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【二十九話】最悪な事態※
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そして──。
それはある日、ある形で知らされることになる。
「服……だけではなく、この建物すべてが……黒く染まっていく」
「なんだ、これ? ランになにかが起こった、のか?」
大異変が蘭の身体を貫いてから三ヶ月ほど経った頃。
大異変は毎日のように蘭のナカに埋め込み、ひたすらに腰を振っていた。そしてたまに、子胤をナカに吐き出していた。
そんなことをしていれば、必然的に子が出来てしまうわけで。
この黒く染まった瞬間に、蘭の卵子と大異変の精子が結びつき、受精をして──着床した瞬間だった。
「これは……ランが絶望するほどのなにか、に遭遇したとしか、思えない」
この建物は、聖女の心とも繋がっている。
今まで白かったものがひとつ残らず黒になってしまった。それほどの絶望。
「ランが生きてさえいてくれればと思っていましたけど」
「これは──きっついな」
大異変が蘭を連れ去った理由は大体を察していた。
そして前に感じた、あの衝撃に今回のこと。
「考えたくないですが、魔王を妊娠した、としか」
「──あぁ、そういうこと、か……」
その仮説が本当ならば、これは確かに絶望しかない。
「ラン……」
「ここで指をくわえていることしか出来ないなんて」
「くそっ!」
男三人の悲痛な声が、部屋に響いた。
*
大異変はひたすら蘭のナカに埋め込み、腰を振っていた。
大異変には人間の身体に関する知識はあるが、それを活用しようとする意識などない。だから、蘭が妊娠していても変わらずひたすらに腰を振り、ナカに吐き出していた。
マリは必死で大異変を蘭から離そうとするのだが、鬱陶しいと跳ね飛ばされるのが常。
蘭としてみれば、大異変の子を妊娠した絶望はあったが、もしもずっとこうしてナカに出し続けられ、このまま流産してしまえば、と。
心を殺してはいたけれど、うっすらとは周りのことは分かっていた。
そんな辛いことを思わず願ってしまうほど、蘭の心は壊れかけていた。
しかし、そんな願いとは裏腹に、子の成長は順調のようで、徐々にお腹が目立ってきた。
そこでようやく、大異変は蘭が妊娠したことに気がついた。
『おお、この中に魔王がいるのか!』
大異変は蘭のお腹に触れ、それから唸った。
『しかし、このまま予定どおりに育って産まれてきたとしても、だ。果たして、我が復活するときに魔王は使えるのか?』
大異変は今回で終わりにするつもりだった。だから次はない。ここで確実に世界を終わらせないといけない。
そのためには──。
より勇者より優位な立場に立たなければならない。
『それに、だ。このまま腹が大きくなれば、我が楽しめなくなるのではないか?』
どこまでも勝手な。
『うむ、それは困るな。……魔王だけ、時を進めてしまおう。そうすれば早く出てこられる。腹から出てきてもすぐには使い物にならないだろうから、そこも調整して、と』
大異変だから出来ることなのだろうが、どこまで行っても勝手すぎる。
『それでは、と。腹の中の魔王よ、母体から時を吸い取り、時を進めて出てくるが良い』
大異変の言葉を受け、蘭のお腹の中にいる魔王は蘭から蘭が経験してきた時を吸い取り、時を進めて大きくなり、あっという間に産まれてしまった。
血にまみれて産まれてきた魔王は、産声もあげず、ただひたすら黒い瞳で世界を睨みつけていた。
大異変は蘭の中から出てきた魔王である赤ん坊を見て、これで世界が終わりになるのかと思うと、おかしくなって笑った。
そして大異変はまた、蘭が経験してきた時を吸い取り、魔王に与えた。
赤ん坊から急激に三歳くらいの子どもへと成長した魔王。
『マリとやら。おまえがこやつを育てよ』
大異変は自らが作った人形にそう命令して、魔王の子育てを任せた。
『しかし……。子を産んだ後はさすがに利用出来ないな。しばらくあの気持ちよさは我慢か』
そう言って大異変は久しぶりにこの部屋からいなくなった。
次に戻ってくるのはいつか分からないが、ようやく訪れた安らぎの時。
だが、蘭は心を殺してしまっていて──その安らぎを、感じることができなかった。
そして……。
