールが迫ってくる。僕はじりじりと後ずさりながらなんとかこの場を切りを模索する。
「……えへっ☆」
「ど・こ・ま・で?」
駄目だった。完全にロックオンされてるね、これ。
どうしよう、このままだと間違いなく口を割らされる。しかしこちらとしてもミュールには色々とお世話になっている身である以上無下に扱うこともできないわけで……
くっ、こうなったら最終手段を取るしかないようだ。
「きゃっ!?」
「ミュールの服のおかげ様で、こけた彼に見られる羽目にはなったよ」
目の間ににじり寄ってきたばいーんを掴み上げる。えぇい憎たらしい。
「えー、でも気合入れたんだから見られてもいいじゃなーい」
「よ・く・な・い!」
ぐりぐりとげんこつを彼女の頭に押し込むようにして抗議する。
「いたたた、ごめんってばぁ~」
涙目の彼女を放すとミュールは頭を摩った。
まったく、これで少しは懲りてほしいものだ。
「むぅ~そんなことより、その調子なら次もいけそうだよね?」
「次?」
「そりゃあ当然! 重なる逢瀬に燃え上がる恋! ついにその炎は身を焼くのよ!」
もう彼女が何を言いたいのか全く分からなくなってきた。
この子最初のイメージは結構普通だったんだけど、今や結構な変人じゃないかと思うようになってきた。
「外泊の時は言ってね!」
ここで彼女がいわんとしてることに思い至る。
「ふんっ」
「いったぁ!」
すぱーんと彼女のばいーんをひっぱたく。揺れるそれは本当に恨めしい。ひっぱたかれた胸を押さえているミュールを置いておいて自分のベッドに向かう。
とにかく夕食の時間まではこうしてほとぼりを冷まさせてもらおう。
「あうー酷いよぉ」
下からはミュールの恨み言が聞こえてきたけれど気にしないことにした。自業自得だ。でもあとでアランにもお説教はしておこう。もうちょっと場所を弁えろーってね。
場所弁えてたらいいのかって? TPO全部弁えてから出直してほしいね。
その後夕食の時には、遠目にアランも友達らしき人々に弄り倒されてるのが遠目にみえた。ふふん、ざまぁ。
でもその変わり僕の方をちらちらみる他の生徒もいるあたり、僕もさんざんな羞恥プレイなわけだ。もう夕食の味なんてするわけないよね。
もういたたまれないので、そそくさと食事を済ませて部屋にひきこもる。
明日はなんとか平和にすごせますように。
翌日朝食を食堂で取ると、ミュールと教室へむかう。扉を開けた瞬間には、数人の視線がこちらへむく。
これ、もしかして結構な人数に見られたんじゃなかろうか……
恥ずかしさで顔から火が出そうになりながら席につくと、ミュールと言葉を交わす。
「これはもう半分はミュールの所為だよね」
「なーんでー。あんなにうれしそうに手を組んでたのは誰だったかしらー?」
そんな僕を散歩に喜ぶ犬みたいに言うんじゃない。あれはちょっとした悪戯を含めた行動であって……
あ、でもその後の事とかも含めて思い出すと恥ずかしさが再燃する。
うぐぐぐぐ、残りの半分はアランの所為だ。絶対今日武術の授業の時間も恥ずかしい思いするじゃん。
「はーいぃ。授業ですよぉ。静かにしましょうねぇ」
いつも通りふわふわピンクの先生が教壇に立つ。
「若いのでぇ、青春は良いことですがぁ。もうちょっと考えましょうねぇ。」
先生にもしられてるううううううううううう!!
がっつり先生の視線僕の方を向いてるじゃん!
