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《八話》勇馬のいない休日
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みやびと麦は、シトラス・ジューノスを出ると、みやびが見に行きたかったインテリアショップへと向かうために歩いていた。
「さっきのお店、柚子のいい香りがしていましたね」
「あぁ、そうだな。最近では柚子のアロマオイルなんてのがあるらしいから、それかもな」
「そうなんですか!」
「アロマオイルは雑貨扱いだからな。いつか特集を組みたいと思って、今、勉強中なんだ」
「へー!」
並んで歩きながら、何気ない話をする。そんなことさえ、みやびにとってはとても新鮮で、楽しかった。
勇馬と外に出かけるとき、みやびが前を歩き、勇馬はまるで影のように後ろに付き従ってくるだけだ。並んで歩きながら談笑したいと思ったこともないからそれでいいのだが、端から見ていると、異様な光景に写っているのだろうなと思ったら、みやびは外出をするのが嫌になることがあった。
とはいえ、休日にインテリアショップや雑貨店を見て回らないことには、仕事にならない。だから仕方なく出ていた。
だけど、と改めて思う。
今日はその勇馬がいない。
そればかりか、仕事の時から思っていたけれど、気の合う人とこうして並んで歩きながら、休日だけど仕事の話を楽しくできるということは、今までのみやびを思えば、劇的な変化ではないだろうか。
嬉しさがじわじわとにじみ出てきて、自然と笑顔になる。
「水無瀬さん」
「ん?」
「そろそろお昼ですけど、どうしますか?」
「あー、そう言われてみれば、腹減ったな。朝、食べないで出てきたし」
「えっ」
「秋尾はなんでも食べられるか?」
「はい、好き嫌いは特にはないです」
「じゃあ、定食屋行くか」
こっち、と麦は指を指しながら、少し先を歩き始めた。
みやびはその後ろをちょこちょこと着いていった。
路地を曲がったところに、のれんの掛かったお店が一軒。そこがどうやら目的の店のようだ。
「ここの食器類、オレがプロデュースしたんだ」
「そうなんですか!」
麦の得意そうな表情に、みやびは思わず笑顔になる。
そこで初めて、麦のその得意そうな表情が、みやびは好きだと気がついた。
麦は整った顔をしているせいで淡々としているようで、実は違う。喜怒哀楽がはっきりしていて、最初はみやびは戸惑ったけれど、今ではこういう人なんだと認識している。その中でも、この得意そうな表情が特に好きだ。
店内に入ると、外観とは違い、こじゃれた感じのお店でみやびはびっくりした。
「いらっしゃい。って麦くん。あら、彼女連れ?」
「いや、会社の同僚」
「まあまあ、それでも女性連れなんて、初めてじゃない?」
店の女将と麦は気安く会話を交わしながら、一番奥のカウンターに案内された。麦とは隣り合って座る。
「オレはいつもの。秋尾はどうする?」
「え、あ」
「メニューはこちらよ、はい」
「ありがとうございます」
メニューを見ると、魚か肉かの二つから選ぶようになっていた。今のみやびは魚を食べたい気分だったので、魚定食にした。
女将が持ってきてくれたお冷やを口にして、みやびは口を開いた。
「このグラス」
「そう、分かった?」
「アモルのグラスですね」
「そうそう。アモルのグラスが安く手に入ったからね」
アモルというのは、雑貨店で、みやびも好きなお店の一つだ。
食器を主に取り扱っており、様々な種類を取り扱っている。たまにセールをするので、そのときに手に入れたのだろう。
「アモルの食器、シンプルでいいですよね。和食向き」
「そ。前は小さなビールグラスにお冷やだったんだけどね」
「麦くんったら、ダサいから変えろって言うのよ」
女将が二人の話に割って入って来て、そんなことを言ってきた。
「せっかく味がいいのに、器が台無しにしてたから」
