9月9日11時

みゆたろ

文字の大きさ
26 / 36

しおりを挟む
その頃、田中宏美の事を探っていた敦だったが、空気が冷え始めた夜という事もあって、温かい缶コーヒーを片手に、しばらくの間、高校生たちが通らないか、駅で待ってみた。

高校生なら、電車を利用するだろう。
だが、今ちょーど電車が通過したところのようで、次の電車までは、この場所は寒さを凌ぐにもちょーどいい。

敦は駅の構内を少しずつ移動しながら次の電車を待った。しかし、次の電車までは30分近くある。

この頃は物騒だから、警察が、駅構内や電車の中の見回りを強化していた。

電車が到着する。
吐き出されるようにして、飛び出してくる人混み。
敦はその中の高校生に声をかけた。

「君、ちょっといいかな?」

不審者だと勘ぐっているのだろう。
女子高生は黙ってスタスタと、先ほどまでよりも早足で歩いていく。
まるで、逃げるようにしてーー。

きっと、不審者だと思われたんだろう。
素通りしていく高校生。

その姿を見ていたおそらく駅係員からの通報により、警察官まで出没して駅構内は一時騒然とした。

「君、こんなところで何してるの?ーー若い子ばかり捕まえて話そうとしているようだけど、、」

これがいわゆる、ショクムシツモンって言うやつか。
これまでこんな事は一度もなかったのに、どうしてこんなタイミングでーー。

「ちょっとこっち来てくれる?」

連れ去られる場所はもうあそこしかないだろう。駅チカにある交番。

通りすぎる人々が冷めた目で、こっちを見ながら通りすぎていく。

「ーーあの人、何をしたんだろう?」

そんな声が聞こえて来そうな程の冷たい視線だった。
黙ったままの敦は、警察官につれられ交番に向かう。

「ねぇ、お巡りさん、1本だけ電話していい?」

敦は軽く聞いた。

「あぁ、構わないよ!」

警察官も軽くオッケーしてくれる。敦はすぐさま、マモルに電話をかける。

例の件を調べている最中に、職務質問をされ今交番にいることを告げた。
そして身元引き受け人になって欲しい、との要望を添えてーー。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...