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《二十話》勇馬と撫子のその後(最終話)
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麦はコンドームごとみやびの中から抜けて、後片付けをした後、シングルベッドにみやびとともに寝転がった。
掛け布団をかけて、みやびを抱え込む。
「すげー気持ち良かった」
正直な感想を述べた麦に、みやびはぺしりと麦のおでこを叩いた。
「もうっ、ムードもへったくれもない!」
「じゃあ、やり直す。みやび、好きだよ」
「……わたしも。ムードがないところを含めて、好き」
「手厳しいな、みやびは」
「これがわたしですから。嫌いになりましたか?」
「いや、ますます好きになったかも。なあ、みやび、結婚、しよっか」
「……はいっ? いきなりなんですか」
「エッチして、気持ち良かったから」
「それが理由ですか!」
「というのは冗談で。いや、それも理由の一つだけど、オレ、みやびのこと、すごい好きだ。それに、オレと感性がすごい合うのもいいと思う。みやびはどうだ?」
「あの……いきなり結婚って言われても……」
「まあ、そうだよな。オレだって正直、自分で驚いてる」
「はいっ?」
「結婚なんて、考えたこともなかったんだよ、今まで。だけど、みやびとなら、やっていけそうだなって思ってさ」
「…………」
「考えておいて」
「はい」
麦はみやびにキスをして、それが段々と深くなり、二回戦と突入したのは当然のことだったのかもしれない。
*
みやびは結局、土曜日と日曜日と麦の部屋で過ごし、日曜日の夕方に麦と一緒に実家へと帰った。
無断外泊を怒られるかと思っていたみやびだが、怒られなかったどころか、麦を連れて帰ったことで、歓待を受けて、結婚話があっという間に進んでしまったのは驚きだった。
みやびの両親は、勇馬以外の男をみやびが連れてきたら、すぐに結婚を許すつもりでいたというのだから、どれだけ苦い思いをしていたのかがよく分かる。
「そうそう、勇馬くん、保釈されたら、海外に強制移住させられるみたいよ」
「え。沖谷さんのところ、だれが継ぐんですか」
勇馬は確か、一人っ子だったと記憶しているみやびは、思わず驚きの声を上げた。
「後継者は社内で見つけるとかって、あなたがいないときに勇馬くんのご両親が謝りに来たときに言ってたの」
「謝りに来たの?」
まさか勇馬の両親が謝りに来るとは思わなくて、みやびは目を丸くした。
「えぇ。本当ならみやび本人に謝らなきゃいけないんだろうけど、あの様子だといない方が良かったわよ」
「どういうこと?」
「不始末をしでかしたのは勇馬くんだけど、煽ったのはみやびだみたいなことを言ってたから、あれは体裁を気にして謝りに来たって感じだけね」
この子にしてこの親ありだったのか、とみやびは思い、思わずため息を吐いた。
「あと、大行司さんだっけ? みやび、ここのところ、ニュース見てないでしょ」
「う……」
土曜と日曜とずっと麦とイチャイチャしていたので、テレビなんて見ていない。ましてや、新聞も見てもいない。
「端的に言って、色々と会社が悪いことをしてきたのが発覚して、倒産しちゃったのよ」
「え」
「大行司さんところのお嬢さん、なんか悪いことをたくさんしていたみたいで、罪が積み上がって、刑務所、出られるのかしらくらいの勢いみたいよ」
「なにをやらかしたらそんなことに……」
「ほら、ちょっと前に繁華街で男性の死体が発見されたのがあったでしょ」
「あー、会社の近くだったから、大騒ぎになったから知ってるけど、それが?」
「大行司さんが殺しちゃったみたいなのよねぇ」
「はぁ?」
「他にも、なんか色々とやったみたいね」
「…………」
思いもしなかった出来事に、みやびはなんと言えばいいのか分からなかった。
「まあ、邪魔してくる人がいなくなって、めでたしめでたし、でいいんじゃないかしら」
「…………」
確かにそうなのだが、なんとなくすっきりしないのは、どうしてだろう。
あまりにも上手くいきすぎて、みやびは自然と不安を覚えてしまった。
「後はオレの両親に報告だな」
「あ……」
すっきりしない理由がそれだと分かり、みやびは急に不安になった。
その表情に、麦はみやびの頭を撫でた。
「大丈夫だって。心配するな」
「……うん」
「まあ、ラブラブ!」
母親のその言葉に、みやびは真っ赤になって、麦の背後に思わず隠れてしまった。
それを見て、「まあ、ほんと、仲がいいことで」と言われて、恥ずかしかった。
麦は秋尾家で夕飯を食べると、そのまま部屋へと帰っていった。
それが淋しいと思ってしまうのは、わがままなことだろうか。