「毎日、ランチに足を運んでそう言われたら、こちらもそんな風に思うじゃない? それでね、予算を伝えて器を用意してもらったの」
「その予算もむっちゃ厳しい金額で、オレ、よくそろえられたと思ったよ」
「ふふふ。でも、そのおかげで女性客が増えたから、結果的には良かったわ」
そんなことをしていたのか、とみやびは少し呆れたが、その熱心さが伝わって、結果を出したのならいいのかもしれない。
「誤解しないでもらいたいんだが、どこの店にもこんなことをしているわけじゃないからな。ここの店が気に入ったからなんだ」
「他のお店でもしてるのかと思いました」
「さすがにしないよ」
話をしているうちに、料理ができて、運ばれてきた。
小花柄のトレイに、長方形の青いお皿の上にサンマが乗っていた。その前には同じ青色のご飯茶碗に、木の器でできたお味噌汁。小鉢は黄色い花の形をしていた。中には卯の花が入っていた。
「わー、素敵!」
「だろ? 味ももちろんだけど、器がいいから、余計に美味しく感じるぜ」
麦はまるで自分が作ったかのように自慢げで、だけどそれは特に嫌味もなく、本当に嬉しそうだった。
「冷めないうちに先にどうぞ」
「では、いただきます」
みやびは箸を手に取り、まずはお味噌汁から口に付けた。
「すごい! 出汁もきいてるけど、お味噌も絶妙!」
「だろう、だろう」
みやびはお腹が空いていたのもあったけれど、本当に美味しくて、無言で箸をすすめた。
気がついたら麦の目の前にも料理が届いていて、食べていた。
「水無瀬さんのはなんですか」
「野菜たくさんの肉料理」
「そんなのがあったんですか?」
「いや、これは裏メニュー」
ちらりと横を見ると、野菜がたっぷり乗った豚しゃぶセットのようだった。そちらも美味しそうだなと思いながら、みやびはさんまを口にした。
お昼を食べた後、二人はみやびが行こうとしていたインテリアショップへと向かった。
そこでは食卓とソファを中心に、色々な家具などを見て回った。
そして土曜日は、夕方近くまでインテリアと雑貨関係のお店を周り、夕飯の前に別れた。
二人は見て回っただけで、特に買い物はしなかったけれど、一緒に見て回って、色々と話ができて、それだけでみやびは楽しかった。
勇馬とだと、待たせているというプレッシャーがあって、楽しむことができなかったので、新鮮だった。
仕事で組むことが多くて、一緒に取材に行くことが今までに何度かあったけれど、それも時間に押されていたため、こんなにゆっくり一緒に見て回るということが今までできなかったのもあり、余計に楽しかったのかもしれない。後は、好みが合う部分が多かったのも大きかった。
楽しい土曜日のことを思い出しながら、日曜日は家でゆっくりと過ごした。
そして、週の明けた月曜日。
いつもの時間に起きて、いつもどおりに準備をして、ふと気がついた。
そうだ、今日から勇馬のお迎えがないということは、自分で駅まで行って、電車に乗って行かなければならなかったのだ。
平日は勇馬の出勤時間が早いため、みやびも合わせて早く起きているため、今から会社に向かっても余裕ではある。のだが、いかんせん、今までずっと勇馬に車で送ってもらっていた身。
電車の乗り方が分からないということはさすがにないが、不安だった。
みやびはカバンを持ち、パンプスを履いた。
「お母さん、行ってきます」
「あら、本当に勇馬くん、お迎えに来ないのね。みやび、大丈夫?」
「もう、お母さんったら。大丈夫よ、子どもじゃないんだから」
「でもあなた、小さい頃から勇馬くんがべったりだったから、心配だわ」
「お母さんったら」
不安そうな母に笑顔を向けて、みやびは家を出た。
朝の通勤列車は初めてで、すごい混みように辟易したけれど、問題なく最寄り駅に着き、いつもの時間には会社に着いた。
「はー、毎日あんな大変な電車にみんな乗ってるのね」
という呟きに、こちらもいつも早めに来ているメイコが不思議そうな視線を向けてきた。
「今日は車でこなかったの?」