魔王を急成長させるために蘭は今まで経験してきた時を奪われたのだが、記憶は消えてない。だが、肉体年齢は若返っており、二十三歳から十九歳に戻っていた。
蘭が強制的に魔王を産まされてから一年。
またもや大異変が蘭の元へやってきた。
『人間の世界をウロウロしてみたが、我を認識できる者は皆無。しかもおまえは気持ちがいいからな』
それと、といいながら、大異変はなにかを大量に取り出し、マリに渡していた。
『それは避妊薬とかいうもので、それを飲めば子が出来ぬという。常にこやつに飲ませろ』
もう子は要らぬ、と大異変はいいながら、蘭の股を大きく開き、押し入ってきた。
前と同じように無理矢理にぐいぐいと押し込んでくるので、いくら心を殺したといっても痛みは感じているようで、蘭は涙を流した。
『痛むか。くくく、我は気持ちがいいぞ』
大異変は蘭が涙を流しているのを見て、気持ちが良いようだ。
やはり身体は蘭の心を裏切り、愛液を分泌して痛みから逃れようとしている。
前にすでに受け入れてしまっているため、身体は大異変を覚えていた。
蘭は忘れたいのに、いやというほど思い出された。
トマスより太いため、ナカを擦られると圧迫感がある。アーロンより長いので、全部を埋め込まれると、子宮が圧迫されて、苦しい。
それでも身体は苦痛を感じるのが嫌なようで、それさえも「気持ちがいい」と変換してしまっていた。
大異変は久しぶりの蘭のナカに歓喜した。
ナカはヌルヌルで大異変の剛直を直接、撫でていく。この刺激がたまらない。
『くくく、これで延々と楽しめるな』
蘭にしてみれば最悪だが、大異変にとっては最高だった。
大異変の凌辱は──始まったばかり。
*
それから時はかなり流れて、十八年。
大異変が復活するという年になった。
蘭がこの世界に呼ばれて二十年経つ。
アーロン、トマス、イバンは律を立派に育て、勇者と名乗っても恥ずかしくないほどの実力も身につけていた。
「父さんたち」
「……ようやく、か」
「リツはよく頑張りました」
「ほんと、おまえはすごいよ」
律は蘭譲りの黒くて長い髪を一つに縛っており、それが風になびいた。
見た目も、どちらかと言えば蘭譲りではあったが、顔はかなり整っており、イケメンと言えた。
背もかなり高く、アーロンに匹敵するくらいの身長はあったが、体格はイバンに似ていて、細身ではある。しかし、鍛えているだけあり、筋肉はしっかりとついていた。
「ぼくは必ず大異変と魔王を倒して、母さんを取り返します」
「……リツ、大変言いにくいんだが」
「?」
アーロンはリツの前に立ち、顔を真っ直ぐ向けた。
ほぼ真正面に律の顔があり、時の流れを感じた。
「魔王なんだが」
「ぼくの弟、なんでしょ?」
「……知って、たの、か?」
「うん。あいつはぼくの大切な母さんを横取りした。ぼくは母さんのことを知らないのに、あいつはたくさん知っている。だから──殺す」
産まれた瞬間から引き離されていたため、律は母の温もりを知らない。だからなのか、律は蘭に執着した。
「……世界を巻き込んだ壮絶な兄弟げんか、か」
「なんか、変な感じだな」
「しかも、世界の命運をかけた、だ」
大異変がどこにいるのか。
それは世界を巡って探してみないと分からない。
「ここは護られた場所だから分からないかもだけど、外は厳しいからね」
「……うん」
「リツならやり遂げられます」
「だけどリツ。世界も大切だが、おまえも大切なんだからな。あんまりむちゃすんなよ。おまえになにかあったら、ランが泣くからな」
「それは……肝に銘じておく」
「まぁ、心強い仲間もいるしな。協力して、頑張れよ!」
そうなのだ。
今までは勇者一人での旅立ちだったが、この度は横の繋がりが出来たため、勇者が組んで、大異変と魔王の討伐の旅に出る。
律のパートナーはアナスタシアという律より少し早く産まれた女性だ。彼女も同じく勇者で、茶色の髪に茶色の瞳のつつしみ深い性格をしている。彼女もかなり顔が整っており、美人である。そして、律の想い人でもある。
きっと、この旅で、二人は距離を縮めるのだろう。そう思うと、なんだかくすぐったい気持ちになってくる。
「リツ」
「ん、今行く」
アナスタシアに返事をして、それから律は三人の父に向き合った。
「行ってきます。必ず母さんと一緒に戻るから」
「楽しみに待ってますよ」
「くれぐれも気をつけてな!」
「アナスタシアを泣かすなよ!」
