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四章 二つ目の国
闇より来りて
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「はっ、進捗はおおよそ予想通りにすすんでいるかと」
暗い昏い闇に包まれた中、松明に照らされた人影が声を出す。
わずかな明かりに照らし出されたそこは、崩れてはいるものの、神殿を思わせる構築物があたりにちらばっていた。
「予想通りだと随分ゆっくりだから、そろそろ鞭をいれようじゃないか」
その言葉と共に、人影のそばで地面から何かが盛り上がる。
次の瞬間に黒い塊のような物体がそこにあった。それは人影のように見えるが、その影全体がうごめいて見える以上、到底人などではなかった。
「よろしいのですか?」
「構わないよ、ちょっと一当てするだけでいい。なんなら手加減に手加減を加えるぐらいで丁度いいくらいだ。なんてったって間違ってもあれだけは殺したり滅ぼしたりしたらだめだからね。後はないんだから」
「かしこまりました」
そうして再び暗闇の中に静寂が訪れる。
ただ聞こえるのはかすかに聞こえてくる風音のみ。
ーーーーーーー
瓦礫が崩れる音、悲鳴、僕らの足をとめたのはそれらの轟音だ。
何事かと目をやれば、宙から黒い何かが染み出して、その真下にあった家を押し崩しているところだった。
「なんだ、ありゃぁ」
言われてもこっちもわからないよ。ただ禄でもない物体だってのはよくわかる。ただ、その染みの姿はどこかで見たようなそんな感じがした。
とはいえ、あんな見た目で実は天使ですなんて言われてもこっちが対応にこまるし、ほぼ間違いなく厄介事の類だろう。
事態に備えて武器をとる。よくわからないもの相手に戦うのは不安しかないけど、周りの人に被害が及ぶのはなんとか防ぎたい。
だけどそんな心配するより早くその物体は人の姿をとると、赤い瞳で僕を睨みつけて、その腕が伸びる。
「うわー、僕ご指名っぽい。嬉しくないなぁ」
それを盾で防ぐと、まるでスライムの様に粉々になって元に戻っていく。受けた衝撃はそこまで強くなく、余裕を持って防ぎ切れる程度だ。
「俺が先に突っ込む。リーナは魔法でフォロー、メルタは様子見てくれ」
いつになく緊迫した声でアランが指示を出す。僕が狙われてると知っての上で、前に出るつもりらしい。
彼は剣を構えると、怪物へと駆け出した。
彼の振るった一撃は怪物の腕を切り落とし、そのまま胴体まで切り刻む。だが……
「くそっ! なんだこいつ!」
切られた腕が瞬時に再生し、今度は逆に彼に向かって襲いかかる。
それを横に飛び退いて回避すると、再度距離をとって構えなおす。
「おいおい、不死身か?」
アランの言うとおり、確かにさっきの攻撃では倒せなかったようだ。
というよりまるで効果が無かったかの様に思える。
それにしてもあの化け物は何者なんだろう。見た感じ人間に近い姿形をしてるけど、明らかに普通の生物じゃない。
まあそもそも生き物なのかすら怪しいんだけど。
「風の刃!」
リーナの魔法が命中するも、アランの時と同じだ。簡単に体は切れるものの、直ぐに元に戻ってしまう。
切ってダメならどついてみるか。
三手目、僕がメイスを思いっきり振り抜く。そしてそれは抵抗感もなく黒い化物の頭を吹き飛ばす。が、直ぐにバラバラになった部分が蠢いて、残された体に集まり、元に戻ってしまう。
「どうなってんのこれ!?」
「わからん。とにかく切ったり叩いたりするだけじゃ意味がないみたいだぞ」
「だったら燃やすとか凍らせるとかやっでみる?」
だけど、法の書を出そうとしたとき、再び奴の腕が此方へ急に伸びてくる。
「あぶなっ!」
それをすんでの所で盾で弾き返す。
何が何でも対象は僕らしい。
「リーナもやるのです。氷の鉄槌!」
彼女の放った氷柱が黒い化物に直撃する。
だけどやはりと言うべきか、当たった箇所から瞬く間に傷口が塞がっていってしまった。
「単純な物理じゃだめみてぇだな」
「ここからの対応その一、逃げる。その二、取り敢えずボコボコにする。その三、様子を見る」
「その一はねぇな。下手して普通の人間とかに攻撃し出したらどうなるかわかんねぇ」
言ってみただけだよ。とはいえ、殆どの人は危険を感じ取ったのかあの化け物から逃げおおせている。僕にターゲットが向いていた分その時間は稼げたからだ。
