異世界さんごめんなさい!

椎木唯

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勇者召喚の裏

異世界さん、儂が王じゃ!

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 儂は王じゃ。
 名前は……何じゃったかのぅ。王様!王様!と呼ばれる事が多かったから良くわからなくなってしまったのじゃ……
 っとまぁ儂の名前は置いといて……
 今宵100年目の勇者召喚の儀式の日なのじゃ!昔からある由緒正しき行事なのじゃ!やってる事は誘拐とおんなじなのじゃがの……
 しゃべり方を戻そう、どうもこの喋り方はなれないからな。
 で勇者召喚のことを話すと長くなるが少し勘弁して欲しい。
 それはまだこの世界に平穏が訪れていなかった頃……

「何故だ!」
 後に初心者の国と名付けた男、セリヌス……第一代国王だ。
 まだ国となる以前の小さな集落が集まっただけの村の長だった。
 ここ最近魔界から魔獣や魔物や魔人等を見かけるようになってしまったセリヌスは時々若い男数人をその場所に行かせて偵察に向かわせた。だが失敗に終わる。これで12回目だ。
 最初は遭難でもしたんだろう、いい年こいて森で迷子かよ、とほざいていたが流石にもう無視できない人数になってしまった。しかし俺も今年で23になる、とっくにいい大人だ。最初は2、3人偵察に行かせてどうなっているのか調べてもらうつもりだった、だがそう上手くはいかなかった。3日4日経っても戻ってこないのだ。その人数を探す為に人数を割いて、次は捜索に向かわせた。それも上手くはいかなかった。
 その日を境にドンドン村の人々は出ていき最終的には1200人ほど居たのが今は180ウン人となった。
 俺は良くわからなくなってしまった。何故こんな事になったのかを……前は村に笑顔があり温もりがあった。
 ドンドン豊かになっていき他の場所からも人が集まっていきもう町と言っていいんじゃないかなと思えるぐらいに栄えていった。だがそう上手くはいかなかった、村一番の陽気者シャバックが顔を赤く染め肩で息をしながら俺の住んでる家に走りこんできた
「おい!村長!……ハアハア……魔人が……き、ゲッホゲッホ!」

「ど、どうしたんだ!?これでも飲んでまずは一旦落ち着け」

 そう言い俺はコップに水を注いだ。
 シャバックはそれを一気に飲みまたむせ返った。
「いや、落ち着く為に飲んだ水を急いで飲むなって……」

「ゲッホゲッホ……ふぅ、で本題だが南の森で魔人を俺は見たんだ!」

 魔人。数千年前に大戦で滅んだとされている種族だ、聖王の剣をあえて受け呪いをかけたと言われている普通の人間には巨大過ぎる力を持った種族、出会えば真っ二つにされ、逃げれば胸を手で突かれる。そう言われているのが魔人だ。
「は?魔人ってあの魔人だよな?ほんとに見たのか?」

「見た!これだけは断言できる!絶対に嘘はついてない!」

「ああ、わかった。一応信じる。だが何故お前は生き延びているんだ?あの魔人だぞ?見たら見られたと思えって言われてる魔人だぞ?」

「それなら今話そうとしてたところだ。それは俺がウサギを狩りにいってた帰りだったんだけどな……」

 それはこれまでに無いほどの晴れた日の事だった。
 よし!こんなにおテントさんも晴れてるわけだしウサギでも狩りにいくかな?
 そう思い準備を始める。罠、武器として先に尖った石が付いている槍、遭難した時を考えて非常食を持っていくか……
 数十分で終わりいざ森の中へ!この収まらない興奮を胸に抱きながら森に向かって走った。

いつもなら数匹は獲ってる筈なんだけどな……なんでこんなにもいないんだろ?疑問に思いながら進み始めると一人の人影を見つけた
「お~い!見ない顔だな~ど……ッ!?」

 声を掛けて途中で自分の口を思いっきり閉めた。
(あ、あれは魔人じゃないか?なんか黒いし……逃げるか?いや、逃げきれるか?)
 迷っていると魔神の方から動きだした
(見つかるッ!……て、あれ?)
 見つかったと思い目を瞑って見るが何秒経っても何も無かった。もしやと思い魔人の方を見てみると、魔人が目に入った動物を根こそぎ狩っては食べ、狩っては食べを繰り返しているからだ。
 これを好機に思い最大限音を出さないそうに気お付けて逃げ出した。
「やった……生きてる……ッ!?でも何で魔人がいるんだ?大戦で滅んだんじゃないのか?」
 ふと疑問に思い村長のいる家に一切休まず走った。

「っとこんな感じで生きて帰った訳ですよ」

「ふむ、そうか……でも一応偵察を出しておくか……シャバックお前もついていけ」

「え!?嫌ですよ!てか次は絶対死にますって!」

「だが道がわかるものがいないと……な?良いだろ?サッと言ってサッと帰ってくるだけだからな?終わったらなんか酒でも奢るさ」

渋々っといった感じで了承してくれた。
「わかりました……でも見えたらすぐに逃げ出しますからね!?」

「おう!言ってくれ少しでも確証が欲しいんだ。それと適当にお前が他に連れてくる男連中を見つけてくれ。人数は問わん。」

りょーかいです!そう言いながら出て行った。これがシャバックとの最後の会話だった……。
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