そして、次の日、会社へと出勤しすると、撫子の件で編集部が大騒ぎになっていた。
「秋尾ちゃん、聞いた?」
「大行司さんのことですよね」
「そうそう。スポンサーの件、お断りして正解だったね!」
とはいえ、無関係とは言えず、警察がやってきたり、雑誌や新聞社からの電話やらが入って、その日は仕事がほとんどできなかった。
もちろん、麦とも話をすることができる状況でもなく、大わらわだった。
ようやく通常営業ができるようになったのは、週の半ばから。
締め切りは待ってくれることなく、全員が残業をしてどうにか校了させた。たぶん、今までで一番きつかったのではないだろうか。
そうして迎えた土曜日。
麦と駅前で待ち合わせて、電車に乗って麦の実家へ。最寄り駅から歩いて行くと、海が見えてきた。歩いていると、『水無瀬水産は歩いて五分』という看板を見つけた。
「すごい、看板がある」
「あぁ……あれな……。恥ずかしいだろ」
「いえ、すごいです」
「この辺り、スーパーで働くか、うちで働くかしかなくってさ」
「へー」
「パートのおばちゃんとか、よくしてくれたよ」
そういった麦の表情は懐かしそうだった。
看板のあった場所から約五分で水無瀬水産へとたどり着いた。
今日は土曜日ということで、工場はやっていなくて実家に全員いるはずだということで、母屋へと向かった。
ガラガラと引き戸を開けて、麦はむすっとした表情で声を上げた。
「ただいま」
あらかじめ連絡をしていたのか、麦の声に家の中から人がわらわらと出てきた。
大柄な男性が一番前に出てきて、麦とみやびをじろりと見てきた。みやびは小さく会釈した。
「帰ったか」
「……オレはまだ、許してないからな」
「まあまあ、もう、麦も彼女も玄関で立ち話はなんだから、中に入って」
「いや、用件は電話で伝えたとおりで、オレはみやびと結婚するからな。じゃ」
「え、ちょっと麦、待って! せっかく実家に帰ってきたのに、すぐに帰っちゃうのっ?」
慌てたのはみやびだ。まさか到着するなり、すぐに戻ることになるとは思っていなかったのだ。
「せっかくごちそうを用意して待ってたのに、麦、待ちなさい」
「麦も落ち着いて。ね、少しゆっくりさせてもらいましょうよ」
「そうよ、みやびちゃん、中へどうぞ。離れに部屋も用意してるから、泊まって行きなさい」
泊まっていけと言われても、宿泊の準備はしていなかったので、みやびはさすがに遠慮した。
それから、ようやく麦と麦の父親と和解することができ、みやびは幸せ一杯になった。
《了》
掛け布団をかけて、みやびを抱え込む。
「すげー気持ち良かった」
正直な感想を述べた麦に、みやびはぺしりと麦のおでこを叩いた。
「もうっ、ムードもへったくれもない!」
「じゃあ、やり直す。みやび、好きだよ」
「……わたしも。ムードがないところを含めて、好き」
「手厳しいな、みやびは」
「これがわたしですから。嫌いになりましたか?」
「いや、ますます好きになったかも。なあ、みやび、結婚、しよっか」
「……はいっ? いきなりなんですか」
「エッチして、気持ち良かったから」
「それが理由ですか!」
「というのは冗談で。いや、それも理由の一つだけど、オレ、みやびのこと、すごい好きだ。それに、オレと感性がすごい合うのもいいと思う。みやびはどうだ?」
「あの……いきなり結婚って言われても……」
「まあ、そうだよな。オレだって正直、自分で驚いてる」
「はいっ?」
「結婚なんて、考えたこともなかったんだよ、今まで。だけど、みやびとなら、やっていけそうだなって思ってさ」
「…………」
「考えておいて」
「はい」
麦はみやびにキスをして、それが段々と深くなり、二回戦と突入したのは当然のことだったのかもしれない。
*
みやびは結局、土曜日と日曜日と麦の部屋で過ごし、日曜日の夕方に麦と一緒に実家へと帰った。
無断外泊を怒られるかと思っていたみやびだが、怒られなかったどころか、麦を連れて帰ったことで、歓待を受けて、結婚話があっという間に進んでしまったのは驚きだった。
みやびの両親は、勇馬以外の男をみやびが連れてきたら、すぐに結婚を許すつもりでいたというのだから、どれだけ苦い思いをしていたのかがよく分かる。
「そうそう、勇馬くん、保釈されたら、海外に強制移住させられるみたいよ」
「え。沖谷さんのところ、だれが継ぐんですか」
勇馬は確か、一人っ子だったと記憶しているみやびは、思わず驚きの声を上げた。
「後継者は社内で見つけるとかって、あなたがいないときに勇馬くんのご両親が謝りに来たときに言ってたの」
「謝りに来たの?」
まさか勇馬の両親が謝りに来るとは思わなくて、みやびは目を丸くした。
「えぇ。本当ならみやび本人に謝らなきゃいけないんだろうけど、あの様子だといない方が良かったわよ」