代わりに誰かがギルドに連絡したのだろう、ちらほらと武器を持った冒険者らしき人が集まってきている。
そんな中でも、奴の視線は僕を向いている。あんな気味が悪いのにファンになってもらった覚えはないんだけどね。
幸い攻撃力は低いようだから、とにかく魔法で燃やすか凍らせるかを試してみよう。
「炎の槍!」
僕の目の前に現れた槍はその石突をメイスてぶっ叩けば、一直線に飛んでいき黒い化物を包み込む。
「やったか? 」
アランのフラグ建築士っぷりは相変わらずだ。
残念ながらというべきか、炎は振り払われて奴は傷を負った気配はない。
「駄目なのです。効いてないのです」
アランがもう一度斬りつけるが結果は同じだ。
これは本格的にまずい状況かもしれない。
僕が盾を構えつつじりじりと下がる中、黒い化物はゆっくりと此方に近づいてくる。
そうこうしている内に、周りに集まってきていた冒険者らしき一人が奴に切りかかる。
が、今までと同様にあっさり切られたかと思いきやすぐ回復する、そして――
「ぎゃああああ」
鋭く伸びた腕はその冒険者の腕を切り落とした。
「おいおい、こっちには手加減でもしてるってのかよ」
アランの皮肉めいた言葉に応えるように、奴は再び腕を伸ばす。
今度は腕を四本に増やしてその全てを使って冒険者を捕らえようとしてくる。
だが、それをさせないのが魔法使いであるリーナの仕事だ。
「風の障壁!」
魔法で作られた見えない壁がその腕を受け止める。
しかし、それでも自在に動く奴の腕の動きを完全に止めることはできない様だ。
次々と捕まりそうになった人を庇う様に、動き回る。
一次的にとはいえ、切り離すのはまだ有効的だ。伸びた腕を片っ端からハルバードでたたき斬る。
「くそっ! こいつキリが無いぞ」
それでもアランがいう通り、終わりが見えない。切り落とされた腕もしばらくすれば本体に戻ってしまう。
「それより、あれ。大きくなってない?」
じわじわと、にじむようにそれは大きさを増していた。
「魔獣でも獣でもねぇ、なんなんだありゃ」
「僕に言われてもアランが知らないんじゃ僕も知らないよ」
「リーナも知らないのです」
少なくともアランの知識の中には該当するものはないらしい。
というか今までの敵はきちんと生物然としていたのに、こいつからは生き物らしさを一切感じられない。
「こんなの聞いたことねぇ。新種かもしれん」
「だったら尚更倒さないといけないよね」
「そうだな。このまま放っといたらどんな被害が出るかわかったもんじゃない」
「なら倒すしかないのですよ」
皆意志は一つらしい。周りにいた冒険者集団も腕を斬られた人をみたのか、奴を囲む輪は遠巻きになっている。
誰も打開策を打てないあたり、この辺りの冒険者はこいつの正体を知らないということだろう。
「メルタ、火も氷もだめならよ、あの光る剣とか効かねぇか?」
「まぁ見た目影だからね、試してみても損はないかもしれない。光の――剣」
目の前に剣が浮かび上がる。その姿はいつぞやと違って柄と鍔は実体をもち、刀身のみが光の鞘を帯びたようにみえる。
手に持って構えれば、予想通り影が怯む。
同時に奴の8本に増えた手がこちらに襲い来る。
「そう簡単に通すかよ!」
そのうちの5本をアランが受け止め、切り倒す。3本は僕に向かってくるが僕に近づけば近づくほどその速度は遅く、細くなっていく。伸びきったところで一気に切り落とせば切り落とされた破片はそのまま消えていく。
光が弱点で確定。そんでこの剣も目くらまし以外に使えることが確定した。
まぁ実体のない刀身でなんで切れるのかっていわれたらわからないけど、とにかくこいつには効果的なのだ。
それからはもうひたすら切り落とすだけの作業だ。たまに飛んでくる攻撃魔法も避けたり防いだりしながら、とにかく奴の攻撃手段を奪っていく。
腕を増やすたびに動きは鈍くなり、やがて黒い化物の姿はどんどん小さくなる。
そして最後に奴の元にたどり着いて唯一影ではない目の部分に光の剣を差し込めば、断末魔もなく奴は消え去っていった。
「なんだったんだありゃあ……」
アランがつぶやくのも無理はない。かといって僕が知ってるわけもない。
リーナは興味深げに消えた場所を眺めているし、アランも奴を切った剣を確認している。
僕も光の剣を解除して改めて黒い化物が立っていた場所に目をやる。
そこには本当に何もなかった。
