977 / 1,865
小学生編
花びら雪舞う、北の故郷 49
しおりを挟む
夢は現実となる。
「くまさん!」
「みーくん」
車から降りてきたのは、みーくんだった。
すぐに俺に駆け寄ってくれる。
みーくんも同じことを思っていたのか、感極まって、幼い頃のように俺に抱きついてくれた。
「夢じゃなかった!」
「夢ではなかったのですね!」
確かめ合う、互いの温もり。
あの事故で生き残ってくれた小さな身体は大きく成長したが、清らかな野花のような香りは変わっていない。
「どうした?」
「あの……蜂蜜をもう食べちゃったので……お代わりにきました」
「お代わり? ははっ、俺も同じ事考えていたのさ!」
みーくんの手には空っぽの小瓶。
俺の手には、たっぷり詰まった大瓶。
いつも満たしていけばいい。
これからは、もう……空っぽには、ならないのだから。
「くまさーん。あのね、本当はパパが全部たべちゃったんだよ~ パパは食いしんぼうだよ」
「め、芽生」
「めっ、芽生くん」
宗吾さんとみーくんが同時に照れる。
どうして蜂蜜で赤くなる?
「ははっ、この蜂蜜は、芽生くんが管理しろ。お父さんに渡しちゃ駄目だぞ」
「うん! けいかくてきにたべるよ」
「難しい言葉を知っているんだな」
「えへへ、おばあちゃんのウリウリ~♫」
『芽生、『受け売り』だろう」
「そうだけど、ウリウリの方が、かわいいんだもん」
芽生くんが可愛いお尻を愉快そうに揺らしたので、吹いてしまった。
「ウリウリ? はははっ! 芽生くんはパパ似だな」
「え? いやだよぅ。お鼻の下がびよーんってなったら、いやだぁ。お兄ちゃんにがいいよう!」
笑いの渦。
こんなに笑ったのは、いつぶりか。
特に朝は、一番キライだった。
あの日、朝一番に大樹さんに電話してしまったから。
『大樹さん、おはようございます。俺、今日は暇を持て余してるんですよ。だから何か仕事を下さいませんか。職場に来て欲しいんです』
そんな自分勝手な用事で、一方的に呼びつけてしまった。
だから朝起きる度に、あの電話をする前に時を戻したいと後悔して泣いたさ。
「くまさんが、わらってる! うん! いっぱいにニコニコしているほうがいいよ! わらうかどには『くふっ』がくるんだよ」
「くふっ?」
「えっと……くふふって笑う神さまのことだったかな?」
「ああ、福のことか」
「そう、ふくさん」
「ははっ、君はものしりでたのしいな」
純粋な少年に、俺の心は更に癒やされる。
「そうだ、みーくんにこれ」
「何ですか」
「君の分だ。あの日の写真を焼き増ししたんだ。持っていってくれ」
「え……いいのですか」
きっと一時期は、思い出すのも辛かったろう。
幸せな家族の最期の団欒となった時間だから。
でも、今の君ならもう大丈夫そうだ。
「嬉しいです! 僕……とても嬉しいです」
みーくんがアルバムを抱きしめて、空を仰ぐ。
「お父さん、お母さん、夏樹……ありがとう! 僕にあの日の幸せな気持ちを返してくれて……」
不思議なことを言うのだなと思うと、同時に泣けた。
俺が奪い取った幸せが、戻って来たと言ってくれるのか。
「くまさんとの写真も欲しいですね」
「瑞樹、君のカメラで撮ったらどうだ?」
「宗吾さん、それ、ナイスアイデアですね。でももうフィルムが」
「ん? あと1枚あるぞ」
「本当ですか。あの……宗吾さん……僕、くまさんとツーショットを撮っても?」
「瑞樹、遠慮はいらない。俺は充分今は満ちている」
「も、もう――」
二人の会話の含みが、こそばゆいぞ。
しかし……これはまさかの展開だ。
大樹さんとのツーショットの写真は、みーくんに見せていなかった。
「くまさん、一緒に撮りましょう!」
「あぁ」
「もっと寄ってください」
カシャッ
みーくんの白い一眼レフは、澄子さんの瞳だった。
そのカメラを使って、写真を撮った。
あの日の再現のようだ。
夢のような時間は、覚めない。
隣に感じる温もりに感謝した。
「写真、送りますね。手紙も書くし、電話もします! また遊びにも来ます」
