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色は匂へど……
色は匂へど 24
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「翠、うつ伏せで腰を少し浮かせるか」
「うん……分かった」
俺は了解を得てから、翠の身体をひっくり返した。
いつも袈裟に厳重に隠された白い背中が闇に浮き上がり、ぞくっとした。
背骨に沿って指を這わし、それから細腰を両手で横からガシッと掴んだ。
「うっ……」
翠の身体が少し汗ばんで、みるみる色づいていく。
相当恥ずかしい勢を取らされていることを、意識したのだろう。
何しろ俺に向かって尻を突き出す体勢だ、無理もない。
「……男性同士は急に身体を繋げられない。そのために事前に準備が必要だ。準備してもいいか」
無言で頷いてくれたので、オイルを手に取り温めて、翠の尻に甘い蜜を垂らすようにたっぷりと塗りたくった。
「それにしてもなんて綺麗な尻なんだ」
改めてまじまじと見つめると、翠の尻はまるで白桃のようにつるんとしてるではないか。男なのにこんなにぷりんぷりんと弾力があるなんて。
「流……見過ぎだ」
「悪い」
あまりに美味しそうで、思わずかぶりつきたくなる。
いや、それはヤバい、それはヘンタイだ。
垂らしたオイルを広げるように、剥き出しになっている翠の尻を撫でまわし、そのまま谷間に割り入った。
翠の太股がピクピクと痙攣したように震えている。
「うっ」
眉根を寄せて必死に耐えているようで辛くなったが……翠が覚悟を決めてくれたのだから、俺も突き進むのみだ。
ただ絶対に焦らない。
翠を怖がらせたくない。
痛みを植え付けるつもりはない。
だから根気良く丁寧に、指の腹で擦ってやった。
「あっ……うっ……」
「そろそろ、いけそうだな」
じっと中の様子を伺うと、ひくひくと窄まりが物欲しそうに震えていた。そこで思い切って、指をつぷっと挿し込んでみた。
「……っ」
翠の苦痛の声に一瞬怯んでしまった。早かったか。痛かったか。
「翠、大丈夫か」
「う……大丈夫だ」
ゆっくり、ゆっくりだ。
指の侵入を許してくれた部分が、どんどん熱くなりまとわりついてくる。
すごいな……
翠の中、熱い!
「くっ……っ……んっ…」
時間をかけて同じ動作を繰り返していくと、だいぶ馴染んで来たので、指を二本に増やした。
翠はホテルの真っ白なシーツをぎゅっと鷲掴みにして違和感に耐えているようにも見えた。
「翠……もう少し力抜いてくれよ」
「だが……」
「やはり怖いか」
「いや……流の指だから……怖くない」
ううっ、翠は無自覚だ。
その言葉がどんなに俺を煽るか知っているか。
俺は探るように慎重に指を蠢かした。
狙いを定めてピンポイントに押すと、翠の腰が大きく跳ねた。
「な……に?」
「ここ、気持ちいいか」
「んっ……ん…」
「ふっ、気持ちいいんだな」
翠は色っぽい声を出すもんだから、宝物を見つけた子どものように、意気揚々と集中的に刺激した。
「……何か……変だ」
「翠の気持ちいい箇所を見つけたぞ。ここは……ずっと知りたかった場所だ」
翠が困惑している。
「そんな言い方……あっ、あっ」
もう快楽の渦に巻き込まれてくれ。
「翠、力を抜いて感じてくれ」
「流……流……」
涙目になって俺を呼ぶ姿が猛烈に可愛くて、掻き抱いてあやすように耳元で囁いてやった。
「大丈夫だ。怖くない。全部俺が被るから。翠は俺に身体を開くだけでいい」
「何を言うんだ。流だけにこの罪を預けることは絶対に出来ないよ。共に堕ちるまでだ。どこまでも一緒だと言っただろう?」
「ありがとう。どんなことがあっても翠は穢れない。翠は翠のままだ。俺の大事な翠……」
