経歴。

みゆたろ

文字の大きさ
上 下
15 / 39

罪(惨)

しおりを挟む
「1つだけだよ。。この時の俺、いかれてるなぁって......」

「それだけですか。。」

「ーーあぁ」

「わかりました。最後の罪の記憶を見つめて、本気で考えてください」

そして、最後の罪へと映像は動いた。
三つ目の罪ーー。

通り魔殺人ですら、何も感じなかった男が、この映像を見て反省する確率は、壊滅的だと思うが、とりあえず見せておこう。。

それは雨の日の事だ。
台風並みのどしゃ降りの雨と少し強い風。
それは映像からも見て取れた。
傘をさしていてもまるで意味をなさない。人々はビシャビシャに濡れている。。

傘と傘がぶつかっていた。
それほど、人と人が近くを歩いている。いつぶつかってもおかしくはないだろう。

そんな時だ。。

人が後ろから駆けてくる。

「ちょっとどいて!!」

短い言葉で押し退けられてしまった。
それが原因で、俺は女性にぶつかってしまった。

ーー何なんですか?とでも言いたそうな訝しげな顔で、女は睨んでくる。

「すいません」

俺は頭を下げた。
多分、これが正解だと思っていた。

ぶつかってしまったしまった女の横から、強面のヤクザのような男が、こちらを凄んでいる。
迫力に負けそうだったが、俺はもう一度頭を下げた。

そしてその場から立ち去ろうとしたその時だった。
しおりを挟む

処理中です...