律は背負った荷物を一瞥して、それから三人の父に軽く会釈をすると、アナスタシアの元へと走って行った。
それはある日、ある形で知らされることになる。
「服……だけではなく、この建物すべてが……黒く染まっていく」
「なんだ、これ? ランになにかが起こった、のか?」
大異変が蘭の身体を貫いてから三ヶ月ほど経った頃。
大異変は毎日のように蘭のナカに埋め込み、ひたすらに腰を振っていた。そしてたまに、子胤をナカに吐き出していた。
そんなことをしていれば、必然的に子が出来てしまうわけで。
この黒く染まった瞬間に、蘭の卵子と大異変の精子が結びつき、受精をして──着床した瞬間だった。
「これは……ランが絶望するほどのなにか、に遭遇したとしか、思えない」
この建物は、聖女の心とも繋がっている。
今まで白かったものがひとつ残らず黒になってしまった。それほどの絶望。
「ランが生きてさえいてくれればと思っていましたけど」
「これは──きっついな」
大異変が蘭を連れ去った理由は大体を察していた。
そして前に感じた、あの衝撃に今回のこと。
「考えたくないですが、魔王を妊娠した、としか」
「──あぁ、そういうこと、か……」
その仮説が本当ならば、これは確かに絶望しかない。
「ラン……」
「ここで指をくわえていることしか出来ないなんて」
「くそっ!」
男三人の悲痛な声が、部屋に響いた。
*
大異変はひたすら蘭のナカに埋め込み、腰を振っていた。
大異変には人間の身体に関する知識はあるが、それを活用しようとする意識などない。だから、蘭が妊娠していても変わらずひたすらに腰を振り、ナカに吐き出していた。
マリは必死で大異変を蘭から離そうとするのだが、鬱陶しいと跳ね飛ばされるのが常。
蘭としてみれば、大異変の子を妊娠した絶望はあったが、もしもずっとこうしてナカに出し続けられ、このまま流産してしまえば、と。
心を殺してはいたけれど、うっすらとは周りのことは分かっていた。
そんな辛いことを思わず願ってしまうほど、蘭の心は壊れかけていた。
しかし、そんな願いとは裏腹に、子の成長は順調のようで、徐々にお腹が目立ってきた。
そこでようやく、大異変は蘭が妊娠したことに気がついた。
『おお、この中に魔王がいるのか!』
大異変は蘭のお腹に触れ、それから唸った。
『しかし、このまま予定どおりに育って産まれてきたとしても、だ。果たして、我が復活するときに魔王は使えるのか?』
大異変は今回で終わりにするつもりだった。だから次はない。ここで確実に世界を終わらせないといけない。
そのためには──。
より勇者より優位な立場に立たなければならない。
『それに、だ。このまま腹が大きくなれば、我が楽しめなくなるのではないか?』
どこまでも勝手な。
『うむ、それは困るな。……魔王だけ、時を進めてしまおう。そうすれば早く出てこられる。腹から出てきてもすぐには使い物にならないだろうから、そこも調整して、と』
大異変だから出来ることなのだろうが、どこまで行っても勝手すぎる。
『それでは、と。腹の中の魔王よ、母体から時を吸い取り、時を進めて出てくるが良い』
大異変の言葉を受け、蘭のお腹の中にいる魔王は蘭から蘭が経験してきた時を吸い取り、時を進めて大きくなり、あっという間に産まれてしまった。
血にまみれて産まれてきた魔王は、産声もあげず、ただひたすら黒い瞳で世界を睨みつけていた。
大異変は蘭の中から出てきた魔王である赤ん坊を見て、これで世界が終わりになるのかと思うと、おかしくなって笑った。
そして大異変はまた、蘭が経験してきた時を吸い取り、魔王に与えた。
赤ん坊から急激に三歳くらいの子どもへと成長した魔王。
『マリとやら。おまえがこやつを育てよ』
大異変は自らが作った人形にそう命令して、魔王の子育てを任せた。
『しかし……。子を産んだ後はさすがに利用出来ないな。しばらくあの気持ちよさは我慢か』
そう言って大異変は久しぶりにこの部屋からいなくなった。
次に戻ってくるのはいつか分からないが、ようやく訪れた安らぎの時。
だが、蘭は心を殺してしまっていて──その安らぎを、感じることができなかった。
そして……。
魔王を急成長させるために蘭は今まで経験してきた時を奪われたのだが、記憶は消えてない。だが、肉体年齢は若返っており、二十三歳から十九歳に戻っていた。
蘭が強制的に魔王を産まされてから一年。
またもや大異変が蘭の元へやってきた。