「沖谷さん、結婚することになったので、送り迎えは止めてもらうことになったんです」
「ほう。それなら、通勤定期が必要だね。今日の朝の電車代も申請して」
「あ、はい」
それからメイコに教えてもらって、定期の申請などの事務手続きをした。
「さっきのお店、柚子のいい香りがしていましたね」
「あぁ、そうだな。最近では柚子のアロマオイルなんてのがあるらしいから、それかもな」
「そうなんですか!」
「アロマオイルは雑貨扱いだからな。いつか特集を組みたいと思って、今、勉強中なんだ」
「へー!」
並んで歩きながら、何気ない話をする。そんなことさえ、みやびにとってはとても新鮮で、楽しかった。
勇馬と外に出かけるとき、みやびが前を歩き、勇馬はまるで影のように後ろに付き従ってくるだけだ。並んで歩きながら談笑したいと思ったこともないからそれでいいのだが、端から見ていると、異様な光景に写っているのだろうなと思ったら、みやびは外出をするのが嫌になることがあった。
とはいえ、休日にインテリアショップや雑貨店を見て回らないことには、仕事にならない。だから仕方なく出ていた。
だけど、と改めて思う。
今日はその勇馬がいない。
そればかりか、仕事の時から思っていたけれど、気の合う人とこうして並んで歩きながら、休日だけど仕事の話を楽しくできるということは、今までのみやびを思えば、劇的な変化ではないだろうか。
嬉しさがじわじわとにじみ出てきて、自然と笑顔になる。
「水無瀬さん」
「ん?」
「そろそろお昼ですけど、どうしますか?」
「あー、そう言われてみれば、腹減ったな。朝、食べないで出てきたし」
「えっ」
「秋尾はなんでも食べられるか?」
「はい、好き嫌いは特にはないです」
「じゃあ、定食屋行くか」
こっち、と麦は指を指しながら、少し先を歩き始めた。
みやびはその後ろをちょこちょこと着いていった。
路地を曲がったところに、のれんの掛かったお店が一軒。そこがどうやら目的の店のようだ。
「ここの食器類、オレがプロデュースしたんだ」
「そうなんですか!」
麦の得意そうな表情に、みやびは思わず笑顔になる。
そこで初めて、麦のその得意そうな表情が、みやびは好きだと気がついた。
麦は整った顔をしているせいで淡々としているようで、実は違う。喜怒哀楽がはっきりしていて、最初はみやびは戸惑ったけれど、今ではこういう人なんだと認識している。その中でも、この得意そうな表情が特に好きだ。
店内に入ると、外観とは違い、こじゃれた感じのお店でみやびはびっくりした。
「いらっしゃい。って麦くん。あら、彼女連れ?」
「いや、会社の同僚」
「まあまあ、それでも女性連れなんて、初めてじゃない?」
店の女将と麦は気安く会話を交わしながら、一番奥のカウンターに案内された。麦とは隣り合って座る。
「オレはいつもの。秋尾はどうする?」
「え、あ」
「メニューはこちらよ、はい」
「ありがとうございます」
メニューを見ると、魚か肉かの二つから選ぶようになっていた。今のみやびは魚を食べたい気分だったので、魚定食にした。
女将が持ってきてくれたお冷やを口にして、みやびは口を開いた。
「このグラス」
「そう、分かった?」
「アモルのグラスですね」
「そうそう。アモルのグラスが安く手に入ったからね」
アモルというのは、雑貨店で、みやびも好きなお店の一つだ。
食器を主に取り扱っており、様々な種類を取り扱っている。たまにセールをするので、そのときに手に入れたのだろう。
「アモルの食器、シンプルでいいですよね。和食向き」
「そ。前は小さなビールグラスにお冷やだったんだけどね」
「麦くんったら、ダサいから変えろって言うのよ」
女将が二人の話に割って入って来て、そんなことを言ってきた。
「せっかく味がいいのに、器が台無しにしてたから」
「毎日、ランチに足を運んでそう言われたら、こちらもそんな風に思うじゃない? それでね、予算を伝えて器を用意してもらったの」
「その予算もむっちゃ厳しい金額で、オレ、よくそろえられたと思ったよ」