「俺も写真を送るよ。手紙も書こう。電話もしよう。東京に遊びにも行くよ」
自分から交流し、歩み寄っていく。
これが俺の新しい世界だ。
「気をつけて帰るんだぞ」
「はい! くまさん……」
みーくんが名残惜しそうな目で、俺を見る。
俺もきっと同じ目をしている。
「そんな顔すんな。宗吾さんと芽生くんと仲良く楽しく暮らしてくれ。笑って、笑って……顔をあげて」
「はい……はい、そうします。くまさんも、僕たちと仲良くしてくださいね」
「そうですよ。熊田さん、東京にも出てきて下さいよ。企画展なら俺も手伝いますから」
「くまさーん、またあそぼうね」
出会いと別れは表裏一体だった。
あの日、大樹さんが消えてしまったが、みーくんを残してくれた意味。
それを噛みしめる。
「あ……また雪が」
「瑞花だ」
「僕も同じことを思っていました」
「豊作の兆しのみでたい雪……みーくんとの再会とこれからの未来を暗示しているようだ。また会おう!」
****
「瑞樹、シートベルトをしたか」
「はい」
「そろそろ帰ろう」
「宗吾さん、この旅行……とても意味がありましたね」
「あぁ、君にとって本当に大切なものに出会う旅になったな」
花びら雪舞う、北の故郷。
生まれ故郷には、もう思い出だけではない。
僕のお父さんのような人が住んでいる。
そこで生活をしている。
だから、また来よう。
行き来しよう。
生きているからこそ、出来ること。
それが交流だ。
人と人が心を重ね、幸せを分かち合う。
くまさんの幸せをは、僕の幸せ。
両親と弟を心から思慕してくれるくまさんとの出会いは、僕の心に響いた。
「宗吾さんが傍にずっといてくれたので、僕、パニックにならずに対処できました」
「そう言ってくれると嬉しいよ」
「宗吾さんと芽生くんが僕を幸せにしてくれるので、僕は揺らがないでいられえるのです」
「うれしいことを」
ブランケットの下で、ギュッと手を握り合う。
僕らは空を駆けて、僕らのホームに戻る。
花びら雪舞う、北の故郷 了
あとがき(不要な方は飛ばしてください)
****
今日は久しぶりに、早い時間に更新出来ました。
現在娘二人が春休み中で、卒業と進学準備に追われているので、更新時間が遅くなることが多いです。
本日で、ようやく『花びら雪舞う、北の故郷』の段が終わりました。
なんと49話にも渡りました。
瑞樹にとっても、深い意味がある旅となりましたね。
くまさんが東京に出てくる話も、いずれ書こうと思います。そして潤と菫さん、いっくんの話もBLからは脱しますが、書いてもよろしいですか。
次は芽生の春休み、そして進級に絡めて書いてみたいです。
瑞樹と宗吾さんの仕事シーンや、こもりん菅野カップル……まだまだいろいろ書きたいと思っていますので、この先も応援していただけたら嬉しいです。いつもスターやペコメ、スタンプをありがとうございます。
同人誌のお迎えもありがとうございます。
ホワイトデーに追加したダウンロード特典も、ぜひ一緒に読んでいただければ……瑞樹と芽生の関係性が変わっていないことを、噛みしめていただける内容になっています。
「くまさん!」
「みーくん」
車から降りてきたのは、みーくんだった。
すぐに俺に駆け寄ってくれる。
みーくんも同じことを思っていたのか、感極まって、幼い頃のように俺に抱きついてくれた。
「夢じゃなかった!」
「夢ではなかったのですね!」
確かめ合う、互いの温もり。
あの事故で生き残ってくれた小さな身体は大きく成長したが、清らかな野花のような香りは変わっていない。
「どうした?」
「あの……蜂蜜をもう食べちゃったので……お代わりにきました」
「お代わり? ははっ、俺も同じ事考えていたのさ!」
みーくんの手には空っぽの小瓶。
俺の手には、たっぷり詰まった大瓶。
いつも満たしていけばいい。
これからは、もう……空っぽには、ならないのだから。
「くまさーん。あのね、本当はパパが全部たべちゃったんだよ~ パパは食いしんぼうだよ」
「め、芽生」
「めっ、芽生くん」
宗吾さんとみーくんが同時に照れる。
どうして蜂蜜で赤くなる?