ただ奴が現れた時に押しつぶした家の瓦礫が転がるのみだ。結局何者なのか、どうやって現れたのか一切不明のままその日は何事もなかったかのように過ぎていった。
暗い昏い闇に包まれた中、松明に照らされた人影が声を出す。
わずかな明かりに照らし出されたそこは、崩れてはいるものの、神殿を思わせる構築物があたりにちらばっていた。
「予想通りだと随分ゆっくりだから、そろそろ鞭をいれようじゃないか」
その言葉と共に、人影のそばで地面から何かが盛り上がる。
次の瞬間に黒い塊のような物体がそこにあった。それは人影のように見えるが、その影全体がうごめいて見える以上、到底人などではなかった。
「よろしいのですか?」
「構わないよ、ちょっと一当てするだけでいい。なんなら手加減に手加減を加えるぐらいで丁度いいくらいだ。なんてったって間違ってもあれだけは殺したり滅ぼしたりしたらだめだからね。後はないんだから」
「かしこまりました」
そうして再び暗闇の中に静寂が訪れる。
ただ聞こえるのはかすかに聞こえてくる風音のみ。
ーーーーーーー
瓦礫が崩れる音、悲鳴、僕らの足をとめたのはそれらの轟音だ。
何事かと目をやれば、宙から黒い何かが染み出して、その真下にあった家を押し崩しているところだった。
「なんだ、ありゃぁ」
言われてもこっちもわからないよ。ただ禄でもない物体だってのはよくわかる。ただ、その染みの姿はどこかで見たようなそんな感じがした。
とはいえ、あんな見た目で実は天使ですなんて言われてもこっちが対応にこまるし、ほぼ間違いなく厄介事の類だろう。
事態に備えて武器をとる。よくわからないもの相手に戦うのは不安しかないけど、周りの人に被害が及ぶのはなんとか防ぎたい。
だけどそんな心配するより早くその物体は人の姿をとると、赤い瞳で僕を睨みつけて、その腕が伸びる。
「うわー、僕ご指名っぽい。嬉しくないなぁ」
それを盾で防ぐと、まるでスライムの様に粉々になって元に戻っていく。受けた衝撃はそこまで強くなく、余裕を持って防ぎ切れる程度だ。
「俺が先に突っ込む。リーナは魔法でフォロー、メルタは様子見てくれ」
いつになく緊迫した声でアランが指示を出す。僕が狙われてると知っての上で、前に出るつもりらしい。
彼は剣を構えると、怪物へと駆け出した。
彼の振るった一撃は怪物の腕を切り落とし、そのまま胴体まで切り刻む。だが……
「くそっ! なんだこいつ!」
切られた腕が瞬時に再生し、今度は逆に彼に向かって襲いかかる。
それを横に飛び退いて回避すると、再度距離をとって構えなおす。
「おいおい、不死身か?」
アランの言うとおり、確かにさっきの攻撃では倒せなかったようだ。
というよりまるで効果が無かったかの様に思える。
それにしてもあの化け物は何者なんだろう。見た感じ人間に近い姿形をしてるけど、明らかに普通の生物じゃない。
まあそもそも生き物なのかすら怪しいんだけど。
「風の刃!」
リーナの魔法が命中するも、アランの時と同じだ。簡単に体は切れるものの、直ぐに元に戻ってしまう。
切ってダメならどついてみるか。
三手目、僕がメイスを思いっきり振り抜く。そしてそれは抵抗感もなく黒い化物の頭を吹き飛ばす。が、直ぐにバラバラになった部分が蠢いて、残された体に集まり、元に戻ってしまう。
「どうなってんのこれ!?」
「わからん。とにかく切ったり叩いたりするだけじゃ意味がないみたいだぞ」
「だったら燃やすとか凍らせるとかやっでみる?」
だけど、法の書を出そうとしたとき、再び奴の腕が此方へ急に伸びてくる。
「あぶなっ!」
それをすんでの所で盾で弾き返す。
何が何でも対象は僕らしい。
「リーナもやるのです。氷の鉄槌!」
彼女の放った氷柱が黒い化物に直撃する。
だけどやはりと言うべきか、当たった箇所から瞬く間に傷口が塞がっていってしまった。
「単純な物理じゃだめみてぇだな」
「ここからの対応その一、逃げる。その二、取り敢えずボコボコにする。その三、様子を見る」
「その一はねぇな。下手して普通の人間とかに攻撃し出したらどうなるかわかんねぇ」
言ってみただけだよ。とはいえ、殆どの人は危険を感じ取ったのかあの化け物から逃げおおせている。僕にターゲットが向いていた分その時間は稼げたからだ。
代わりに誰かがギルドに連絡したのだろう、ちらほらと武器を持った冒険者らしき人が集まってきている。
そんな中でも、奴の視線は僕を向いている。あんな気味が悪いのにファンになってもらった覚えはないんだけどね。