「あうっ……駄目だ。出てしまう……っ……また」
「よし、翠……覚悟はいいか」
翠の身体をさっとひっくり返し、再び仰向けの姿勢に戻した。
そして細くまっすぐな足の膝裏を掴み、左右に大きく開いた。
「えっ……あっ」
月光を遮るように、俺は翠に覆い被さった。
翠が浴びるのは、月光ではなく俺の愛だ。
翠が真っ直ぐに俺を見つめている。
さぞかし切羽詰まった顔をしているだろう。
髪は乱れ、顔に無造作にかかっていた。
野生動物のようにギラギラと欲情の炎が燃え上がっている。
「僕相手に、こんなになってくれるなんて」
「翠だからだ。翠が欲しい」
「いいよ。全部……流のものだ。その代わり……」
「その代わり?」
翠が俺を抱きしめてくれた。
「僕も全部もらう。流のすべてを――」
翠は俺の熱い想いに薄々気付いていたようだが、やはり血の繋がった兄弟という事実を捨てることが出来きずにいた。
だから俺も半ば諦めていた。
忍ぶれど……溢れる想い。
色は匂へど……堪えなくてはいけない想い。
きっと、このまま死が俺たちを別つまで、兄と弟として生きていくのだと諦めていた。だが同時にそれでもいいと思っていた。死ぬまで翠の傍にいられるのだから。それだけでも進歩だ。
だが青天の霹靂ともいうべきことが突然起きた。
転機が訪れたのだ。
丈と洋の存在が、新しい世界へ進むことを許してくれた。
『重なる月』が許してくれたのだ!
俺たちが一つになってもいいと……
「翠……冷静だな。そんな涼し気な顔して」
優しく翠の頬に触れると、翠が俺の手を取り、そっと口づけしてくれた。
「挿れてくれ……流のもの」
翠の何もかも乗り越えた表情に、勇気づけられた。
ついに、その時が来た。
翠の中に己を埋めることが今生で叶う。
「うん……分かった」
俺は了解を得てから、翠の身体をひっくり返した。
いつも袈裟に厳重に隠された白い背中が闇に浮き上がり、ぞくっとした。
背骨に沿って指を這わし、それから細腰を両手で横からガシッと掴んだ。
「うっ……」
翠の身体が少し汗ばんで、みるみる色づいていく。
相当恥ずかしい勢を取らされていることを、意識したのだろう。
何しろ俺に向かって尻を突き出す体勢だ、無理もない。
「……男性同士は急に身体を繋げられない。そのために事前に準備が必要だ。準備してもいいか」
無言で頷いてくれたので、オイルを手に取り温めて、翠の尻に甘い蜜を垂らすようにたっぷりと塗りたくった。
「それにしてもなんて綺麗な尻なんだ」
改めてまじまじと見つめると、翠の尻はまるで白桃のようにつるんとしてるではないか。男なのにこんなにぷりんぷりんと弾力があるなんて。
「流……見過ぎだ」
「悪い」
あまりに美味しそうで、思わずかぶりつきたくなる。
いや、それはヤバい、それはヘンタイだ。
垂らしたオイルを広げるように、剥き出しになっている翠の尻を撫でまわし、そのまま谷間に割り入った。
翠の太股がピクピクと痙攣したように震えている。
「うっ」
眉根を寄せて必死に耐えているようで辛くなったが……翠が覚悟を決めてくれたのだから、俺も突き進むのみだ。
ただ絶対に焦らない。
翠を怖がらせたくない。
痛みを植え付けるつもりはない。
だから根気良く丁寧に、指の腹で擦ってやった。
「あっ……うっ……」
「そろそろ、いけそうだな」
じっと中の様子を伺うと、ひくひくと窄まりが物欲しそうに震えていた。そこで思い切って、指をつぷっと挿し込んでみた。
「……っ」
翠の苦痛の声に一瞬怯んでしまった。早かったか。痛かったか。
「翠、大丈夫か」
「う……大丈夫だ」
ゆっくり、ゆっくりだ。
指の侵入を許してくれた部分が、どんどん熱くなりまとわりついてくる。
すごいな……
翠の中、熱い!