「では今日の実技ですぅ。今回も二人一組になってくださいぃ」
はっと我に返る。危なかった、あまりに衝撃的な事実を突きつけられて呆然としてしまった。
「今日はちょっと危険な魔法ですのでぇ、二種類の魔法を二人で行ってもらいますぅ」
黒板に文字を描いていく。
「雷に属する魔法はぁ、非常に威力が高い上に発動までが早くぅ、制御に難点がありますぅ。ですので今回はぁ、残りの一人に避雷の魔法を用意してもらってから行いますぅ」
書き上げられた二つの文章を確認してまず僕が避雷の魔法を発動させる。
そしてそれを確認した僕がこわごわ雷撃の魔法を行使すれば、僕とミュールの間に一瞬紫電が走る。
なんとか無事に雷は避雷の魔法で立ち上がった三又の槍のような物体に吸い込まれていく。成功だ。
「実戦ですとぉ、こんなにうまく雷の魔法にたいして避雷の発動はできませぇん。なにせ雷は発動すると同時に着弾しますのでぇ」
そりゃそうだよね、確か雷の速度は光の3分の1ぐらいはあったはずだ。人間じゃ回避できない速度で襲ってくるのが雷だ、だからこそ畏怖の対象でもある。
「そのかわりぃ、発動した後の進路は適当に着弾しやすいものに向かう傾向があるためぇ、槍や剣の一本でも地面に突き刺しておけば、勝手にそっちにいって回避ができますぅ」
だがこの魔法、強力そうにみえてかなり使い勝手が悪い。なにせ、先生の言う通り発動後の進路が制御できないせいで、自分が金属鎧などを帯びていればそっちにいく可能性が高いのだ。
また、近くに金属鎧が着た人がいてもダメ。つまりこの魔法を使う場合は、対象以外の雷が向かいにくいものが無い状態且つ自分も対象にならないような服装である程度接近している必要がある。
そう考えればいかに使いにくいかがわかるだろう。
「問題はぁ、この魔法を完全詠唱で行使した場合ぃ、発動までに時間がかかるかわりにぃ魔法の発動点が自分ではなくぅ、対象の上空に変更されるためぇ、よっぽど運がよくないと逃げられませぇん」
自分の真上に雷が発生するってかなり怖いよね。なにせそうなってしまったら近くに避雷針を立てたところで誘導雷による感電が発生する可能性も高いからだ。
しかもこの魔法の逸話は、予想通り神罰だ。神との契約を破った罪人に下された罰がこの雷だとか。
この危険性も相まってこの世界では戦争における雷の魔法の使用は条約によって制限されている。主に使用されるときは対魔獣の時だ。
魔獣の中でも知能の低いやつ相手であれば、対集団の魔法としてはピカ1の性能を誇る。何せ気が付いた時には避ける術がないわけだし。
そんな説明を聞いているうちにミュールの番になったようだ。ミュールは少し緊張した面持ちで呪文を唱えると、二人の間の空間にバチッと音を立てて紫電がはじけた。
「はいぃ、よくできましたぁ」
ミュールの顔がぱっと明るくなる。失敗しないかドキドキだったんだろう。
全く暢気なもんだ。僕の方は散々だってのに。
兎にも角にも、こうして授業はすすみ、僕はこの1日いじり倒されるハメになった。
「おかえり」
武器を抱えて部屋に戻った僕を何故かミュールが笑顔で迎えてくれる。
自分の荷物スペースにハルバードを立てかけていると後ろから声がかかる。
「見てたよ」
びくんと僕の体が震える。一体何をみたんだろうか。内容によっては全力で口止めしないと。
「いやー学校の門前でとは大胆ね! あっまあああい!」
やっぱり見られてたあああああああああ!
最悪の予想が的中して頭を抱える。
うあああああ、どうにかして彼女の記憶を抹消しないと!
えっととにかく強くたたけばいいかな。
「しかも自分から腕を絡めていくだなんて、積極的ぃ!」
そっちもか! あれは若気の至りで! いや、今でも若いけど!
ああもう、どうやってごまかそう。
「それでどこまで進んだの?」
興味津々な様子でミュールが迫ってくる。僕はじりじりと後ずさりながらなんとかこの場を切りを模索する。
「……えへっ☆」
「ど・こ・ま・で?」
駄目だった。完全にロックオンされてるね、これ。
どうしよう、このままだと間違いなく口を割らされる。しかしこちらとしてもミュールには色々とお世話になっている身である以上無下に扱うこともできないわけで……
くっ、こうなったら最終手段を取るしかないようだ。
「きゃっ!?」
「ミュールの服のおかげ様で、こけた彼に見られる羽目にはなったよ」
目の間ににじり寄ってきたばいーんを掴み上げる。えぇい憎たらしい。
「えー、でも気合入れたんだから見られてもいいじゃなーい」
「よ・く・な・い!」
ぐりぐりとげんこつを彼女の頭に押し込むようにして抗議する。
「いたたた、ごめんってばぁ~」
涙目の彼女を放すとミュールは頭を摩った。
まったく、これで少しは懲りてほしいものだ。
「むぅ~そんなことより、その調子なら次もいけそうだよね?」
「次?」
「そりゃあ当然! 重なる逢瀬に燃え上がる恋! ついにその炎は身を焼くのよ!」
もう彼女が何を言いたいのか全く分からなくなってきた。
この子最初のイメージは結構普通だったんだけど、今や結構な変人じゃないかと思うようになってきた。
「外泊の時は言ってね!」
ここで彼女がいわんとしてることに思い至る。
