冥土の土産に一杯どうだい?

谷内 朋

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第四話

有終の美を飾りたい魂 ―5―

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 「僕にも出来ますかね?」

 隣で“ディングバウ”をチビチビと飲んでいるヴィーンも興味を示してくる。

 「多分無理だと思うけどぉ……」

 と言いつつも先程の棒をヴィーンの前に差し出すネプテューヌ。ヴィーンは目をキラキラとさせながらフッと息を吹きかけたが……。

 「あれ?僕は点かないです」

 彼はもう一度息を吹きかけてみたが、棒の先端部分はやはり点灯しない。

 「どうして僕のは点かないんです?」

 「そうねぇ……感じ方の差、かしら?」

 ジョーヴェは棒の先端を見つめながら曖昧な返事をする。



 「アレ何かあるんすか?」

 ネプテューヌの氷結技から解放されたプルートーはその様子を厨房から覗いている。

 「ヴィスキーオはそろそろなのかも知れねいね♪」

 その問いにはクーが答える。一見プルートーの方が年上に見えるのだが彼女は【境界線】のナンバー2、その光景が何を意味しているかなどお見通しだ。

 「何がそろそろなんすか?」

 「もうじき分かるよ♪」

 クーは一人ほくそ笑んでいた。



 「多分僕は焼けるほど熱いと感じなかったからって事ですか?」

 「まぁそういう事ねぇ、念通力も個人差ってところかしらぁ」

 ネプテューヌは棒をひょい、と消した。

 「あー俺火ぃ噴き出せそうな気がしてきた……すぅーっ、はぁーっ」

 ゴーーーーーーーッ!!!

 「「「「「えええええええーーーーーっ!!!」」」」」

 ヴィスキーオの口から炎が噴出し、これには【境界線】メンバーも驚きを隠せない。

 「珍しいもの見たぁ♪」

 大概の事では驚かないクーも目を丸くしている。
 
 「クーさんでも珍しいんすか!?」
 
 「うん♪一万年近くいるけど二回だけだよこの現象見たの♪」

 「私も三千年振りだわ……」
 
 「そりゃ私たちは初見だわねぇ」

 ジョーヴェとネプテューヌもクーの言葉に頷いている。ヴィスキーオは何かが閃いたかの様な表情で立ち上がり、先に帰ると言い残して一目散に【境界線】から出て行った。

 「えっ!?マーケットに行くんじゃなかったんですか!?……もう食べかけで帰らないでほしいですよ」

 ヴィーンはヴィスキーオの食べ残しを引き寄せて残飯処理に勤しみ始めた。

 「アンタの口には合うみたいねぇ、“ディングバウ”」

 「えぇ、慣れてくると病みつきになりますね。最早臭いも気になりません」

 「それはそれで十分な才能だと思うわぁ……」

 ネプテューヌは珍味を美味しそうに食べているヴィーンを苦笑いしながら見つめていた。
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みんなの感想(1件)

まみ夜
2017.05.09 まみ夜

はじめまして。
全宇宙にビールとソーセージがあるんですね。
次に、どんなビールとお料理のアリアージュが読めるか、楽しみです。

2017.05.09 谷内 朋

感想ありがとうございます。
ぶっちゃけてしまうとあまり深く考えておりませんでした……いっそビールに枝豆でゴリ押ししようかとも考えてたくらいです(自爆)
全宇宙全てに共通する食材は基本無いと考えております(一部カブる程度なら多々ありますが……)ので、ビールにしろソーセージにしろ星によっては無い所もあります。ビールにしたのは筆者である私の好みと、舞台をビアホールにしたかったってだけの理由です。いざ書き始めるとを自然と食べ合わせを考えているので、今後は地球には無いであろう食材も出そうかなと考えております(今回はマジでベタ過ぎました)。

解除

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