「どういうこと?」
「不始末をしでかしたのは勇馬くんだけど、煽ったのはみやびだみたいなことを言ってたから、あれは体裁を気にして謝りに来たって感じだけね」
この子にしてこの親ありだったのか、とみやびは思い、思わずため息を吐いた。
「あと、大行司さんだっけ? みやび、ここのところ、ニュース見てないでしょ」
「う……」
土曜と日曜とずっと麦とイチャイチャしていたので、テレビなんて見ていない。ましてや、新聞も見てもいない。
「端的に言って、色々と会社が悪いことをしてきたのが発覚して、倒産しちゃったのよ」
「え」
「大行司さんところのお嬢さん、なんか悪いことをたくさんしていたみたいで、罪が積み上がって、刑務所、出られるのかしらくらいの勢いみたいよ」
「なにをやらかしたらそんなことに……」
「ほら、ちょっと前に繁華街で男性の死体が発見されたのがあったでしょ」
「あー、会社の近くだったから、大騒ぎになったから知ってるけど、それが?」
「大行司さんが殺しちゃったみたいなのよねぇ」
「はぁ?」
「他にも、なんか色々とやったみたいね」
「…………」
思いもしなかった出来事に、みやびはなんと言えばいいのか分からなかった。
「まあ、邪魔してくる人がいなくなって、めでたしめでたし、でいいんじゃないかしら」
「…………」
確かにそうなのだが、なんとなくすっきりしないのは、どうしてだろう。
あまりにも上手くいきすぎて、みやびは自然と不安を覚えてしまった。
「後はオレの両親に報告だな」
「あ……」
すっきりしない理由がそれだと分かり、みやびは急に不安になった。
その表情に、麦はみやびの頭を撫でた。
「大丈夫だって。心配するな」
「……うん」
「まあ、ラブラブ!」
母親のその言葉に、みやびは真っ赤になって、麦の背後に思わず隠れてしまった。
それを見て、「まあ、ほんと、仲がいいことで」と言われて、恥ずかしかった。
麦は秋尾家で夕飯を食べると、そのまま部屋へと帰っていった。
それが淋しいと思ってしまうのは、わがままなことだろうか。
そして、次の日、会社へと出勤しすると、撫子の件で編集部が大騒ぎになっていた。
「秋尾ちゃん、聞いた?」
「大行司さんのことですよね」
「そうそう。スポンサーの件、お断りして正解だったね!」
とはいえ、無関係とは言えず、警察がやってきたり、雑誌や新聞社からの電話やらが入って、その日は仕事がほとんどできなかった。
もちろん、麦とも話をすることができる状況でもなく、大わらわだった。
ようやく通常営業ができるようになったのは、週の半ばから。
締め切りは待ってくれることなく、全員が残業をしてどうにか校了させた。たぶん、今までで一番きつかったのではないだろうか。
そうして迎えた土曜日。
麦と駅前で待ち合わせて、電車に乗って麦の実家へ。最寄り駅から歩いて行くと、海が見えてきた。歩いていると、『水無瀬水産は歩いて五分』という看板を見つけた。
「すごい、看板がある」
「あぁ……あれな……。恥ずかしいだろ」
「いえ、すごいです」
「この辺り、スーパーで働くか、うちで働くかしかなくってさ」
「へー」
「パートのおばちゃんとか、よくしてくれたよ」
そういった麦の表情は懐かしそうだった。
看板のあった場所から約五分で水無瀬水産へとたどり着いた。
今日は土曜日ということで、工場はやっていなくて実家に全員いるはずだということで、母屋へと向かった。
ガラガラと引き戸を開けて、麦はむすっとした表情で声を上げた。
「ただいま」
あらかじめ連絡をしていたのか、麦の声に家の中から人がわらわらと出てきた。
大柄な男性が一番前に出てきて、麦とみやびをじろりと見てきた。みやびは小さく会釈した。
「帰ったか」
「……オレはまだ、許してないからな」
「まあまあ、もう、麦も彼女も玄関で立ち話はなんだから、中に入って」
「いや、用件は電話で伝えたとおりで、オレはみやびと結婚するからな。じゃ」
「え、ちょっと麦、待って! せっかく実家に帰ってきたのに、すぐに帰っちゃうのっ?」
慌てたのはみやびだ。まさか到着するなり、すぐに戻ることになるとは思っていなかったのだ。
「せっかくごちそうを用意して待ってたのに、麦、待ちなさい」
「麦も落ち着いて。ね、少しゆっくりさせてもらいましょうよ」
「そうよ、みやびちゃん、中へどうぞ。離れに部屋も用意してるから、泊まって行きなさい」
泊まっていけと言われても、宿泊の準備はしていなかったので、みやびはさすがに遠慮した。
それから、ようやく麦と麦の父親と和解することができ、みやびは幸せ一杯になった。
《了》
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