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5章 アズー君
28話 精霊が必要な時間
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私に伝わらないようにしているくせに、何を言っているか教えてくれないくせに、彼は言葉を紡いだ。
「Kor-a Muru Tani-o Nia Luan Nai-de Warina. Wa-a Ni-o Nia Sie-a shi-luan-de Warina.」
愛の告白にも懺悔にも聞こえた。
言葉が伝わらない私にしか言えない言葉なんだと、分かった。
「Ni-o Tani Nai-a shi-luan Nai-de Warina. Yuma Nia Tani-de Warina.」
暗くてよく見えないはずなのに、アズー君の瞳が潤んでる気がして。
そんな彼が無性に愛おしくて。
彼の頬に両手を添えた。私が化粧を落とした彼の頬に。
「Warina Sia.」
「リナ...」
ニッコリ微笑むと、アズー君も釣られて笑ってくれて。
そしてキスを、してくれた。
「Sor-a Tani Wali ni Yuma Azuu Shi Luan Nai-de ra-yo.」
今度は頬に、彼の唇が触れて、そして耳にも触れて。
耳元で彼の吐息が聞こえて。
「Tani Wali ni-a Ko Yuma Azuu Shi Luan-de ra.」
低く囁く声が、鼓膜を震わせる。
鼓膜の震えは、切ない温度で私の体を侵食した。
「Muru Yuma Rakia.」
ゆっくりと分かりやすいように喋ってくれた気がしたその言葉。
それは、何か大切な言葉な気がした。
「ムル・ユマ・ラキア?」
聞き返すと、アズー君は体を起こした。
また私を見下ろす、彼の、うっとりとした、えっちな視線・・・。
「Muru Yuma Rakia.」
性的な事が得意ではなかった。
広木先輩から、女性として求められる事を煩わしくさえ感じていた。
男性として生まれていればと、思った事もあった。
けれど、アズー君とこうやって触れ合う事ができるから、温もりを分け合う事ができるから。
だから女性で良かったと、思った。
「アズー君・・・」
「リナ, A-ri リナ...」
アズー君が私を求めてくれて、私も彼を求めていて。
まるで一つになったみたいに、体が溶けたみたいに熱くて。喜びと快感と愛しさしか感じなかった。
彼が私を求めてくれるのが嬉しくて、私の体が彼を受け入れることができるのが嬉しかった。
彼の全部が愛おしくて、私の全部が幸せだった。
夢みたいに、幸せだった。
今日のアズー君は、どこか余裕がない感じだった。
それも可愛くて、愛おしかった。
終わった後、隣に寝ころぶ彼の腕を抱き寄せた。
手を恋人つなぎで握って、彼の肩にキスをした。
「ねぇアズー君」
話しかけてからこのままじゃ伝わらない事に気付いて、慌ててスマホを目で探す。
それを分かっていたかのように、アズー君は私のスマホを手渡してくれた。
「ありがとう」
お礼を言ってからスマホのロックを解除すると、すぐに表示される翻訳アプリの画面。
「私、いつまでここにいて良いの?」
翻訳された事を確認してから画面をアズー君に見せると、彼はちょっとだけ驚いた。
でもそれも一瞬で、すぐに何でもないような、平気そうな笑みを作る。
「Ni-ni Muru-ga Yuma Noa-no Azuu-wa, wali-de Warina.(貴女に精霊が必要な時間の間)」
画面を見てから彼を見ると、彼はやっぱり平気そうで。
だけどまだ乱れている息が、彼の汗の匂いが、「平気じゃない」って言っているように見えたの。
「Kor-a Muru Tani-o Nia Luan Nai-de Warina. Wa-a Ni-o Nia Sie-a shi-luan-de Warina.」
愛の告白にも懺悔にも聞こえた。
言葉が伝わらない私にしか言えない言葉なんだと、分かった。
「Ni-o Tani Nai-a shi-luan Nai-de Warina. Yuma Nia Tani-de Warina.」
暗くてよく見えないはずなのに、アズー君の瞳が潤んでる気がして。
そんな彼が無性に愛おしくて。
彼の頬に両手を添えた。私が化粧を落とした彼の頬に。
「Warina Sia.」
「リナ...」
ニッコリ微笑むと、アズー君も釣られて笑ってくれて。
そしてキスを、してくれた。
「Sor-a Tani Wali ni Yuma Azuu Shi Luan Nai-de ra-yo.」
今度は頬に、彼の唇が触れて、そして耳にも触れて。
耳元で彼の吐息が聞こえて。
「Tani Wali ni-a Ko Yuma Azuu Shi Luan-de ra.」
低く囁く声が、鼓膜を震わせる。
鼓膜の震えは、切ない温度で私の体を侵食した。
「Muru Yuma Rakia.」
ゆっくりと分かりやすいように喋ってくれた気がしたその言葉。
それは、何か大切な言葉な気がした。
「ムル・ユマ・ラキア?」
聞き返すと、アズー君は体を起こした。
また私を見下ろす、彼の、うっとりとした、えっちな視線・・・。
「Muru Yuma Rakia.」
性的な事が得意ではなかった。
広木先輩から、女性として求められる事を煩わしくさえ感じていた。
男性として生まれていればと、思った事もあった。
けれど、アズー君とこうやって触れ合う事ができるから、温もりを分け合う事ができるから。
だから女性で良かったと、思った。
「アズー君・・・」
「リナ, A-ri リナ...」
アズー君が私を求めてくれて、私も彼を求めていて。
まるで一つになったみたいに、体が溶けたみたいに熱くて。喜びと快感と愛しさしか感じなかった。
彼が私を求めてくれるのが嬉しくて、私の体が彼を受け入れることができるのが嬉しかった。
彼の全部が愛おしくて、私の全部が幸せだった。
夢みたいに、幸せだった。
今日のアズー君は、どこか余裕がない感じだった。
それも可愛くて、愛おしかった。
終わった後、隣に寝ころぶ彼の腕を抱き寄せた。
手を恋人つなぎで握って、彼の肩にキスをした。
「ねぇアズー君」
話しかけてからこのままじゃ伝わらない事に気付いて、慌ててスマホを目で探す。
それを分かっていたかのように、アズー君は私のスマホを手渡してくれた。
「ありがとう」
お礼を言ってからスマホのロックを解除すると、すぐに表示される翻訳アプリの画面。
「私、いつまでここにいて良いの?」
翻訳された事を確認してから画面をアズー君に見せると、彼はちょっとだけ驚いた。
でもそれも一瞬で、すぐに何でもないような、平気そうな笑みを作る。
「Ni-ni Muru-ga Yuma Noa-no Azuu-wa, wali-de Warina.(貴女に精霊が必要な時間の間)」
画面を見てから彼を見ると、彼はやっぱり平気そうで。
だけどまだ乱れている息が、彼の汗の匂いが、「平気じゃない」って言っているように見えたの。
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