「ははっ、この蜂蜜は、芽生くんが管理しろ。お父さんに渡しちゃ駄目だぞ」
「うん! けいかくてきにたべるよ」
「難しい言葉を知っているんだな」
「えへへ、おばあちゃんのウリウリ~♫」
『芽生、『受け売り』だろう」
「そうだけど、ウリウリの方が、かわいいんだもん」
芽生くんが可愛いお尻を愉快そうに揺らしたので、吹いてしまった。
「ウリウリ? はははっ! 芽生くんはパパ似だな」
「え? いやだよぅ。お鼻の下がびよーんってなったら、いやだぁ。お兄ちゃんにがいいよう!」
笑いの渦。
こんなに笑ったのは、いつぶりか。
特に朝は、一番キライだった。
あの日、朝一番に大樹さんに電話してしまったから。
『大樹さん、おはようございます。俺、今日は暇を持て余してるんですよ。だから何か仕事を下さいませんか。職場に来て欲しいんです』
そんな自分勝手な用事で、一方的に呼びつけてしまった。
だから朝起きる度に、あの電話をする前に時を戻したいと後悔して泣いたさ。
「くまさんが、わらってる! うん! いっぱいにニコニコしているほうがいいよ! わらうかどには『くふっ』がくるんだよ」
「くふっ?」
「えっと……くふふって笑う神さまのことだったかな?」
「ああ、福のことか」
「そう、ふくさん」
「ははっ、君はものしりでたのしいな」
純粋な少年に、俺の心は更に癒やされる。
「そうだ、みーくんにこれ」
「何ですか」
「君の分だ。あの日の写真を焼き増ししたんだ。持っていってくれ」
「え……いいのですか」
きっと一時期は、思い出すのも辛かったろう。
幸せな家族の最期の団欒となった時間だから。
でも、今の君ならもう大丈夫そうだ。
「嬉しいです! 僕……とても嬉しいです」
みーくんがアルバムを抱きしめて、空を仰ぐ。
「お父さん、お母さん、夏樹……ありがとう! 僕にあの日の幸せな気持ちを返してくれて……」
不思議なことを言うのだなと思うと、同時に泣けた。
俺が奪い取った幸せが、戻って来たと言ってくれるのか。
「くまさんとの写真も欲しいですね」
「瑞樹、君のカメラで撮ったらどうだ?」
「宗吾さん、それ、ナイスアイデアですね。でももうフィルムが」
「ん? あと1枚あるぞ」
「本当ですか。あの……宗吾さん……僕、くまさんとツーショットを撮っても?」
「瑞樹、遠慮はいらない。俺は充分今は満ちている」
「も、もう――」
二人の会話の含みが、こそばゆいぞ。
しかし……これはまさかの展開だ。
大樹さんとのツーショットの写真は、みーくんに見せていなかった。
「くまさん、一緒に撮りましょう!」
「あぁ」
「もっと寄ってください」
カシャッ
みーくんの白い一眼レフは、澄子さんの瞳だった。
そのカメラを使って、写真を撮った。
あの日の再現のようだ。
夢のような時間は、覚めない。
隣に感じる温もりに感謝した。
「写真、送りますね。手紙も書くし、電話もします! また遊びにも来ます」
「俺も写真を送るよ。手紙も書こう。電話もしよう。東京に遊びにも行くよ」
自分から交流し、歩み寄っていく。
これが俺の新しい世界だ。
「気をつけて帰るんだぞ」
「はい! くまさん……」
みーくんが名残惜しそうな目で、俺を見る。
俺もきっと同じ目をしている。
「そんな顔すんな。宗吾さんと芽生くんと仲良く楽しく暮らしてくれ。笑って、笑って……顔をあげて」
「はい……はい、そうします。くまさんも、僕たちと仲良くしてくださいね」
「そうですよ。熊田さん、東京にも出てきて下さいよ。企画展なら俺も手伝いますから」
「くまさーん、またあそぼうね」
出会いと別れは表裏一体だった。
あの日、大樹さんが消えてしまったが、みーくんを残してくれた意味。
それを噛みしめる。
「あ……また雪が」
「瑞花だ」
「僕も同じことを思っていました」
「豊作の兆しのみでたい雪……みーくんとの再会とこれからの未来を暗示しているようだ。また会おう!」
****
「瑞樹、シートベルトをしたか」
「はい」
「そろそろ帰ろう」
「宗吾さん、この旅行……とても意味がありましたね」
「あぁ、君にとって本当に大切なものに出会う旅になったな」
花びら雪舞う、北の故郷。