「ふふふ。でも、そのおかげで女性客が増えたから、結果的には良かったわ」
そんなことをしていたのか、とみやびは少し呆れたが、その熱心さが伝わって、結果を出したのならいいのかもしれない。
「誤解しないでもらいたいんだが、どこの店にもこんなことをしているわけじゃないからな。ここの店が気に入ったからなんだ」
「他のお店でもしてるのかと思いました」
「さすがにしないよ」
話をしているうちに、料理ができて、運ばれてきた。
小花柄のトレイに、長方形の青いお皿の上にサンマが乗っていた。その前には同じ青色のご飯茶碗に、木の器でできたお味噌汁。小鉢は黄色い花の形をしていた。中には卯の花が入っていた。
「わー、素敵!」
「だろ? 味ももちろんだけど、器がいいから、余計に美味しく感じるぜ」
麦はまるで自分が作ったかのように自慢げで、だけどそれは特に嫌味もなく、本当に嬉しそうだった。
「冷めないうちに先にどうぞ」
「では、いただきます」
みやびは箸を手に取り、まずはお味噌汁から口に付けた。
「すごい! 出汁もきいてるけど、お味噌も絶妙!」
「だろう、だろう」
みやびはお腹が空いていたのもあったけれど、本当に美味しくて、無言で箸をすすめた。
気がついたら麦の目の前にも料理が届いていて、食べていた。
「水無瀬さんのはなんですか」
「野菜たくさんの肉料理」
「そんなのがあったんですか?」
「いや、これは裏メニュー」
ちらりと横を見ると、野菜がたっぷり乗った豚しゃぶセットのようだった。そちらも美味しそうだなと思いながら、みやびはさんまを口にした。
お昼を食べた後、二人はみやびが行こうとしていたインテリアショップへと向かった。
そこでは食卓とソファを中心に、色々な家具などを見て回った。
そして土曜日は、夕方近くまでインテリアと雑貨関係のお店を周り、夕飯の前に別れた。
二人は見て回っただけで、特に買い物はしなかったけれど、一緒に見て回って、色々と話ができて、それだけでみやびは楽しかった。
勇馬とだと、待たせているというプレッシャーがあって、楽しむことができなかったので、新鮮だった。
仕事で組むことが多くて、一緒に取材に行くことが今までに何度かあったけれど、それも時間に押されていたため、こんなにゆっくり一緒に見て回るということが今までできなかったのもあり、余計に楽しかったのかもしれない。後は、好みが合う部分が多かったのも大きかった。
楽しい土曜日のことを思い出しながら、日曜日は家でゆっくりと過ごした。
そして、週の明けた月曜日。
いつもの時間に起きて、いつもどおりに準備をして、ふと気がついた。
そうだ、今日から勇馬のお迎えがないということは、自分で駅まで行って、電車に乗って行かなければならなかったのだ。
平日は勇馬の出勤時間が早いため、みやびも合わせて早く起きているため、今から会社に向かっても余裕ではある。のだが、いかんせん、今までずっと勇馬に車で送ってもらっていた身。
電車の乗り方が分からないということはさすがにないが、不安だった。
みやびはカバンを持ち、パンプスを履いた。
「お母さん、行ってきます」
「あら、本当に勇馬くん、お迎えに来ないのね。みやび、大丈夫?」
「もう、お母さんったら。大丈夫よ、子どもじゃないんだから」
「でもあなた、小さい頃から勇馬くんがべったりだったから、心配だわ」
「お母さんったら」
不安そうな母に笑顔を向けて、みやびは家を出た。
朝の通勤列車は初めてで、すごい混みように辟易したけれど、問題なく最寄り駅に着き、いつもの時間には会社に着いた。
「はー、毎日あんな大変な電車にみんな乗ってるのね」
という呟きに、こちらもいつも早めに来ているメイコが不思議そうな視線を向けてきた。
「今日は車でこなかったの?」
「沖谷さん、結婚することになったので、送り迎えは止めてもらうことになったんです」
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