『人間の世界をウロウロしてみたが、我を認識できる者は皆無。しかもおまえは気持ちがいいからな』
それと、といいながら、大異変はなにかを大量に取り出し、マリに渡していた。
『それは避妊薬とかいうもので、それを飲めば子が出来ぬという。常にこやつに飲ませろ』
もう子は要らぬ、と大異変はいいながら、蘭の股を大きく開き、押し入ってきた。
前と同じように無理矢理にぐいぐいと押し込んでくるので、いくら心を殺したといっても痛みは感じているようで、蘭は涙を流した。
『痛むか。くくく、我は気持ちがいいぞ』
大異変は蘭が涙を流しているのを見て、気持ちが良いようだ。
やはり身体は蘭の心を裏切り、愛液を分泌して痛みから逃れようとしている。
前にすでに受け入れてしまっているため、身体は大異変を覚えていた。
蘭は忘れたいのに、いやというほど思い出された。
トマスより太いため、ナカを擦られると圧迫感がある。アーロンより長いので、全部を埋め込まれると、子宮が圧迫されて、苦しい。
それでも身体は苦痛を感じるのが嫌なようで、それさえも「気持ちがいい」と変換してしまっていた。
大異変は久しぶりの蘭のナカに歓喜した。
ナカはヌルヌルで大異変の剛直を直接、撫でていく。この刺激がたまらない。
『くくく、これで延々と楽しめるな』
蘭にしてみれば最悪だが、大異変にとっては最高だった。
大異変の凌辱は──始まったばかり。
*
それから時はかなり流れて、十八年。
大異変が復活するという年になった。
蘭がこの世界に呼ばれて二十年経つ。
アーロン、トマス、イバンは律を立派に育て、勇者と名乗っても恥ずかしくないほどの実力も身につけていた。
「父さんたち」
「……ようやく、か」
「リツはよく頑張りました」
「ほんと、おまえはすごいよ」
律は蘭譲りの黒くて長い髪を一つに縛っており、それが風になびいた。
見た目も、どちらかと言えば蘭譲りではあったが、顔はかなり整っており、イケメンと言えた。
背もかなり高く、アーロンに匹敵するくらいの身長はあったが、体格はイバンに似ていて、細身ではある。しかし、鍛えているだけあり、筋肉はしっかりとついていた。
「ぼくは必ず大異変と魔王を倒して、母さんを取り返します」
「……リツ、大変言いにくいんだが」
「?」
アーロンはリツの前に立ち、顔を真っ直ぐ向けた。
ほぼ真正面に律の顔があり、時の流れを感じた。
「魔王なんだが」
「ぼくの弟、なんでしょ?」
「……知って、たの、か?」
「うん。あいつはぼくの大切な母さんを横取りした。ぼくは母さんのことを知らないのに、あいつはたくさん知っている。だから──殺す」
産まれた瞬間から引き離されていたため、律は母の温もりを知らない。だからなのか、律は蘭に執着した。
「……世界を巻き込んだ壮絶な兄弟げんか、か」
「なんか、変な感じだな」
「しかも、世界の命運をかけた、だ」
大異変がどこにいるのか。
それは世界を巡って探してみないと分からない。
「ここは護られた場所だから分からないかもだけど、外は厳しいからね」
「……うん」
「リツならやり遂げられます」
「だけどリツ。世界も大切だが、おまえも大切なんだからな。あんまりむちゃすんなよ。おまえになにかあったら、ランが泣くからな」
「それは……肝に銘じておく」
「まぁ、心強い仲間もいるしな。協力して、頑張れよ!」
そうなのだ。
今までは勇者一人での旅立ちだったが、この度は横の繋がりが出来たため、勇者が組んで、大異変と魔王の討伐の旅に出る。
律のパートナーはアナスタシアという律より少し早く産まれた女性だ。彼女も同じく勇者で、茶色の髪に茶色の瞳のつつしみ深い性格をしている。彼女もかなり顔が整っており、美人である。そして、律の想い人でもある。
きっと、この旅で、二人は距離を縮めるのだろう。そう思うと、なんだかくすぐったい気持ちになってくる。
「リツ」
「ん、今行く」
アナスタシアに返事をして、それから律は三人の父に向き合った。
「行ってきます。必ず母さんと一緒に戻るから」
「楽しみに待ってますよ」
「くれぐれも気をつけてな!」
「アナスタシアを泣かすなよ!」
律は背負った荷物を一瞥して、それから三人の父に軽く会釈をすると、アナスタシアの元へと走って行った。
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