生まれ故郷には、もう思い出だけではない。
僕のお父さんのような人が住んでいる。
そこで生活をしている。
だから、また来よう。
行き来しよう。
生きているからこそ、出来ること。
それが交流だ。
人と人が心を重ね、幸せを分かち合う。
くまさんの幸せをは、僕の幸せ。
両親と弟を心から思慕してくれるくまさんとの出会いは、僕の心に響いた。
「宗吾さんが傍にずっといてくれたので、僕、パニックにならずに対処できました」
「そう言ってくれると嬉しいよ」
「宗吾さんと芽生くんが僕を幸せにしてくれるので、僕は揺らがないでいられえるのです」
「うれしいことを」
ブランケットの下で、ギュッと手を握り合う。
僕らは空を駆けて、僕らのホームに戻る。
花びら雪舞う、北の故郷 了
あとがき(不要な方は飛ばしてください)
****
今日は久しぶりに、早い時間に更新出来ました。
現在娘二人が春休み中で、卒業と進学準備に追われているので、更新時間が遅くなることが多いです。
本日で、ようやく『花びら雪舞う、北の故郷』の段が終わりました。
なんと49話にも渡りました。
瑞樹にとっても、深い意味がある旅となりましたね。
くまさんが東京に出てくる話も、いずれ書こうと思います。そして潤と菫さん、いっくんの話もBLからは脱しますが、書いてもよろしいですか。
次は芽生の春休み、そして進級に絡めて書いてみたいです。
瑞樹と宗吾さんの仕事シーンや、こもりん菅野カップル……まだまだいろいろ書きたいと思っていますので、この先も応援していただけたら嬉しいです。いつもスターやペコメ、スタンプをありがとうございます。
同人誌のお迎えもありがとうございます。
ホワイトデーに追加したダウンロード特典も、ぜひ一緒に読んでいただければ……瑞樹と芽生の関係性が変わっていないことを、噛みしめていただける内容になっています。
21
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
生まれ変わりは嫌われ者
青ムギ
BL
無数の矢が俺の体に突き刺さる。
「ケイラ…っ!!」
王子(グレン)の悲痛な声に胸が痛む。口から大量の血が噴きその場に倒れ込む。意識が朦朧とする中、王子に最後の別れを告げる。
「グレン……。愛してる。」
「あぁ。俺も愛してるケイラ。」
壊れ物を大切に包み込むような動作のキス。
━━━━━━━━━━━━━━━
あの時のグレン王子はとても優しく、名前を持たなかった俺にかっこいい名前をつけてくれた。いっぱい話しをしてくれた。一緒に寝たりもした。
なのにー、
運命というのは時に残酷なものだ。
俺は王子を……グレンを愛しているのに、貴方は俺を嫌い他の人を見ている。
一途に慕い続けてきたこの気持ちは諦めきれない。
★表紙のイラストは、Picrew様の[見上げる男子]ぐんま様からお借りしました。ありがとうございます!
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
お二人共、どうぞお幸せに……もう二度と勘違いはしませんから
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【もう私は必要ありませんよね?】
私には2人の幼なじみがいる。一人は美しくて親切な伯爵令嬢。もう一人は笑顔が素敵で穏やかな伯爵令息。
その一方、私は貴族とは名ばかりのしがない男爵家出身だった。けれど2人は身分差に関係なく私に優しく接してくれるとても大切な存在であり、私は密かに彼に恋していた。
ある日のこと。病弱だった父が亡くなり、家を手放さなければならない
自体に陥る。幼い弟は父の知り合いに引き取られることになったが、私は住む場所を失ってしまう。
そんな矢先、幼なじみの彼に「一生、面倒をみてあげるから家においで」と声をかけられた。まるで夢のような誘いに、私は喜んで彼の元へ身を寄せることになったのだが――
※ 他サイトでも投稿中
途中まで鬱展開続きます(注意)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる