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待ち合わせ
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5時55分。
豊との待ち合わせまで、後5分というところまで来た。
待ち合わせた居酒屋の店の入り口で待っていると、スーツ姿の厳つい男が二人、目の前を塞いだ。
「桜木努だなーー」
「はい」
「ーー例の事件の件で、お前に逮捕状が出ている」
「ーー既に警察で事実を話しているんです。だからこそ僕は逃げも隠れもしません。ーーお願いです。後数時間、逮捕は待ってください」
ーーん?なぜだ?
一番強面の男が言った。
「今日は豊と約束したんです。6時にここで待ち合わせて飲むとーー約束果たして、サヨナラを伝えたいんです。あと二時間ほどでいいーーだから」
俺は頭を下げた。
そんなタイミングで豊が到着する。
「努ーー待たせたな」
「お疲れ様です」
「その人たちは、警察の人だよ。俺は逃げも隠れもしないから、もー少し待ってくれと伝えた。だから大丈夫」
二人は店内に入っていく。
キョトンとした顔で見ていた警察官の一人が言った。
「先輩、いいんですか?ーー見逃すような事をして??」
「見逃す訳じゃない。少し待つだけだ。大丈夫!あいつは逃げない」
先輩はそー言って、自信なさげに桜木努の背中を見つめた。
ーー大丈夫。
ーーやつはきっと逃げない。
自分に言い聞かす様にして、先輩は独り言のようにぼやいている。
豊との待ち合わせまで、後5分というところまで来た。
待ち合わせた居酒屋の店の入り口で待っていると、スーツ姿の厳つい男が二人、目の前を塞いだ。
「桜木努だなーー」
「はい」
「ーー例の事件の件で、お前に逮捕状が出ている」
「ーー既に警察で事実を話しているんです。だからこそ僕は逃げも隠れもしません。ーーお願いです。後数時間、逮捕は待ってください」
ーーん?なぜだ?
一番強面の男が言った。
「今日は豊と約束したんです。6時にここで待ち合わせて飲むとーー約束果たして、サヨナラを伝えたいんです。あと二時間ほどでいいーーだから」
俺は頭を下げた。
そんなタイミングで豊が到着する。
「努ーー待たせたな」
「お疲れ様です」
「その人たちは、警察の人だよ。俺は逃げも隠れもしないから、もー少し待ってくれと伝えた。だから大丈夫」
二人は店内に入っていく。
キョトンとした顔で見ていた警察官の一人が言った。
「先輩、いいんですか?ーー見逃すような事をして??」
「見逃す訳じゃない。少し待つだけだ。大丈夫!あいつは逃げない」
先輩はそー言って、自信なさげに桜木努の背中を見つめた。
ーー大丈夫。
ーーやつはきっと逃げない。
自分に言い聞かす様にして、先輩は独り言のようにぼやいている。
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