幸い攻撃力は低いようだから、とにかく魔法で燃やすか凍らせるかを試してみよう。
「炎の槍!」
僕の目の前に現れた槍はその石突をメイスてぶっ叩けば、一直線に飛んでいき黒い化物を包み込む。
「やったか? 」
アランのフラグ建築士っぷりは相変わらずだ。
残念ながらというべきか、炎は振り払われて奴は傷を負った気配はない。
「駄目なのです。効いてないのです」
アランがもう一度斬りつけるが結果は同じだ。
これは本格的にまずい状況かもしれない。
僕が盾を構えつつじりじりと下がる中、黒い化物はゆっくりと此方に近づいてくる。
そうこうしている内に、周りに集まってきていた冒険者らしき一人が奴に切りかかる。
が、今までと同様にあっさり切られたかと思いきやすぐ回復する、そして――
「ぎゃああああ」
鋭く伸びた腕はその冒険者の腕を切り落とした。
「おいおい、こっちには手加減でもしてるってのかよ」
アランの皮肉めいた言葉に応えるように、奴は再び腕を伸ばす。
今度は腕を四本に増やしてその全てを使って冒険者を捕らえようとしてくる。
だが、それをさせないのが魔法使いであるリーナの仕事だ。
「風の障壁!」
魔法で作られた見えない壁がその腕を受け止める。
しかし、それでも自在に動く奴の腕の動きを完全に止めることはできない様だ。
次々と捕まりそうになった人を庇う様に、動き回る。
一次的にとはいえ、切り離すのはまだ有効的だ。伸びた腕を片っ端からハルバードでたたき斬る。
「くそっ! こいつキリが無いぞ」
それでもアランがいう通り、終わりが見えない。切り落とされた腕もしばらくすれば本体に戻ってしまう。
「それより、あれ。大きくなってない?」
じわじわと、にじむようにそれは大きさを増していた。
「魔獣でも獣でもねぇ、なんなんだありゃ」
「僕に言われてもアランが知らないんじゃ僕も知らないよ」
「リーナも知らないのです」
少なくともアランの知識の中には該当するものはないらしい。
というか今までの敵はきちんと生物然としていたのに、こいつからは生き物らしさを一切感じられない。
「こんなの聞いたことねぇ。新種かもしれん」
「だったら尚更倒さないといけないよね」
「そうだな。このまま放っといたらどんな被害が出るかわかったもんじゃない」
「なら倒すしかないのですよ」
皆意志は一つらしい。周りにいた冒険者集団も腕を斬られた人をみたのか、奴を囲む輪は遠巻きになっている。
誰も打開策を打てないあたり、この辺りの冒険者はこいつの正体を知らないということだろう。
「メルタ、火も氷もだめならよ、あの光る剣とか効かねぇか?」
「まぁ見た目影だからね、試してみても損はないかもしれない。光の――剣」
目の前に剣が浮かび上がる。その姿はいつぞやと違って柄と鍔は実体をもち、刀身のみが光の鞘を帯びたようにみえる。
手に持って構えれば、予想通り影が怯む。
同時に奴の8本に増えた手がこちらに襲い来る。
「そう簡単に通すかよ!」
そのうちの5本をアランが受け止め、切り倒す。3本は僕に向かってくるが僕に近づけば近づくほどその速度は遅く、細くなっていく。伸びきったところで一気に切り落とせば切り落とされた破片はそのまま消えていく。
光が弱点で確定。そんでこの剣も目くらまし以外に使えることが確定した。
まぁ実体のない刀身でなんで切れるのかっていわれたらわからないけど、とにかくこいつには効果的なのだ。
それからはもうひたすら切り落とすだけの作業だ。たまに飛んでくる攻撃魔法も避けたり防いだりしながら、とにかく奴の攻撃手段を奪っていく。
腕を増やすたびに動きは鈍くなり、やがて黒い化物の姿はどんどん小さくなる。
そして最後に奴の元にたどり着いて唯一影ではない目の部分に光の剣を差し込めば、断末魔もなく奴は消え去っていった。
「なんだったんだありゃあ……」
アランがつぶやくのも無理はない。かといって僕が知ってるわけもない。
リーナは興味深げに消えた場所を眺めているし、アランも奴を切った剣を確認している。
僕も光の剣を解除して改めて黒い化物が立っていた場所に目をやる。
そこには本当に何もなかった。
ただ奴が現れた時に押しつぶした家の瓦礫が転がるのみだ。結局何者なのか、どうやって現れたのか一切不明のままその日は何事もなかったかのように過ぎていった。
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