閻魔大王の判決、これの前の話(拓海事件編)

みゆたろ

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計画

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「ーー誰だか分かったか?」

橋爪さんが聞く。

「あぁ、ニュースでは高橋達也、って言ってましたよ?」

「ーーそうか」

「後は打ち合わせ通り、あれもしてくれたか?」

「抜け目なくーー」

今のところ打ち合わせ通りだ。

「ーーあれ、持ってきてくれたか?」

「あぁ、これですね!ーー今渡しますか?」

「いや、後で彼に渡しておいてくれればいい。少し、足しといてくれ!」

「了解!」

俺は橋爪さんに言った。

「ーーじゃ、俺、そろそろ帰りますね」

「あぁ、またな」

橋爪が笑う。そして俺も笑った。
計画通り、このまま上手く行くだろうか?

面会室に、俺が持っていった袋の中には、何の害もない煙玉。
そして少しのドライアイスーー。
その上には着替えなどを入れてあるから、大丈夫だろう。

橋爪さんに頼まれたものだ。

「着替えなんですが持ってきたんで、渡してください」

警察の人に手渡す。
すぐに警察官は橋爪さんに渡した。

「橋爪、着替えだ」

少し偉そうな口振りで。
不服そうな顔で、橋爪直人がそれを受け取った。

着実に、、「計画」は進んでいる。

ーーしかし、彼はこれから何をしようとしているのだろうか?
いつ計画は実行されるのだろうか?
俺はその計画を知らされてはいない。が、出来る事は協力をする事にしている。

ーーそれにしても、あの警官、受け取りはしたが、普通なら中身くらい確認するんじゃないのか?

大丈夫だろうか?
煙玉など、見られていないだろうか?
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