「くっ……っ……んっ…」
時間をかけて同じ動作を繰り返していくと、だいぶ馴染んで来たので、指を二本に増やした。
翠はホテルの真っ白なシーツをぎゅっと鷲掴みにして違和感に耐えているようにも見えた。
「翠……もう少し力抜いてくれよ」
「だが……」
「やはり怖いか」
「いや……流の指だから……怖くない」
ううっ、翠は無自覚だ。
その言葉がどんなに俺を煽るか知っているか。
俺は探るように慎重に指を蠢かした。
狙いを定めてピンポイントに押すと、翠の腰が大きく跳ねた。
「な……に?」
「ここ、気持ちいいか」
「んっ……ん…」
「ふっ、気持ちいいんだな」
翠は色っぽい声を出すもんだから、宝物を見つけた子どものように、意気揚々と集中的に刺激した。
「……何か……変だ」
「翠の気持ちいい箇所を見つけたぞ。ここは……ずっと知りたかった場所だ」
翠が困惑している。
「そんな言い方……あっ、あっ」
もう快楽の渦に巻き込まれてくれ。
「翠、力を抜いて感じてくれ」
「流……流……」
涙目になって俺を呼ぶ姿が猛烈に可愛くて、掻き抱いてあやすように耳元で囁いてやった。
「大丈夫だ。怖くない。全部俺が被るから。翠は俺に身体を開くだけでいい」
「何を言うんだ。流だけにこの罪を預けることは絶対に出来ないよ。共に堕ちるまでだ。どこまでも一緒だと言っただろう?」
「ありがとう。どんなことがあっても翠は穢れない。翠は翠のままだ。俺の大事な翠……」
「あうっ……駄目だ。出てしまう……っ……また」
「よし、翠……覚悟はいいか」
翠の身体をさっとひっくり返し、再び仰向けの姿勢に戻した。
そして細くまっすぐな足の膝裏を掴み、左右に大きく開いた。
「えっ……あっ」
月光を遮るように、俺は翠に覆い被さった。
翠が浴びるのは、月光ではなく俺の愛だ。
翠が真っ直ぐに俺を見つめている。
さぞかし切羽詰まった顔をしているだろう。
髪は乱れ、顔に無造作にかかっていた。
野生動物のようにギラギラと欲情の炎が燃え上がっている。
「僕相手に、こんなになってくれるなんて」
「翠だからだ。翠が欲しい」
「いいよ。全部……流のものだ。その代わり……」
「その代わり?」
翠が俺を抱きしめてくれた。
「僕も全部もらう。流のすべてを――」
翠は俺の熱い想いに薄々気付いていたようだが、やはり血の繋がった兄弟という事実を捨てることが出来きずにいた。
だから俺も半ば諦めていた。
忍ぶれど……溢れる想い。
色は匂へど……堪えなくてはいけない想い。
きっと、このまま死が俺たちを別つまで、兄と弟として生きていくのだと諦めていた。だが同時にそれでもいいと思っていた。死ぬまで翠の傍にいられるのだから。それだけでも進歩だ。
だが青天の霹靂ともいうべきことが突然起きた。
転機が訪れたのだ。
丈と洋の存在が、新しい世界へ進むことを許してくれた。
『重なる月』が許してくれたのだ!
俺たちが一つになってもいいと……
「翠……冷静だな。そんな涼し気な顔して」
優しく翠の頬に触れると、翠が俺の手を取り、そっと口づけしてくれた。
「挿れてくれ……流のもの」
翠の何もかも乗り越えた表情に、勇気づけられた。
ついに、その時が来た。
翠の中に己を埋めることが今生で叶う。
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