「ふんっ」
「いったぁ!」
すぱーんと彼女のばいーんをひっぱたく。揺れるそれは本当に恨めしい。ひっぱたかれた胸を押さえているミュールを置いておいて自分のベッドに向かう。
とにかく夕食の時間まではこうしてほとぼりを冷まさせてもらおう。
「あうー酷いよぉ」
下からはミュールの恨み言が聞こえてきたけれど気にしないことにした。自業自得だ。でもあとでアランにもお説教はしておこう。もうちょっと場所を弁えろーってね。
場所弁えてたらいいのかって? TPO全部弁えてから出直してほしいね。
その後夕食の時には、遠目にアランも友達らしき人々に弄り倒されてるのが遠目にみえた。ふふん、ざまぁ。
でもその変わり僕の方をちらちらみる他の生徒もいるあたり、僕もさんざんな羞恥プレイなわけだ。もう夕食の味なんてするわけないよね。
もういたたまれないので、そそくさと食事を済ませて部屋にひきこもる。
明日はなんとか平和にすごせますように。
翌日朝食を食堂で取ると、ミュールと教室へむかう。扉を開けた瞬間には、数人の視線がこちらへむく。
これ、もしかして結構な人数に見られたんじゃなかろうか……
恥ずかしさで顔から火が出そうになりながら席につくと、ミュールと言葉を交わす。
「これはもう半分はミュールの所為だよね」
「なーんでー。あんなにうれしそうに手を組んでたのは誰だったかしらー?」
そんな僕を散歩に喜ぶ犬みたいに言うんじゃない。あれはちょっとした悪戯を含めた行動であって……
あ、でもその後の事とかも含めて思い出すと恥ずかしさが再燃する。
うぐぐぐぐ、残りの半分はアランの所為だ。絶対今日武術の授業の時間も恥ずかしい思いするじゃん。
「はーいぃ。授業ですよぉ。静かにしましょうねぇ」
いつも通りふわふわピンクの先生が教壇に立つ。
「若いのでぇ、青春は良いことですがぁ。もうちょっと考えましょうねぇ。」
先生にもしられてるううううううううううう!!
がっつり先生の視線僕の方を向いてるじゃん!
「では今日の実技ですぅ。今回も二人一組になってくださいぃ」
はっと我に返る。危なかった、あまりに衝撃的な事実を突きつけられて呆然としてしまった。
「今日はちょっと危険な魔法ですのでぇ、二種類の魔法を二人で行ってもらいますぅ」
黒板に文字を描いていく。
「雷に属する魔法はぁ、非常に威力が高い上に発動までが早くぅ、制御に難点がありますぅ。ですので今回はぁ、残りの一人に避雷の魔法を用意してもらってから行いますぅ」
書き上げられた二つの文章を確認してまず僕が避雷の魔法を発動させる。
そしてそれを確認した僕がこわごわ雷撃の魔法を行使すれば、僕とミュールの間に一瞬紫電が走る。
なんとか無事に雷は避雷の魔法で立ち上がった三又の槍のような物体に吸い込まれていく。成功だ。
「実戦ですとぉ、こんなにうまく雷の魔法にたいして避雷の発動はできませぇん。なにせ雷は発動すると同時に着弾しますのでぇ」
そりゃそうだよね、確か雷の速度は光の3分の1ぐらいはあったはずだ。人間じゃ回避できない速度で襲ってくるのが雷だ、だからこそ畏怖の対象でもある。
「そのかわりぃ、発動した後の進路は適当に着弾しやすいものに向かう傾向があるためぇ、槍や剣の一本でも地面に突き刺しておけば、勝手にそっちにいって回避ができますぅ」
だがこの魔法、強力そうにみえてかなり使い勝手が悪い。なにせ、先生の言う通り発動後の進路が制御できないせいで、自分が金属鎧などを帯びていればそっちにいく可能性が高いのだ。
また、近くに金属鎧が着た人がいてもダメ。つまりこの魔法を使う場合は、対象以外の雷が向かいにくいものが無い状態且つ自分も対象にならないような服装である程度接近している必要がある。
そう考えればいかに使いにくいかがわかるだろう。
「問題はぁ、この魔法を完全詠唱で行使した場合ぃ、発動までに時間がかかるかわりにぃ魔法の発動点が自分ではなくぅ、対象の上空に変更されるためぇ、よっぽど運がよくないと逃げられませぇん」
自分の真上に雷が発生するってかなり怖いよね。なにせそうなってしまったら近くに避雷針を立てたところで誘導雷による感電が発生する可能性も高いからだ。
しかもこの魔法の逸話は、予想通り神罰だ。神との契約を破った罪人に下された罰がこの雷だとか。
この危険性も相まってこの世界では戦争における雷の魔法の使用は条約によって制限されている。主に使用されるときは対魔獣の時だ。
魔獣の中でも知能の低いやつ相手であれば、対集団の魔法としてはピカ1の性能を誇る。何せ気が付いた時には避ける術がないわけだし。
そんな説明を聞いているうちにミュールの番になったようだ。ミュールは少し緊張した面持ちで呪文を唱えると、二人の間の空間にバチッと音を立てて紫電がはじけた。
「はいぃ、よくできましたぁ」
ミュールの顔がぱっと明るくなる。失敗しないかドキドキだったんだろう。
全く暢気なもんだ。僕の方は散々だってのに。
兎にも角にも、こうして授業はすすみ、僕はこの1日いじり倒されるハメになった。
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